小学校受験 学校説明会 参加のポイント総まとめ!
今回は、小学校受験のための学校説明会に参加する時のポイントをまとめてみました。というのも今年は私自身いろいろな小学校を見て回りたいと考えており、話の聞き方や目の付け所をあらかじめ押さえておきたかったのです。ところがいざ調べ始めると、記事や動画によって重視すべきポイントがまちまちで、「これ一つ見ておけば間違いない」と言えるようなものが見つかりませんでした。ただ、どれも間違ったことを言っているわけではないので、「それぞれの情報を一つに集約したら間違いないのでは?」と思い、このnoteをまとめました。同じように今年から学校説明会へ行こうと考えている方は、ぜひ役立ててください!
はじめに
「学校説明会」と「合同説明会」
実は私は、以前本業で学校説明をする仕事を頻繁にやっていました。学校といっても私の場合は大学で、オープンキャンパス、高校で行われる説明会、一般施設での会場相談会など、計100〜200回は参加しました。
そんな私だからこそ直感していることが一つあります。
「 学校説明会 ⇒ 合同説明会 」がきっと正解
小学校受験の学校説明会がどんなものか調べ始めたところ、どうやら説明会にも、学校が独自に開催する「学校説明会」と、ある会場に複数の小学校が集う「合同説明会(合同相談会)」の2種類があるようです。
一般的に言われているそれぞれの利点は次の通りです。
学校説明会
・学校の概要や特徴を知ることができる
・実際の学校の様子を確認できる
合同説明会
・一度に多くの学校を回ることができる(←個人的には△)
・先生と直接お話しすることができる
「学校説明会」は、大まかに言うと「学校説明」と「施設見学」で構成されているようですので、基本的には「学校⇒保護者」という一方通行の情報提供と考えてよさそうです。もちろん質疑応答の時間もあるようですが、他の保護者がいる前で突っ込んだ質問もしづらいでしょうから、実質そういう場と捉えてよいと思います。
一方「合同説明会」は、各ブースを回って小学校の担当者と直接対話をしながら情報を集めていくので、ベクトルは「学校⇔保護者」になります。
よく就職活動の「合同説明会」では、各ブースで人事担当者が会社概要を一から説明してくれる場合が多いですが、学校の「合同説明会」では対話による相談形式が主流です。
そのため相談者側の質問の仕方によって、貴重な情報を引き出せることもあれば、初歩的な内容しか引き出せないこともあるのです。
私にはわかります。
「合同説明会」は難易度が高いのです。
ブース相談は、相談員が自分のためだけに質問に答えてくれる貴重な場です。しかしそのことをあまり理解していない参加者は、「一度に多くの学校を回ることができる」という側面ばかりを見て、事前に何も調べないままブースにやってきて、各学校の概要を聞いて回るのです。中にはただの"パンフレット集め"になっている人もいます。
これは非常にもったいない。
ブース相談は、予習してから臨むのがベストです。例えば、その学校が設けている制度について「こういった場合はどうなるのでしょうか?」と確認したり、校内設備を見た上で「○○を使えるようになるのは何年生からですか?」と尋ねたりするイメージです。
周りを気にせず質問できるのがブース形式の良さですので、その機会を充実させるためにも、まずは「学校説明会」で多くの情報を手に入れ、次に「合同説明会」でもっと詳しく知りたいことを尋ねる。こうすることで、知っておかなければならない基礎情報に+αの情報を上積みできます。
予想外の現実…
このような流れをイメージしながら、私は「学校説明会」と「合同説明会」の開催時期を調べ始めました。
ところがここで、予想外の現実に出くわしてしまったのです。
小学校受験の説明会は、「学校説明会」よりも「合同説明会」の方が開催時期が早いのです。
例えば、延べ25校以上が参加する「私立小学校フェスタ」は、二子玉川、有楽町、武蔵小杉の3会場すべてが3月に開催されます。
また青山学院中等部校舎で行われる「キリスト教学校合同フェア2024」も、同じく3月開催です。
他にもさまざまな「合同説明会」が開かれていますが、概ね毎年1月から6月にかけてが主なシーズンのようです。
一方「学校説明会」は多くの学校で5月から9月にかけて行われています。
したがって、「学校説明会」で概要を聞いてから「合同説明会」で掘り下げるという戦略が取りづらい構造になっていることがわかったのです。
描いていたプランが崩れ去った瞬間でした。
そこでいったん「合同説明会」のことは置いておき、最も多くの情報量を得られる「学校説明会」に焦点を当て、学校説明会を最大限に活かす方法を探ることにしました。
参照元の紹介
数日偵察した私は、最終的に次の8つの情報源を頼りにしました。
ネット記事-お受験TOWN
ネット記事-小学校受験三ツ星ガイド
ネット記事-Pre edu
ネット記事-初めての小学校受験講座
YouTube-アイリス幼児教育公式チャンネル
YouTube-MagicAI Pass公式チャンネル
YouTube-お母さんのための学習塾「MOTHER CRAM」
YouTube-SHINGA FARMちゃんねる
これらを通じて得られたポイントを、次の5つのカテゴリーに再分類し、体系的にまとめました。
事前準備
服装・持ち物
アクセス・環境
説明の聴き方
見学時の着眼点
「あっちではこう言ってる」「こっちではこう言ってる」を綺麗に整理しましたので、よければぜひ最後までご覧ください。
1.事前準備
まずは学校説明会に向けた事前準備です。事前準備では大きく分けて次の2つがポイントになります。
学校を下調べする
何事も事前に調べておくのとそうでないのでは、当日吸収できる情報量に大きな差が出るものです。学校説明会に参加することを決めたら、その学校のことを必ず下調べしておきます。
調べる内容としては、立地、教育方針、カリキュラム、児童・教員の人数規模、行事、独自のプログラム・制度など。これらはいずれも「現在の情報」ですが、私立の場合はさらに創立の経緯、建学の精神、教育理念も押さえておきます。この3つは(私自身、私立学校法人に勤務しているのでよく分かるのですが)その学校の存在意義を示しているに等しいので、理解を深めることはとても重要です。
続いて調べる方法です。最も詳しく紹介されていた「アイリス幼児教育公式チャンネル」から引用します。
・公式サイト
⇒校内で配付されているお便りなどから学校が大切にしているものが読み取れる。そのため「お知らせ」欄は少なくとも1年間分チェックする。
・刊行されている書籍
・在校生・保護者の声
⇒身近にいれば直接聞くとよい。ネットの口コミは話半分で。
・公開行事
⇒学校説明会以外の行事もある。オープンスクールなど。
・幼児教室に聞く
⇒幼児教室は学校側と直接話ができる立場。幼児教室を通じて、その学校が重視していることを知ることができる。
なお、「SHING FARMちゃんねる」では、その学校の系列中高も確認し、内部進学のシステムや上級学校の授業を確認することを推奨しています。確かに多くの私立小学校は、その上に中学校、高校、長ければ大学までつながっていますので、いくら小学校が良くてもその先の上級学校が納得のいくものでなければ、受験には慎重になるべきです。これは私が重視している"学校キャリア"(子供が社会人になるまでの進学プロセス)の観点からも非常に重要な指摘ですので、個人的には必ず押さえたいポイントだと思いました。
(とはいえ一般の保護者の皆さんは、「小学校だけでも調べるのが大変なのに、ましてや中高、大学なんて…」と気が滅入ってしまうこともあると思います。私のnoteでは今後個別の学校の情報についてもまとめていくつもりですので、ぜひ下調べの効率化に役立ててください)
質問を考える
2つ目はこれです。学校説明会では最後に個別相談の時間が設けられている場合があります。下調べの段階ではわからなかったことを明らかにするチャンスですので、調べた情報をもとに両親で話し合い、「もしチャンスがあったらこれを聞こう」とあらかじめ決めておくとよいです。
ただ「お受験TOWN」によると、学校への質問は、会社と同じ感覚で行ってしまうと危険な場合があるそうです。それが失礼な質問になっていたり、触れてはいけないことを尋ねていたりすることがあります。
受験との関わりが薄くなる傾向がある父親は、よく母親とすり合わせしてから臨むのがよいとされています。
2.服装・持ち物
服装・持ち物の確認も、学校説明会へ参加する上でとても重要です。いかんせん小学校の説明会は、子供がまだ幼い、見た目に気を遣う文化がある、という点で特殊ですので、ここは素直に有識者のアドバイスに従って準備するのが妥当と思われます。
「小学校受験三ツ星ガイド」が優秀
服装・持ち物については、ここでとやかく言うまでもなく「小学校受験三ツ星ガイド」が抜群に分かりやすくまとめていましたので、以下をクリックしてざっとご確認ください。
子供の同伴について
持ち"物"ではありませんが、子供を連れていくべきかという点も気になるところです。
私が参照した8つの情報源では、子供は「連れていかない方がよい」とする意見が多かったです。子供がいることで説明に集中できなかったり、持ち物や体調に余計に気を遣わなければならなかったりするので、貴重な時間を有意義に過ごす上で子供の同伴はあまり得策でないということでした。
裏を返すと、子供同伴でなくても裏で減点を喰らうなど心配はないということだと思いますので、身近にじいじばあばなどの協力者がいる場合は、積極的に頼りましょう!
3.アクセス・環境
しっかりと準備が整ったら、いよいよ説明会当日です。
余裕をもって起床し、支度を整え、出発します。この家を出る瞬間から、意識すべきポイントが待っています。
6年間重い荷物をもって通う通学路
もし子供がその小学校に入学したら、そこから6年間、雨の日も風の日も、重い荷物をもってその通学路を通うことになります。公立とは違い、私立や国立は公共交通機関を使って通う場合が多いですので、どの程度までなら子供に負担をかけても問題ないかを見極めることは、親にとって重要なミッションです。
通学経路(利用駅、乗換数、乗換方法など)
所要時間(1路線の乗車時間、乗換時間など)
混雑具合や安全性(朝の本数、遅延しやすい路線、危険箇所の有無など)
この3つは必ず意識しながら向かいましょう。
そして学校の最寄駅に到着した後も、気を抜いてはいけません。
そこから学校に至るまでの道のりでも
安全性・周辺の交通量
近所に頼れるところがあるか(交番の有無など)
をよく観察することが推奨されています。
確かに、せっかく頑張って合格を勝ち取ったのに、いざ通い始めたら通学が負担で学校生活に馴染めなくなってしまっては本末転倒です。
前回の記事「小学校受験 メリット・デメリット総まとめ」でも触れましたが、最悪の場合、学校をやめざるを得なくなることもあるという指摘もあります。
小学校は決してゴールではありませんので、学校の魅力だけで判断せず、子供にとって無理のない通学先を選ぶように心がけたいですね。
4.説明の聴き方
続いては学校説明を聴く際のポイントです。「当たり前」と感じるものもあると思いますが、以下に列挙します。
教育方針をしっかり聴く
Webサイトに載っていない情報をキャッチする
先生の特徴や雰囲気を見る
学校行事の狙いを理解する
入試は選考内容よりも選考の意図に目を向ける
伝統を守っているところと最新を取り入れているところを見分ける
願書や面接の志望動機に落とし込むことを意識して聴く
特に「SHINGA FARMちゃんねる」で解説されていた4・5は、個人的にもなるほどなと思いました。ついつい保護者は、「この学校にはこんな行事がある」「入試ではこういう選考が行われる」という、いわば"手段"の部分に目を向けがちですが、それ以上に重要なのは、「その学校はなぜそのような行事をやるのか」「なぜ入試でそのような選考を行うのか」だと言います。
つまり"目的"の部分です。
前述の通り、私立には必ず建学の精神や教育理念があり、現在の教育内容や学校行事にもそれらは息づいています。行事や入試そのものを知ることも大事ですが、もう一歩踏み込み、それらの意図にも目を向けることで、その学校が大切にしているものが何かに気付き、学校を理解する上でのヒントになるということです。
5.見学時の着眼点
最後は見学時の着眼点です。学校説明会では校内見学の時間が設けられている場合が多いそうですが、この時にどういったところに着目すべきかが数多くアドバイスされていたのでご紹介します。
児童の雰囲気・先生の人柄・先生と児童の距離感
廊下に掲示されている児童の制作物(作品、作文など)
それらに対する先生のコメント、親が関わる度合い
教室内の様子・掲示物の内容(何月生まれが多いか、手作りの必要性など)
児童がちゃんと挨拶できているか
授業・クラブ活動の様子
学年ごとの児童の様子を比較して成長を見る
参加している父母の雰囲気
施設や設備の状況
校内の清掃状況
言われなければ見逃してしまいそうなポイントもあって、とても参考になりますね。
我が子がいるイメージ
これらのポイントに共通して言えることは、そこに我が子がいるイメージが湧くかどうかではないかと思います。
あくまでも通うのは親ではなく子供ですから、「学校としては素敵だけど、うちの子が生活しているイメージは浮かばない」という場合は無理に志望する必要はないですし、逆に「ちょっと地味だけどうちの子には合ってそう」と思ったなら、進学先として真剣に検討してよいでしょう。
とにかく、親が通わせたい学校ではなく、子供に合ってそうな学校を選ぶことが重要ですね。
結び
以上、5つのカテゴリーに分類して、「学校説明会参加のポイント」をまとめていきました。
参照する記事によって、ポイントの切り口が本当にさまざまでしたので、特定の情報源だけを信じて傾倒するのではなく、いろいろな情報をバランスよく参考にするのがよさそう。というのが、今回いろいろと調べてみた私の感想です。
本記事を道しるべに元の記事や動画もご覧いただき、学校説明会を後悔のない1日にしていましょう!
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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