ぼたもち

毒親育ち。暗めのお話が多いです。 二次創作がほとんどです。

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マガジン

  • 湊さんの異変

    "湊さんの異変" まとめです。

  • 短編集 1

    *記憶 *記憶 another *思い出と夢 *そしたら、また。 *これからも、ずっと。 *風邪を引いた2人 短編小説のまとめです。

  • 俺の恋人

    "俺の恋人" まとめです。

  • 俺の恋人

    "俺の恋人" 全話まとめです。

最近の記事

先輩へ

昔、カフェで働いていた。 そんなに大きくない、小さなカフェ。 みんな仲が良くてアットホームな職場だった。 その中でも特に可愛がってくれていた先輩。 48歳で2児の息子を持つお母さん。 突然すぎる訃報だった。 ある日、仲良くしていた元同僚から連絡が来た。 「お疲れ!急な連絡でごめん。この事を伝えないのは何か違うと思って、一応俺から伝えます」 先輩が亡くなりました。 その1行。 たった1行が理解できなかった。読めなかった。 その時は友人とハンバーガーを食べてい

    • 風邪を引いた2人

      深夜の2時半。 ふと目が覚めた。 「ん゛っんん」 喉に違和感があった。 あー風邪ひいたっぽいな…。 最近寒くなったしなぁ。 熱を測ったところ、36.7度と熱はなし。 喉風邪かぁ、と思いながら再び眠りにつこうと布団の中に入った。 朝7時半。 喉の痛みは変わらず、鼻も痛かった。 ただ、熱はないため仕事は出来るなと思っていた。 「…あいつ起きてこねぇな…」 一向にシンが起きてこない。 いつもは起こしに来るレベルで早起きなのに。 コンコン 「シンー?そろ

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      • これからも、ずっと。

        大学生の時は幸せだったな。 ほぼ毎日、大好きな大好きな恋人と一緒にいれて。 いつからだろう。 仕事が忙しくなったのは。 いつからだろう。 家に帰る日が減ったのは。 いつからだろう。 恋人の存在が鬱陶しく感じ始めてしまったのは。

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        • そしたら、また。

          仕事が忙しくて、家には着替えを取りに行くか寝るか風呂に入るか、のどれかの理由でしか帰らなくなった。 毎日毎日命に関わっていて、気付けばストレスをたくさん抱えていた。 恋人と最後に出掛けたのはいつだろう。 恋人と最後に会話したのはいつだろう。 恋人の顔を最後に見たのはいつだろう。 何のために恋人っているんだろう。

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        • 湊さんの異変
          6本
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        • 短編集 1
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        • 俺の恋人
          7本
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        • 俺の恋人
          7本

        記事

          記憶 another

          病院で目を覚ましたとき、来てくれたあの人は誰だったんだろう。 なんであんなに皆びっくりしていたんだろう。 あの人は俺の知り合いだったのかな。 なんで俺はあの人のことを忘れてるんだろう。

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          思い出と夢

          病気になった。 原因不明の病気。 病名を言われたけど、長くて覚えられなかった。 ただ1つ、分かること。 俺の生きれる時間は、あと1年。

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          記憶(日記)

          嫌な記憶ほど覚えてる 嬉しかった記憶ほど曖昧になる。 嬉しかった記憶はふとした時に思い出すことがあまりない。 嫌な記憶や苦しかった記憶はふとした時に思い出す。 それは何でなんだろう。 身体の言うことを聞かせるように、 脳の中にある海馬も自分で言うこと聞かせられたらいいのに。 そしたら苦しかった記憶に蓋ができるのに。

          記憶

          シンの記憶から俺がいなくなった。 正直なにもわからなかった。 わからなくなった。 五感がスっと失われるような、そんな感覚。 思い出してほしい。 でも思い出さないでほしい。 でも思い出してほしい。 けど、 たまたま俺がシンを助けて、 たまたま俺とシンはコインランドリーで再会して、 たまたま今付き合ってるだけかもしれない。 今までの出来事は偶然に過ぎなくて、 シンの記憶から俺が抜けることは必然だったのかもしれない。 やっぱり思い出してほしくない。

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          湊さんの異変 最終話

          「………シンごめん。足動きづらくなってきた」 「っすみません、少し早く歩いてました………息切れもしてる………気付けなくてすみません」 そう言い、俺の前でしゃがみ込む。 「……んぇ?」 「乗ってください、湊さん。俺おんぶします」 「え、いいよ!アラサーのおっさんが10代の大学生に背負われるなんて…」 「でも歩くのしんどいでしょ?」 いや……まぁ…… 歯切れ悪く答えてると、痺れを切らしたシンから、 いいから早く乗って。湊さん。 「………………はい、失礼します」

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          湊さんの異変 最終話

          湊さんの異変 5

          今日は体の調子がいい。 体の痛みもそこまで無く、起き上がるのに時間がかからなかった。 久しぶりにご飯でも作ろうかと思い、台所に立った。 野菜炒めにしようかなぁ~ そう思い、野菜を取り出す。 包丁を出し、野菜を切ってると、ふと何気なしに思った。

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          湊さんの異変 5

          湊さんの異変 4

          「やっぱりバセドウ病だった」 シンに検査結果を伝えた。 前もって可能性を言われていた為、驚きもなかった。 シンも、 そうですか… その一言だけだった。 「薬も出してもらったし大丈夫だよ!症状も出ないように気をつける」 「ただちょっとだけ迷惑かけちまうかもだけど…そこは先に謝っとく。ごめんな」 「何言ってるんですか。どんどん迷惑かけてください! いつも1人で抱え込んで、頑張ろうとするんですから」 俺はあんたに迷惑かけられるの全然嫌じゃないし、寧ろ好きなんで。 そう

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          湊さんの異変 4

          湊さんの異変 3

          目を覚ますと、白い天井が見えた。 ふと目を横に動かすとシンとちょうど目があった。 「っ湊さん!!大丈夫ですか!?」 「…シン……おう、大丈夫だよ」 「……意識失った時、俺の心臓止まるかと思いました」 「…わり。なんかしんどいなぁとは思ってたんだけど、まさか倒れるとは思ってなかった」 「とりあえず俺、先生呼んできます」 足早にシンは病室を出ていった。

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          湊さんの異変 3

          湊さんの異変 2

          動悸は治るどころか日に日に頻度が高くなっていた。 それに加えて、他にも色んな違和感があった。 コインランドリーまで歩くと、まるでジョギングしたかのように大量の汗をかき、 掃除をしてると息切れし始め、 湯船に浸かると相変わらず動悸がする。 そして特に大きなことはしてないのに、すぐ疲れる。 「……最近寝れてねぇなぁ……」 不眠も続いていた。 体は疲れているのに眠たくない。 それがほぼ毎日だ。 東京にいた頃は残業もあり、徹夜する日が多かった。 結果的に体を壊して

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          湊さんの異変 2

          湊さんの異変 1

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          湊さんの異変 1

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          俺の恋人 最終話

          湊さんは最近排泄が出来なくなっていた。 トイレの仕方が分からず、使い方を考えてるうちに漏らしてしまう。 そんなことが頻繁に起きていた。 俺や英、皆のことも忘れてる日がほとんどだった。 湊さんは俺のことを恋人ではなく、手伝いに来てくれてる人という認識になっていた。 認知症の診断を受けて、早くも4年が経った。 湊さんは33歳、俺は23歳になった。 相も変わらず大学は休学中だ。 今日もいつも通り、湊さんのお手伝いをする。 気持ちは恋人として。 湊さんはお手伝いさんとし

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          俺の恋人 最終話

          俺の恋人 6

          俺は大学に休学届けを提出した。 俺の全てをかけてでも、湊さんを支える覚悟ができた。 この間、英のことを忘れた日があった湊さん。 次の日には、明日香!と声をかけていた。 忘れられた本人はショックで涙を流していたが、今ではおちゃらけながら、シンの親友の明日香です!なんて冗談めいた自己紹介をするようになっていた。 俺もいつ忘れられるか分からない。 今この瞬間、1分1秒も離れたくない。一緒にいたい。 迷ってる時間は勿体なかった。

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          俺の恋人 6