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【ビジネス関連】第4の経営資源③

こんにちは、あにきです。

溜め込んでる知財を自分の言葉でドンドン放出していくのが目的でこのノート書いています。お付き合い下さる皆様よろしくおねがいします。

では、前回までの振り返りですが、人・物・金に続く第4の経営資源は「場」であると考えている著者ですが、何故コレが資源なのか、という点を更に掘り下げてみたいと思います。そしてこのお話がIoT、DXに対する重要なキーワードになるところまでロジックを組み立てたいです。

「人」への貢献
 組織の最も重要な資源である「人」。その人が利用する「場」つまりはワークプレイスを満足に準備できない企業はどうでしょうか?
創造性の発揮や生産性の向上を支援することを十分に行えていないと思います。
 また、ホテルや病院、店舗など立地の影響がモロに出る業種も少なく有りません。ワークプレイスそのものが働く人・サービス享受者共に大きな影響を与えることは言うまでも有りません。

「物」「金」への貢献
 
経営理念(こういうと大げさかもしれません、組織体として売上を上げたい、良いものを提供したいという考えと捉え直しても結構です)の実現のための「場」を提供するのも重要な概念だと思います。
 例えば、精密性の高い機器製造には良い水が必要なのは多くに人の知るところですが、我々のようなエンジニアでも同様です。やはりパイプ椅子で長テーブル、共有サーバが無いような環境ですと情報共有もデータ基準で行われず口頭でのやり取りが増え齟齬、仕様不適合が発生しやすい環境と言えるでしょう。
 これらの例からも「場」は経営における機能分野の一翼を担っており、経営理念を「場」のマネジメントを通し実現していくのに欠かせない「場」そのものが新しい価値を生み出す。
 また、「場」が知的生産性向上を支援する役割を担うことで高度情報化がもたらす知的社会において人は何時でも、どこでも働くことが出来る。

 これは、現在のコロナ環境下においてワークプレイスの考え方を提供する企業側も大きく意識せざるを得なくなったのではないでしょうか?

 情報化が高度に実施されており、知的生産性が重要視されている企業ほどテレワークが浸透し、コロナに晒されにくい環境にある。この現状ほど「場」の重要性がわかるでしょう。

この「場」の利用者満足度、顧客満足度を向上させ、効率的で快適なビジネスに適合した環境を作る、そのためには経営戦略と連動し目標管理に基づいてQDCを満足させる必要がある。これは、システム構築におけるプロジェクトマネジメントと相違無い行為と言えるでしょう。

ですので著者や諸外国は「場」をマネジメントすることをFM(ファシリティマネジメント)と総称しています。

日本で浸透している同義語である「ファシリティマネジメント」とは大きく相違があることをここで示しておきましょう。
日本の各社が定義している「ファシリティマネジメント」はあくまで資産管理の域を出ず、経営の4つ目の指標としての意識が乏しい(というか無い)と感じます。本来諸外国も含めて伝わった「ファシリティマネジメント」の概念はIoTやDX等の概念も包括した経営指標を指します。

では具体的な指標と、「設備の維持管理」のみではなく本来の意味合いでのファシリティマネジメントと管理する諸諸表、そしてIT業界への展望について記述することにします。

経営組織の戦略的マネジメント
FMはマネジメント論の1つであり、「場」を通じた経営活動である。
そして経営活動では、経営基盤の一翼として事業を支える役割を担っている。そもそも「経営」とは方針を定め・組織を整え・経営目標を達成する。これを持続的に行い、社会貢献し対価を受け取ることにある。

経営のビジョン、ミッション、ドメイン
 経営組織のマネジメントには、経営戦略と実現するための経営計画が必要である。計画策定にはまずミッションを明らかにし次に将来像(ビジョン)を定義し実現する。ビジョンの実現には事業領域(ドメイン)を定めなければならない。

経営環境
 経営では、常に経営環境の変化を見定める必要がある。今回のコロナ下においても市場環境(クライアント)、経営環境(経済成長、株式市場、金利、通貨)、自然環境(コロナのようなBCP、環境対応等)、人口動態(各国間のパワーバランス)、技術環境(AI、IoT、バイオ、ブロックチェーン技術等)などの外部環境を見据え、適応した内部環境である人、物、金、場そして情報を整えていくことで健全な経営が可能となる。

経営資源
 経営するためには資本や労働力など経営資源が重要不可欠である。コレには一般的に人・物・金(そして情報)と3つが代表的に挙げられるが4つ目として「場」を意味するファシリティが挙げられ、これらの資源をつかこなすと同時に蓄積されるものでなければならない。
なぜなら、蓄積せねば長期的に経営の原動力とならないからだ。

経営組織の中枢で指揮をとるリーダーが、経営者(CEO)である。

 これらの経営資源を最大限に活かしながら事業を戦略的に伸ばす、価値を上げていく、この仕組をマイケル・ポーターは価値連鎖(Value Chain)という考え方で示した。価値連鎖はビジネスとして価値を生み出すための「事業分野」と「機能分野」に分けて組織全体の業務プロセスを考えることが業務アドバイザリ(コンサルタント)として必須な技能である。

 具体的に経営における「事業分野」と「機能分野」がどのようなもので、それが「場」であるファシリティとITの分野とどう融合していくか、徐々に本連載で解き明かしていこうと思う。

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