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【東京】小笠原にクジラを見に行く旅①

突然だが、海の中にいるデカい生き物に会って格の違いを思い知りたいという気持ちを抱えている人間は、きっと私だけではないと思う。
しかし、そこまで危険な思いはしたくないし、何らかの調査機関に所属する能力もないし、水族館とかはちょっと違うし笑という小心さも同時に持ち合わせていたりするだろう。私がそうだ。
そんな人間がどうすれば良いかと言うと———

2月の小笠原に行こう!!
なんといっても日本国内で治安が◎、ザトウクジラにほぼ確実に会える◎、ただし船酔いする人間は死ぬ◎

そんな訳で、2023年に下記のような旅程で小笠原へ行ってきた。同行者はいない。

2/18(土)おがさわら丸乗船
2/19(日)父島入港、午後半日海ツアー
2/20(月)村営バスと徒歩で島内観光
2/21(火)一日海ツアー
2/22(水)電動自転車で午前半日島内観光、父島出港
2/23(木)おがさわら丸下船

小笠原への旅行に関する基本的なポイント
・アクセス手段は大型フェリー「おがさわら丸」のみ。片道24時間かかる。
・旅程は船の航行スケジュールに合わせ、最低6日間を要する。
・PCR検査必須(2023年2月)。出発直前に検体を提出し、陽性の場合は出発前日に通知されて渡航不可となる。

1日目 おがさわら丸乗船

東京・竹芝フェリーターミナルから出発。
乗船時刻になると、上のフロアの船室の客から乗り込み始める。
おがさわら丸には2F-7Fまでのフロアがあり、階層が上であればあるほど船室の等級も高くなる構造になっている。一つの社会を見ているようだ。
私は上から4番目(下から3番目)の等級となる特2等寝台を選んでいたので、少しの間行儀よく待ってから乗船した。

特2等寝台は、2段ベッド型の寝台だが、自分の上下には誰も来ないという構造。さらに寝台の位置が壁際であれば、対面にも誰も来ないので十分なプライバシーが確保できる。

早期予約が功を奏してか、壁際の寝台をゲットできた。

景色を見るために外部デッキで出港を待つ。
だんだん人が集まり始め、満席での航行となる旨のアナウンスが聞こえてきた。
いよいよ船が動き出し、さっそくレインボーブリッジの下を通過する。

船は一直線に陸地を離れていくが、しばらくは目に馴染みのある港湾風景を眺められる。

フジテレビを見るとどうしても00年代の魂が震える。
頭上をわりと飛行機が飛んでいくので、
バードウォッチング感覚で見物できる。

お昼時だし風が強いしで、デッキから次第に人が減っていく。
私もご飯を食べに船内レストランへ向かった。

カツカレーを食べた。トレーの滑り止めが強い。

寝台に戻って売店で買ったコーヒーを飲んだり、本を読んだり、やっぱり外部デッキに出ることにしたりとウロウロしている内に時間が過ぎていく。

少し寝たりしていたら、いよいよスマホがインターネットに繋がらなくなっていた。
おがさわら丸での航海はデジタルデトックス不可避の旅なのである。

もはや陸地も見えない。

日没が近くなってきた頃にデッキに出ると、空が雲で賑やかになっていた。

2億年前とかもこんな風景だったのだろうか。

デッキに人の姿が増えてくる。みんな日没を見届けずには眠れないのである。

日没後は、自販機で菓子パンを買って食べて夕食とした。気分で急にてきとうになれるところが一人旅の本当に良いところだと思う。

その後は早めの時間にシャワーを浴びて就寝準備をした。

歯ブラシを忘れてしまったが、3Fラウンジ内の自販機で売られていた。


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