広瀬クリストファー

海外と国内で痛い目にあってきた現役ビジネスマンが語るシミジミとほろ苦く恥ずかしい話の数…

広瀬クリストファー

海外と国内で痛い目にあってきた現役ビジネスマンが語るシミジミとほろ苦く恥ずかしい話の数々。 海外へ行く若者と海外で生活してきた大人に読んでほしいインターナショナル日常エッセイ。 ちなみに英検1級、TOEIC 990点、ICEE 2022 優勝。 #創作大賞2023中間選考通過

マガジン

  • 【創作大賞2024応募作品】青春の人体実験(全5話)

    海外生活の資金を稼ぐために「治験アルバイト」に参加した男を待っていたのは、エリート街道を突っ走る早稲田のラガーマンから、引きこもり青年、社会不適合おじさん、裏街道を突っ走る心優しきヤクザ崩れなど多種多様な男達だった。同じ釜の飯を食う治験生活での心のふれあい。しかし裏街道を生きる「寡黙兄さん」は二度目の入院の日に現れなかった。何があったのか。 人生のほんの短い期間の出会いと別れ。男はそこでどんな人間に出会いどんな影響を受けるのか。ある秋の日に国分寺に集まった男達が共に過ごした時間を描いた青春の一コマである。 読みやすい文体で書かれており、1話3000~6000字ほどなので一気に読めます!(自分で言うな)

  • 【創作大賞2024応募作品】絵具の匂い(全12話)

    ある日本人の男が、最初は放浪旅行のようなつもりで訪れた国にひょんな事から住み着くことになり、様々な心温かい人達や一癖あるけど憎めない人達と出会い、時に驚き、時に喜び、そして時に少し傷ついたりしつつも、徐々にその国に溶け込みながら人間的に成長していく(成長していってるつもりの)、楽しくもちょっと悲しい出会いと別れの物語です。 今回の全12話は、その男が移民第二世代(親が移民)の女性と出会い一緒に過ごした時期の話です。 (2023年5月から7月にかけて連載した小説です)

  • 【創作大賞2024 応募作品】笑いと涙の厳選エッセイ2024

    広瀬クリストファーによる笑いと涙の厳選エッセイ! 今年も創作大賞に応募しています。どれも面白いこと間違いなし!

  • 【創作大賞2023 応募作品】笑いと涙の厳選エッセイ2023

    広瀬クリストファーによる笑いと涙の厳選エッセイ! オススメ順にならんでおります。(創作大賞2023中間選考通過させて頂きありがとうございます!)

最近の記事

  • 固定された記事

バルセロナのドクター・キリコと梅沢富美男

目と眉毛、そして家と仕事場は近いほど素敵である! 異論のある方もいるかもしれないが、これは俺がある体験から導きだした結論である。 どういうことかって? こういうことである。 *** 俺がもうちょっと若かったある夏の事だった。1年おきに開催されているある学会の総会に参加することになった。その年の会場はスペインのバルセロナの近郊の街だった。 I💗海外出張 俺は昔から海外出張が好きだった。もしも、I💗海外出張 と書かれたTシャツがあったら、恥ずかしいけどもしかしたら着ちゃう

    • 緑のオカンと紫のオカン

      皆さんの髪の毛の色は何色だろうか。私の髪の色は基本的に黒だが、気分転換に染めてみたいなあと思う事がある。昔の日本社会では女性の髪色には黒色が好まれ、髪を染めていると不良扱いされたりした時代もあった。しかし今日では茶髪が普通に市民権を得て、髪の色の自由化も進んだように思う。 しかしである。街を歩くとたまに、生物学的に人間には絶対生えてこないような色に染められた髪にお目にかかることがある。いやいや、ロッカーのような音楽関係の人ではなく一般の人の話である。そう、オバちゃんの話であ

      • #創作大賞2024・個人的ふりかえり&ダイジェスト

        いやあ、創作大賞2024の応募期間が終わりましたね。私は本年で二回目の挑戦でしたが最終的に14作品応募しました。昨年は中間選考通過作品もありましたが今年はどうかなあ。 というわけで、個人的なふりかえりをしつつ自分の応募作品を簡単に紹介しようと思います。 求められてもいないのに何故そんなことをするのか? そう思われた方にこそ、この先に書かれている答えを読んで欲しい! *** 実は今回の締切後には、一読者として面白そうな作品を拾い読みしてみました。しかし、なんと今年の創作

        • 青春の人体実験【最終話】退院、入院、そしてさよなら【#創作大賞2024】

          【最終話】退院、入院、そしてさよなら 退院からの一カ月はあっという間だった。俺は続けていた他のバイトの合間を縫ってオーストラリアに行く準備を着々と進めていた。そしてふと気が付くと、また国分寺の治験病院に行く日が近づいていたのだ。今回はもう投薬はなく、一泊で体調の検査をされるだけなので気が楽だった。 当日、俺は他のバイトを休んで、国分寺のあの病院に向かった。今回は荷物も少なく身軽だった。朝の集合時間より少し早めに病院に着くと、鉄の重い扉は既に開いていた。 待合室に入るともう

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        • 【創作大賞2024応募作品】青春の人体実験(全5話)
          5本
        • 【創作大賞2024応募作品】絵具の匂い(全12話)
          12本
        • 【創作大賞2024 応募作品】笑いと涙の厳選エッセイ2024
          12本
        • 【創作大賞2023 応募作品】笑いと涙の厳選エッセイ2023
          28本

        記事

          青春の人体実験【第4話】不法侵入メリーゴーランド【#創作大賞2024】

          【第4話】不法侵入メリーゴーランド 一旦治験の入院生活に慣れてしまえば、退屈な日々もあっという間に過ぎていく。ここに来る前は、この治験バイトが別名「人間モルモット」と呼ばれていることも知り、かなり警戒していた。しかし経験してみれば、治験ボランティアという正式名の通り、内容は真っ当なものだった。 そして、最初は赤の他人だった他の被験者の奴らとも、寮生活のように一週間寝食を共にすると不思議な連帯感も生まれていた。 *** 早いもので入院最終日の朝がやってきた。 「おはよう

          青春の人体実験【第4話】不法侵入メリーゴーランド【#創作大賞2024】

          泣くな! リンダばあちゃん! (挿絵:ChatGPT画伯)

          *** ワーキング・ホリデーというシステムをご存じだろうか。日本と協定を結んだ国において生活し、滞在期間中に働いたり勉強したりすることができる制度である。 20代前半に今よりもっとお肌にも張りとツヤがあった頃、自分探しのために外国暮らしを決意した俺は、働きながら海外で生活できると言うこの制度を利用してオーストラリアに行ったのだ。 しかしこの話は、そんなビザ制度を紹介し青少年の海外渡航を奨励するような話ではなく、ある青二才が外国で出会ったある年上の女性に関する、個人的な思

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          青春の人体実験【第3話】脱走ラガーマン【#創作大賞2024】

          【第3話】脱走ラガーマン 入院二日目の朝がやってきた。 「おはようございま~す!」 角ちゃんの声で目を覚ますと、皆ごそごそ起き出してゾンビのようにぞろぞろと食堂に向かったのだった。しかしテーブルの上にならんだ地味な朝ごはんは、実験の都合なのか何なのか、なんだかとても少なく、あっと言うまに食べ終わってしまった。 そそくさと病室に帰って、体温や血圧測ったり採血したりすると、朝からもうやることがなく既にヒマなのである。 ゴロゴロ寝て過ごしても良さそうなものだったが、不思議な

          青春の人体実験【第3話】脱走ラガーマン【#創作大賞2024】

          青春の人体実験【第2話】タロットおじさんと寡黙兄さん【#創作大賞2024】

          【第2話】タロットおじさんと寡黙兄さん 「誓約書」にサインをし終えて待合室の中を見回すと、既に書類の記入を終えたらしき何人かの男性が長椅子に座り暇そうにしているのが見えた。 (一緒の治験の人だな) すぐ近くに座っている若い男性と目があい、俺がなんとなくペコっと頭を下げて挨拶するとその小柄な若い男性も俺に向かって軽く頭を下げてくれた。 (同じくらいの年かな。なんか大人しそうな人だな) ちょっと話しかけてみようかとおもい俺が息を吸うと同時に、その男性が恥ずかしそうに眼をそ

          青春の人体実験【第2話】タロットおじさんと寡黙兄さん【#創作大賞2024】

          青春の人体実験【第1話】ツタに覆われた国分寺の病院 【#創作大賞2024】

          *** 【第1話】ツタに覆われた国分寺の病院俗に言う治験アルバイト。正式には治験モニターや治験ボランティアと呼ばれているので、厳密にいえば、もらうお金はバイト代ではなく謝礼金と言うことになる。 その謝礼金、治験の内容やリスクにもよるが、大概の場合かなり気前の良い金額が設定されていた。数週間入院してクスリを飲んでるだけで実に50万円なんてものもあった。治験に参加する場合には何カ月か間隔を空ける必要があるのだが、それでも治験を主な収入源として生活して、半ば職業のようにしている

          青春の人体実験【第1話】ツタに覆われた国分寺の病院 【#創作大賞2024】

          気絶するほど悩ましい

          往年の名曲の題名をお借りして書き始めて見たが、初夏の今日この頃、皆さん、いかがお過ごしだろうか。 え?気絶するほど忙しい? そう、今日はちょっとその気絶の話をさせて欲しい。 これまで生きてきて何度か気絶したことがある。その瞬間は、文字通り気を失っているのでほとんどの場合細かいことは覚えていないのだが、最近また久々に気絶を経験したので、これまで経験してきた気絶も含めて、私の気絶歴を振り返ってみたい。 *** 気絶と失神、そして卒倒の違い 良く考えると日本語には、気絶、

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          涙の胃カメラ

          これまでの健康診断で、色々な生活習慣病的な数値で引っかかったことはあったが、胃のX線で引っかかったのは初めてだった。ちょっとイヤな感じの影があると言う。「ちょっと影のある男」と言われることはあったが、胃に影があると言われたのは初めてである。昨年末の健康診断のことだった。 健診施設のドクターが説明のために見せてくれたX線画像を見ると、確かに胃の中にポコッとした何かがあるように見える。 「まあ、大したもんじゃないと思うけど念のため診ておきますかね。胃カメラで」 その、あまり

          サンタクロースはどこにいる

          良い子の皆さん。今年も例年通り皆さんの家にはサンタクロースがプレゼントを持って来てくれただろうか。えっ、今年も来た?それは良かった。 では、ここからは大人の間の話なので、小さなお子様は読まないで早く寝て欲しい。 *** さて、大人の皆さん。子供がいなくなったところでちょっとお聞きしたい。皆さんは何歳までサンタクロースの存在を信じていただろうか。育った時代によって結構違うのではないかと思うが、私はかなり小さい頃にそのカラクリに気が付いてしまっていたような記憶がある。 な

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          銀行窓口のあの娘は毛量が凄かった

          先日、仕事帰りに銀行に行き ATM で通帳の記帳をしていたら、印字欄が一杯になったようで、ATMから「しばらくお待ち下さい。新しい通帳を準備しています」という機械のお姉さんの声が聞こえてきた。 (おお、わざわざ昼間に窓口に行かなくていいのか。ATMで準備してくれるのは便利でいいな) 機械の中から聞こえている「ジー・ジー・ジー」という記帳の音が止むと、機械の声のお姉さんは「通帳は、二冊でます」と言った。 そして ATM のスリットからスルスルスルっと、まず元々の通帳が出て

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          目パッチリで肌ツルツルのオッサンになった話

          以前に「街角の証明写真ボックスで写真をとったら色々画像補正機能がついていて驚いた」というような話を書いたことがあった。その時は、撮影の時に『男前+1, +2, +3』などの中から希望のレベルを選ぶとそれなりにちょっと男前になるという機能だったのだが、ま、結果的にそれほど男前にならず、「人間、何事も期待しすぎてはいけない」と言う教訓を得たのだった。 証明写真だったからなのかもしれないが、その頃は基本的には肌の色をちょっと濃くしてワイルド感を増す程度の加工で、顔の造作に手を入れ

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          十五夜お月様と夜空に浮かぶ謎

          古来より日本人は何かを見ながら酒を飲むのが好きである。春の「花見酒」、秋の「月見酒」、そして冬には「雪見酒」という具合である。 花見酒は桜が咲いている間の短い期間限定だし、月見酒も満月(十五夜)の夜に限られる。しかし雪見酒と言うのは何なら冬中ずっと飲めちゃうので、これは単なる酒飲みの言い訳という感じもする。 それはともかく、今年も秋の代表行事、月見の季節がやってきた。十五夜はその年々によって日にちが違うが、今年2023年の十五夜は9月29日とのことだ。しかし当日は会計年度

          十五夜お月様と夜空に浮かぶ謎

          #創作大賞2023中間選考通過!ありがとうございます!

          9月のある日、いつもの様に note を開き、面白そうな記事はないかな?と思いズラッと並んだサムネイルを眺めていると、誰かの書いた「創作大賞中間選考を通過しました!」という記事が目に入った。 (おお、中間選考結果でたのか!) その記事を開いて見ると、「なんと中間選考を通過した旨メールで通知があった。やったぜ!」的な事が書かれてあった。 (そうか、メールで通知があったのか……) 実は私も今回の創作大賞2023にいくつか作品を応募していたのだが、そのようなメールが来ていた

          #創作大賞2023中間選考通過!ありがとうございます!