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本音をリアルで、建前をネットで話す時代~ネットと現実の逆転~

 書き散らし回。浅い考察を。


昔のネットと現実

 「しがらみのある現実では言えないことをネットで発信する」というのが定説でした。そして、あくまで「本番はリアル、ネットは仮の姿」というものであったと思います。

今のネットと現実

 今は逆です。「ネットでは言えないことを現実で話す」という時代です。そして「現実は楽屋、本番がネット」に変わってます。

昔→今
ネット:仮、本音  → 本番、建前
リアル:本番、建前 → 仮、楽屋、本音

背景

 コンプラと多様性でしょうか。あとストレス社会でみんな叩きたいんでしょう。ネットはみんなが「叩いていい存在」を探して殺気立っています。

 子育て、男女差別、LGBTQ、ブラック企業、パワハラモラハラセクハラ、ルッキズム、反差別、育休、etc…

 叩く要素はたくさんあります。

ネットの建前

 今はネットで以下の論調に合わせないと炎上します。これの是非はおいておいて、個人の思想は自由なので法を犯さない限りは何を発信しようと自由なはずです。しかしネットではそんな理論は通用しません。叩かれても仕方ないことを言った人は容赦なくボコボコにされます。

・家事育児は仕事より大変
・女性は苦労が多い。
・おごりおごられ論争。女は男におごられて当然ではない
・無理しなくていいんだよ。仕事はそんな無理にやるもんじゃないよ
・休むのは権利、人を回すのは上司の仕事
・飲み会はクソ
・外見でどうこう言うなんて間違ってる
・結婚と出産は個人の自由!!!それを強要するような親戚や上司は処刑!
・子育ては子どもの意思を尊重!!!
・LGBTQ、反差別、子育て関連、育休は権利、職業差別は

 すべては「時と場合と人による」なので、一概に断言できることなんてほとんどないのですが、当人の状況や関係性やそんなものは関係ありません。叩ける要素を見つけて、「この人は叩いてもいい」の雰囲気が出来上がったら八つ裂きになるまでボコボコにするのが今のネットであります。

 家事育児より大変な仕事もあります。家事育児も環境によって大変さは変わります。でもネットでは「家事育児は仕事より大変である」と言わないといけないのです。

 世の中の仕事はいろいろな要素が絡み合っているのでまともな社会人ならそんなきれいごとだけで仕事は回らないことは分かってます。でも「残業、飲み会はクソ!クソ上司はくたばれ!休みは好きに取らせろ!」と言わないといけないのです。

 世の中顔が良くて若い方がいい待遇を受けられるのは明白です。でもネットでそれを言ったらボコボコに叩かれて炎上するのです。ルッキズムは許すまじ!

 コロナの初期に「マスクをしない」「自粛せず旅行や外食」という選択をしたら許されませんでした。法を犯しているわけではないので一般のネットユーザーが私刑をするのはどう考えてもおかしいですが、そんなことは関係ありません。ネットのルールを破ったら叩かれるのです。理屈は通用しません。叩ける理由がそこにあれば叩くのがネットです。

 ネットで本音は話せない時代になりました。明文化されていないネットの暗黙のルールとドレスコード(?)を理解しないとその場にいることは許されません。

 ネットやSNSは自由な発言をする場ではなく、ネットのルールで監視される場となりました。しかもそのルールは明文化されていません。でも破ると燃やされます。

リアルの居酒屋でしか本音は話せない

 本音も建前ではない現実の話も居酒屋でしか話せません。ネットでは監視されているので。自分もネットの暗黙ルールに違反している本音はネットでは発信しないように意識しています。ここでは書きません。

まとめ

 仕事ならともかくSNSで自分の考えを発信するメリットはかなり少なくなりました。自分の考えを発信することでいろんな人とつながれるのはメリットですが、そのメリット以上のデメリットがあります。

 そもそも本音を話せなくなってきているし、本音を話してもルールから反していたら会ったこともない人たちにボコボコにされます。

 SNSにもメリットはありますが、ネットのルールを理解して適切な距離でに付き合っていきましょう。

2024/5/30 アンディ

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