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綺麗な花を見て ただ美しいと思うのか 健気に咲いているのだと憐れむのか 生命の強さに励まさ…
ここでなら いくらでも泣いてもいい ここでなら もう会えない人を 過ぎさった時を 思い出して…
おとうさんがきらいだった おとこだったらよかったなと いつもわたしにつぶやいた あにとわた…
「私は高校生だったが、『東洋の魔女』の回転レシーブ、マラソンのアベベ選手、敗者に敬意を払…
開けてみても書く事が出来ない いつもの道を歩いてみても いつもの景色が広がるばかり 田ん…
ヘドロとなって這いずり回る 時には空気の中に隠れ 時には海の上に浮かび ある日は電車の中で …
冬の雨は嫌いだ。 私は【踏んだり蹴ったり】という言葉を 【冬のザーザー】とよんでいるくらい嫌いだ。 寒いうえに寒い。 透明なビニールの傘も、ボコボコと当たる雨粒に 文句のひとつも言いたいことだろう。 寒さと苛立ちのなかに住む私は、 必然的に目の前にそっと構えるコンビニエンスストアに吸い込まれていった。 店内はお昼時ということもあり、 人口密度が修学旅行生でごった返す東京タワーの エレベーターの様だ。 私は挽きたてホヤホヤの熱い珈琲だけを購入し、 そそくさと退散した
森林の深い緑に囲まれた水面は タンザナイトのような青 太陽を浴びて反射する光は ベニトアイ…
格好なんか付けてなくても “カッコイイ”生き方をしていたら 何もしなくても “カッコイイ”…
弓兵たちが放つ矢のようなSNS 何本刺さろうが私はタップを止めない。 右肩を貫通しても歩み…
溜め池の近くにいる鳥 名前も知らず種類も分からない いつも孤独にたたずんでいる こちらに気…
冷たい蛍光灯の光が私の太陽 無音の静寂が私の空間 眼鏡をしてクリアになる私のリアル 鳴らな…
毎日の生活の中 食べるものも着るものも家もある 確かに地位や名誉 有り余るほどの金はないけ…
本屋で読みたい本を見つけ 買おうか否か悩むとき 始めに頭の司書が 「まだ読みきれてない本がありますよ?ええんですか?」 とささやいてくる。 その次に財布の労働者が、 「本を買うお金、1冊でコーヒーも行ける。今使うんですかい親分。」 と言い出して、 同時に本棚アパート組合が 「うちはもう一杯なのにまた増やすのか。」 と言い出す。 声に押されて、 買いたい本を棚に戻して 仕方なく店から出ようとすると 店の聖霊が囁きかける。 「別の書店にありますかね、次来たときに残ってるか