むめ

近頃あまりに記憶の欠如が激しく、読んだ本や見た映画、気に入った物などを記録しておくこと…

むめ

近頃あまりに記憶の欠如が激しく、読んだ本や見た映画、気に入った物などを記録しておくことに。似たようなご趣味をお持ちの方とつながれたらうれしい。いろいろな方の考えていること、感じていることを知りたいです。

最近の記事

【お店】 閉店した某リペアショップ R.E.(仮名)

郵便に普通に混じっていた1通のDM。何の気なしに目を通すと、駅の近くのリペアショップの閉店のお知らせだった。それも数ヶ月後に迫った閉店を、わざわざ伝えてくれるなんて。 閉店日が◯月◯日なので、もし御用命の方は△月△日が最終受付です云々、が記されていた。もちろん今までのご愛顧に対する感謝の言葉も添えられていて、ハガキにはきれいに整えられた店の写真が使われていた。最後までこのお店は本当に素晴らしいんだな。 2020年3月、感染症がじわじわ広がりつつある頃・・・。 「わ、ナン

    • 【映画】 ジム・ジャームッシュ ストレンジャー・ザン・パラダイス

      ジム・ジャームッシュの不朽の名作。 映画館でも観たことがあったけれど、動画配信サイトで見つけたのでなんとなくまた観てみた。 スマホのなかった時代のせつないすれ違い・・・。 こんなに悲しい結末だったっけ? 初見のときは、とにかくひたすらカッコいい映画!と思った。どのシーンも絵になる粒子の荒いモノクロ映像、ちょっとヒネリの効いた音楽、挿入歌。 特にストーリーもなく短いエピソードで繋げられたロードムービーで、とぼけたユーモアにあふれ、(笑い)、みたいに終わった・・・・と記

      • 【映画】 グー・シャオガン 春江水暖

        とあるきっかけで何の前知識もないまま観ることになったこの映画、題字からして自分から観ようと思わないタイプの映画だったけれども、見始めてすぐその非凡さにどんどん引き込まれていってしまいました。何から何まで素晴らしく150分の長さをまったく感じさせず一気にみせます。固定概念で入り口を閉ざしていたら絶対に出会えなかった映画でした。観てよかった。偶然に感謝。 タイトルバックが丁寧で大河ドラマ風、全体に映像がとても美しかったので、中国の有名な監督さんなのかなー、と思いきや、見終わって

        • 【モノ】 マルニPVCトートバッグ 大容量対応

          私のバッグはいつも大きい。なぜか荷物が多い。 ちょっとしたパーティだからそれっぽいバッグにしょう、とまずおサイフと鍵、パスモ(東京在住なので)、スマホを。ティッシュくらい必要だし、リップくらいは持たないと。招待状・・・折り曲げてみる。この時点でもうバッグはフル。・・・ハンカチもいるかな、ペンつかうかも。ストールは・・・夏だったら日傘、場合によってはサングラス、そしたらエコバック別持ちで入れよ、で結局サブバッグが出動し結果2個持ち。そうなると、気軽な場だったらもう大きいバッグ

        【お店】 閉店した某リペアショップ R.E.(仮名)

        • 【映画】 ジム・ジャームッシュ ストレンジャー・ザン・パラダイス

        • 【映画】 グー・シャオガン 春江水暖

        • 【モノ】 マルニPVCトートバッグ 大容量対応

          【読書】 谷崎潤一郎 「台所太平記」

          「細雪」がものすごく面白かったので、今度はその世界を女中の側から見た版?ともいえるべきこの本を読んでみる。とはいえ「細雪」を読んだのはもう5年くらい前・・・。ずいぶん間が空きました・・・。 戦前、昭和11、12年頃から物語は始まるが、なんというか現在と生活の文化があまりに違う。どこか心に余裕があって、贅沢するという事が美しいのだ。 冒頭は ”昨今の「女中」の呼び方の変化について” の記載で、次の時代の流れが押し寄せてきていることが予感される。物語の終盤が昭和33年頃、ここ

          【読書】 谷崎潤一郎 「台所太平記」

          【モノ】 RETTO〈レットー〉ティッシュケースを置いてみた

          たかがティッシュケース、されどティッシュケース、である。 ダルグリーン系で北欧調のドット柄が気に入っていた布製ティッシュカバーが、気がついたらすっかり色あせてしまってた。そういえばいつ頃からか、糸もほつれてきてしまっている。 すごく好きだったんだけど、このまま置いておくのは美的センスに欠ける。(と言ってる割には気がつくのが遅すぎ・・・!何年放置したのか・・・) 名残り惜しい気持ちを押さえて、思い切ってサヨナラした。 せめてもと、白い紙に包んでゴミ袋に入れる。 さて、そうす

          【モノ】 RETTO〈レットー〉ティッシュケースを置いてみた

          【モノ】 レースアップもしくはサイドゴアのショートブーツ

          シューズラックの中で比較的忘れ去られている某ブランドのレースアップブーツについて。 紐を編み上げたデザインのブーツは大抵横にファスナーが付いていて脱ぎ履きしやすいのだけど、これにはない。試着の時は見た目と履き心地しか気にかけていないので、カッコいいブーツを手に入れ心浮き立った。しかし、実際実用化し始めると、履くのが本当に面倒。上段のほんの2穴を編みなおすだけなのが、とにかく手間。早い段階でもう付き合いきれなくなる。(なんだ、これ、まるで恋愛か?) サイドゴアならすぐに履け

          【モノ】 レースアップもしくはサイドゴアのショートブーツ

          【モノ(食)】 Maille(マイユ) のフレッシュマスタード〜黒トリュフ風味

          パリのガイドブックにオススメのお土産としてよく掲載されている、Maille(マイユ)のフレッシュマスタード。パリに旅してもなかなか店に行く機会もなく、持ち帰るのが大変そう・・・ということで気になりつつも敬遠してました。が、数年前ついにトライしました。 何種類もあり、ビールのサーバーみたいにその場でにゅ〜っと壺に入れてくれるわけなのですが、選んだのは(モチロン?)黒トリュフ風味。で、感想は、もっと早く買っていればよかった〜!!でした。焼いただけの牛、豚、鴨などのお肉が、つける

          【モノ(食)】 Maille(マイユ) のフレッシュマスタード〜黒トリュフ風味

          【モノ】 マッキントッシュのコートを着て

          一度は着てみたいなー、と。数年前バーゲンで入手。いわゆるゴム引きで、すごーくゴワゴワで座ったりするのが恐る恐るでした。どうなっちゃうんだろうと不安でしたが、何度か着るうちに、なんとなく馴染んでくるものなのですね。 しかし、気温を気にして着なければ、です。電車の中や、歩いたりなどで、ちょっと暑くなると蒸れます・・・。基本洗えないそうなんで、内側がしっとりするとまた不安に。 多分、日本の気候にはいろんな意味で合っていないと思います。でもパリッとして格好いいのは確かなのかな?

          【モノ】 マッキントッシュのコートを着て

          【読書】 ジュンパ・ラヒリ 「わたしのいるところ」

          スケッチのように記される、日記のようなとある女性の断片。 短いエピソードの積み重ねによって、ありありと一人の女性像 — イタリア(おそらくローマ)に住む大学で講師をしている40代独身で以前半同棲した彼がいたが別れて今はちゃんと別の恋人がいてでも友人の夫が気になるというおそらく地味ながらも美女・・・云々がありありと浮かび上がってくるところが見事。 読み始めは、孤独を楽しむかのように生活する彼女が自立した素敵な女性のように思われ、同性としてうんうんと頷きながら引き込まれていく

          【読書】 ジュンパ・ラヒリ 「わたしのいるところ」

          【読書】カズオ・イシグロ「充たされざる者」

          衝撃の展開の連続。終わらない悪夢と記憶の不確かさが突きつけられる・・・。 読んだ本や映画のことを忘れてしまうようになり、記録をつけておこうと思いたつ。まずは好きな本から、と、何年も前、カズオ・イシグロがまだノーベル文学賞を受賞する前に読んだ「充たされざる者」を選ぶことにした。 その時の印象は強く自分の記憶に残ったままだと思って書き始める。 シュルレアリスムの絵画がそのまま映像になった様な小説だというのが第一印象であり、下記の様な一節を書くに至ったのだが・・・。 『残り

          【読書】カズオ・イシグロ「充たされざる者」