本帰国が決まった
とうとう、本帰国する日が決まった。
アメリカ生活に終わりがあること、そして、それが近いことはわかっていた。
それでも、実際に具体的な話となると複雑な心境だ。
私はアメリカで何をしただろうか。
何を得ただろうか。
思い残すことはないだろうか。
日本に帰ってから後悔することがたくさんあるのではないか。
急に焦る気持ちが湧いてくる。
英語が好き!英語を使いたい!
英語への情熱と期待を抱いて渡米したものの、自分の英語の使えなさに落ち込み、日本人とも現地の人とも距離をつめることのないまま過ごしてきた。
もちろん、必要なコミュニケーションはとったし、スピーキング・リスニングを中心に英語力を上げる努力はし続けた。
きっと、全く成長することなく本帰国…なんてことはないはず。
わずかでも、英語力は上がっただろうし、アメリカの生活や文化を知ったはずだ。
深い友情で結ばれる人はいなくても、顔を見たら挨拶に加えて少しお喋りをする相手だって何人もいる。
何もしなかったわけじゃない。
何もできなかったわけじゃない。
だけど…
もっと積極的に行動していたら、英語だけでなく、人との繋がりを深めることができていたかもしれない。
もっと勇気を出して外の世界に飛び込んでいたらよかったのではないか。
…そんな考えが頭の中に沸き上がって、私を焦らせる。
結局、後悔をしないで終わることなどないのかもしれない。
だって、私がここでやれることは無限にあるから。
やろうと思えばできたことは山ほどあるから。
焦る気持ちを冷静に受け止めて、私は粛々と本帰国までの日々を過ごすのだろう。
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