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雨の夜が好きなHSP

雨の夜は落ち着く。

子供の頃からずっとだ。雨が屋根に当たる音を聞くと、安心する。

肌寒い夜、布団の中でぬくぬくしながら外の雨の音を聞いていると、守られているような安心感に包まれる。ここは安心だと。

朝起きた瞬間、雨だとすぐにわかる。湿った空気と雨の微かな匂い。鈍い白い光が部屋に充満している。

私が育った東京近郊の田舎は、通学路の道路がほとんど舗装されていなかった。小学校まで通う道で、土埃の匂い、濡れた砂利道を踏み締める感覚、水たまりを避けて歩きながら、傘の先から空を見上げた。そこには、やはり鈍い白い空があった。

私はHSC(Highly Sensitive Child)だった。感受性が強すぎたのだ。大人からは気難しい子と言われていた。子供らしくはしゃいだりできなかった。なぜ悲しいのか、なぜ怒りが沸いているのか、自分でも理解できないことが多くあった。十分に言葉を知らなかったので、説明することができなかったのかもしれない。知っていたとしても、説明できたとしても、理解されたかどうかは不明だけど。

孤独だった。

孤独な世界で、雨だけは、私を包み込んでくれていた。雨と布団だけは。

今でも、雨の日は布団から出たくない。私の安心な隠れ家から。


大人になり、HSP (Highly Sensitive Person)な自分を隠しながら、外資コンサルで働いている。ビジネスの世界、成果主義の世界、ドライな世界。成果さえ出ていればHSPにとってはありがたい環境。必要以上に人と関わらずに生きられる。

心に蓋をするように、自分の足でしっかりたつために、日々生きる。雨の夜には、弱い自分が出てきてしまうけど。


こんな取り止めもないnote、一体誰が読むのかと思う。それでも、少しずつ書いていく。

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