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詩)何を書いたのか

開けてみても書く事が出来ない
いつもの道を歩いてみても 
いつもの景色が広がるばかり

田んぼの中を走る電車も 
うっすら見える星も
高い所で輝く月さえも
ただの景色として流れて行く

幾つかの言葉やその羅列が浮かぶも
池の中の波紋の様に
ただ広がり揺らめいては消えた

何を書いているんだ
何を書きたいんだ
誰が望むというのだ
誰の為だというのだ

肯定と否定の声が
トンネルの中で反響しては
互いをぶつけ合い掻き消してしまう

いったい何を書いたのか
紙の上なら捨てていただろう

出来上がったものは誰の為でもない
醜くも懐かしくもある羞恥を晒した
ありのままの心


最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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