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いつか、母校でやってみたい授業。


仮に、あなたに遠い国で暮らすともだちがいたとして、来月、日本にいるあなたの元を訪ねるとしたら、どんなところを紹介したいと思いますか?

有名な神社仏閣? 日本食が食べれるお店? 日本文化や職人の仕事を体験? きっといろんな選択肢が浮かんでくると思います。

個人的には、こういったお題を小中学校の授業で実践できたらおもしろいんじゃないかと思っていて。(すでにやっているところはあるかもしれませんね。)なぜそう考えるのか、いくつかの項目に分けてご紹介していきたいと思います。


①自分が住んでいる地域に何があるかを知る=地域再発見・地域取材
自分の地元については案外、近すぎて気がつかないことが多いと思うんです。地元になにがあるのか、どんな歴史があるのか、どんな人がいるのか、自分たち以外の視点を借りながら発掘してみると、そこにはきっと新たな発見があります。こういった情報は、だれかになにかを「伝える」ためのいちばん大切なベースだと思っています。どこの地域にも案外、だれかに伝えたくなるような魅力はあるんです。
②相手の好みを知る=マーケティングリサーチ・分析
そのひと達はどこの国で暮らしていて、どんなことに興味があるのかを調べることで、彼らの背景にある文化や趣味・嗜好ごとにカスタマイズしたルートで地域を紹介できるようになります。そういったリサーチは、将来的に何かものごとを提案するための裏付けにもなります。

余談ですが、わたしが小学生のときの国際交流の授業で、近々小学校を訪れるひと達の出身国について調べたことがありました。(その時はなぜか「災害」をテーマに調べていたので、イタリアや中国の大地震と日本の地震を比較していたような気がします。)これが、相手の文化や趣味・思考を分析するためのリサーチだったらもっとおもしろかったんじゃないかなぁと今になって思うんです。

③相手に伝える=クリエイティブ・編集
あなたが調べた地域のことを、やってみたい! 行ってみたい! と思ってもらうには、どんな伝え方(伝える方法・伝える順番)が効果的なのかを考えてみるのもおもしろいと思っています。絵本や紙芝居にまとめる子もいれば、大きな模造紙で紹介する子もいるでしょうし、動画というツールを使う子もいると思います。寸劇なんかも起こりうるかもしれません。

こういった①〜③のスキルを小さい頃から身につけるのは たしかに難しいかもしれませんが、体験としてすこしだけでも あたまのどこかにおいといてもらえたらいいんじゃないかなと思います。


では、なぜ小中学校の授業なのか。

それは、高校進学を機に なにも知らないまま地元を離れる若者が多いからです。とくにそれは、田舎であればあるほど顕著だと思います。(こういう時にパッとデータが出せたらいいのですが・・)仕方がないことですが、選択肢が都会に比べて少ないのは事実です。

それに加えて、「こんな田舎、なんもないからはよ出てけ」「仕事がないから帰ってくるな」という親や親戚のおじちゃんがいるんですよね。本当にそれでいいのでしょうか。若者の可能性の芽をつぶしていませんか?


とりとめもない話になってしまうのですが、まずは地元になにがあるのかを知ったうえで自分の将来を選択してほしいなって思うんです。広い世界を知るために飛び出すのも自由だし、地元に残るのもその子の意思。だけど、はじめから外に出ることばかりを考えるのも寂しい話ですし、少なくとも小中学校までは義務教育なので、生まれ育った場所で過ごす子が多いはず。

加えて、様々な要素(科目)を包括的に横断する授業を通して、なぜこれを勉強するのか・したいのか、それは一体どんな「学問」なのかという逆のプロセスで考えることになり、勉強に対する目的意識がわたし達・ゆとり世代よりも芽生えるんじゃないかなと思うんです。

いつか、そんなところにアプローチできたらいいなと、中学時代の学年主任の先生と再開して思うのでした。



ちなみにですが、アイキャッチはタイの友人を訪ねた際に渡したお土産です。彼は建築士で日本建築が好きだと言っていたし、彼女は日本の “かわいい” 文化が好きなので、とても喜んでくれました。

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