柔術の「ニーリーピング」(膝をひねる反則、外掛け)のまとめ
今日も今日とて柔術は楽しい。今日はルールの話。あくまで、自分が現時点で学んでいる内容をまとめたものです。とりあえずの理解はできると思います。
本当にしっかり学びたい方はIBJJFのルールブックや公式のルール解説動画を読み込んだり、ルール講習会に出てください。個人のブログなのでこれを読んでルールの認識誤りが起きたとしても責任は取れません。
1.ニーリーピングという反則
JP_IBJJF_RulesBook_JAN2024.pdf (jbjjf.com)
IBJJF Tutorials Severe Foul 2024 Update (youtube.com)
IBJJFのルールブックと公式ルール解説動画をもとに考察していきます。
ニーリーピングは反則の項目として「6.2.3 M) 競技者が、以下の表に示されるような、各カテゴリーにおいて禁止されている技を使用した場合。」として一発反則負け(DQ:disqualified)となる反則の一つです。(場合によっては1ペナルティで済むことも)
ニーリーピングの定義
・外からかけた足が中心線を越える
・足が固定される
という二つの要素が重なると反則になります。
ちなみに「外掛け」という名称の反則はルールブックにはないです。「ニーリーピング(reaping knee)」という膝をひねる反則です。まあ、要は外掛けなんですが。内掛け(50/50)は反則にならないし、ニーツイストハーフ(コヨーテハーフ)とか「ニー(膝)」を「ツイスト(ひねる)」って名前ついてます。。。「膝をひねる反則」となっていますが実質外掛けのことだと考えて差し支えないように思えます。
デラヒーバもワンレッグエックスのスイープも膝ひねるプレッシャーかけますからね。。。
ちなみにヒールフックは膝をひねる行為としての反則ではなくてヒールフックが反則だと明記されています。
あと、相手の足の位置はどちらの脇でも関係ないです。外ヒールの位置でも、内ヒールの位置でも外掛けの形で中心線を越えたら反則です。50/50から内側にターンして外掛けしたら反則です。(膝にプレッシャーの入らない形でのターンは問題ない)
2.どれが一発反則でどれが1ペナルティ?
1ペナルティ(シリアスファウル)
→ 中心線をただ越えてしまっただけ
例えばワンレッグエックスで一時的に深く足が入りすぎてしまった場合、中断(パロー)して、ボトムに1ペナルティ与えて、ワンレッグエックスの外の足を正しい位置に直して試合を再開します。
シビアファウル(DQ、一発反則負け)
→ 中心線を越えてサブミッションを仕掛ける
→ 限界線(相手の体のライン)を完全に超える
中心線を越えた状態でフットロックを仕掛けたり、外掛けした足を限界線(相手の反対側の体のライン)を越えてしまうと一発反則負けです。
限界線を越えたら反則負け、限界線を越えてなくても中心線を越えて足関を仕掛けたら反則負け。
3.これって反則?
ワンレッグエックス
もちろん合法です。ワンレッグエックスガードでもフットロックのときも相手の体の中心線を越えなければ問題なし。
50/50
これも合法。内側にターンするときに外掛けしてしまうとアウトです。
サドルロック(ハニーホール、インサンドサンカク)
下の図の形。白道着の人が一見外掛けっぽいですが大丈夫。
青道着の左足は固定されていないので反則は取られません。左足にアタックすると足を固定したとして反則を取られる可能性があります。この場合だと相手の右足をフットロックで攻めるのはOKです(左下の写真)
サドルから相手が立ってきた場合。白青紫は中断。茶黒は中断なしです。反則はとられません。
スイープが発生した後にサドルから立つ形になった場合(トップからサドルを仕掛けてきて、ボトムが立って上下が入れ替わった形など)は3秒経過後にトップに2P与えて中断。いったんグリップ解除して、上下別れた状態から再開。
ファルスリープ(false reap)
これも一見外掛けに見えますが問題ないです。足が固定されていません。というか似ているだけ外掛けには該当しません。「false(偽の)」という名前がついているので実際は外掛け(knee reaping)にはならないです。フックガードの変形みたいなものというか、そんな感じです。
デラヒーバアンダー
この記事で一番書きたかったのがこれ。先日のムンジアル(ワールド、世界選手権)でタイナン選手がデラヒーバアンダーから反則負けを取られました。
ぶっちゃけどうなのよって感じです。うーん。とりあえず外掛けの形でなくとも膝をひねる反則は取られるってことはたしかですが。
デラヒーバアンダーから両手をクラッチして崩すテクニックは使う人は使ってますよね。。。
「デラヒーバのフックと両手のクラッチで足が固定されているからニーリーピングの反則」ってことだと思うんですが、これに関しては何ともいえんです。
先日の橋本知之選手のプライベートレッスンで聞いたところ、カイオテハ先生は「両手でひねるとアウト」みたいな感じでした。
現状、「片手でも両手でも少しでもひねって相手が『ギャー』といったら反則になるのでは?」というような状態です。
「相手がアピールしたら反則、そうでなかったらOK」みたいな感じなのでそれってどうなんだって感じですが。
「両手クラッチは足が固定されるので反則」などと明記してくれればあんしんなのですが・・・
とりあえずこの形になったらひねらない方が無難、というのが落としどころです。
5.まとめ
最後はフワフワした感じで終わってしまって申し訳ないです。また、明確な答えが出て確認が取れたら追記していこうと思います。
とりあえずの外掛け、ニーリーピングの概要はまとめられました。参考になったら嬉しいです。
2024/7/30 アンディ
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