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第169回:気分に合わせた喫茶店選びもまた良きかな(飯塚めり:『喫茶の効用』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、飯塚めりさんの『喫茶の効用』というエッセイ本です。

先月「ヒガクレ荘」で喫茶店をテーマにした本の特集をやっていて、その中から選んだ1冊です。可愛いイラスト満載の喫茶店紹介本も面白そうと思って手にしてみました。

著者の飯塚さんは喫茶店マニア。飯塚さんがこれまでに訪れた喫茶店の中から、気分別におすすめのお店を思い出と共に紹介した本となっていました。

雨の日が楽しくなる喫茶店、旅行気分を味わえる喫茶店、読書をするのにぴったりな喫茶店etc…新たな喫茶店選びの楽しみ方に出会えるエッセイ本です。

感想

喫茶店って休憩の場として利用するだけでなく、日常におけるひとつの「非日常」を味わうための場所でもあることをまず感じました。

この本に出てきたお店は東京のお店が中心でしたが、お店ごとの居心地の良さや過ごし方があり、個性的な空間の店内でゆったりとした日を過ごしたくなる1冊でした。

喫茶店と読書をテーマにした章もあり、大手出版社の中にある喫茶店や物語の世界に浸るにはぴったりな空間の喫茶店にはぜひ行ってみたいと思いました。(アール座読書館、読後に調べてみたのですが、ファンタジーの世界のようなお店で特に気になりました)

また朝と夜の喫茶店も昼間とは違った魅力があり、休日の朝にモーニングを楽しむとか仕事に疲れた時に夜の喫茶店に寄ってみるとかもいつかやってみたいなと思いました。

飯塚さんにとって喫茶店は心を癒すための場所。飯塚さん自身も人生に疲れた時、各地の喫茶店で過ごす時間に救われた過去があったそうです。

でもその各地にある喫茶店は、他の本でも触れられていましたが年々いろいろな理由でなくなりつつもあります。(この本でも残念ながら閉店してしまったお店も多数登場していました)
チェーン店も安心感があっていいですが、ゆったりとした空間で少しずつ心が満たされていく感覚は昔ながらの喫茶店でないと味わえないと思います

世の中は変わってきていても、いつの時代も人々の心を回復してくれる喫茶店居場所はなくなってほしくないと、各地の喫茶店をもっと応援したくなるエッセイ本でした!

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