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私のカメラ遍歴@ソニープロサポート入会

ソニー・イメージング・プロ・サポートに入会

ソニー・イメージング・プロ・サポートはソニーがプロフォトグラファー・ビデオグラファーを対象に提供している有償の会員制サービスです。ソニーのカメラやレンズを一定数所有し、それらの機材を使って対価を受ける仕事を生業としていること、入会の面接を行うことなどの審査があります。会員になると修理代金の割引、会員向けの清掃・点検サービス、機材の貸出、購入サポートなど、プロとして活動していく中で様々なサポートがあります。

このたび、独立したのを機にプロサポートに申込。超絶スピードで諸々の手続きを踏んでくださり、入会することになりました。送られてきたのはこちらのケース。中にストラップと裏面に名前が書かれたカードが入っています。密かにずっと憧れていた「PRO」の文字。アマチュアの頃もSONYのカメラを愛用する人たちのオフ会などにも参加したりしていたのですが、「プロサポートのストラップ」はとても目立つので、かっこいいなと思っていました。もちろんNHKにいる限りは副業できないのでプロとしての活動はできませんでしたが、ようやく夢が叶って嬉しいです。

ワタベとカメラ

自身のカメラ歴を話すと20年以上になります。ソニーから始まり、途中色々なメーカーを経由してソニーに戻ります。少し長いですがお付き合いください。

まず大学時代にソニーのビデオカメラを使っていました。人類学ゼミでアジア各地を回ったり、卒業旅行で1ヶ月間ユーレールパス(日本でいう18切符のようなもの)と格安航空券を使ってヨーロッパ一周に出かけた際もずっとカメラ片手に旅をしていました。今でもその時に撮ったミニDVテープは残っています。

社会人になってから購入したのが富士フイルムのFinePix f31fd。当時、ダイビングを始めたのがきっかけでハウジングが手頃に入手できるコンデジを採用しました。このf31fdは名機とも言われましたが、やはりフジの美しい青に魅せられ、沢山の思い出を収めました。

その後、従兄弟の結婚式に出席する際にちゃんと記録したいと思って買ったのがペンタックスK10dでした。続けて、K01なども使いました。ペンタックス結構好きです。

従兄弟の結婚式で初めて本格的に一眼レフを使い始める
インドにて
カメラ好きの幼馴染と撮りあった時の一枚


その後、ダイビングでの撮影で少し画質やクオリティーを上げたいと思い、オリンパスに戻り、E-M1を購入しました。ぷくぷく太ってしまい、ここ10年は海に潜れてません・・・海の目の前に住み始めたので、ダイエットします・・・。

カメラと番組制作

で、そんなカメラへの関心も高くなってきたところで仕事でも活かせないかと番組の演出の一つとして一眼の持つ被写界深度の効果を狙った番組制作をいくつか行いました。まず行なったのが、NHKの「名曲アルバム」。誰もが耳にしたことのある世界の名曲を、作品ゆかりの地の美しい映像と共にお送りする番組で、50年近く続くNHKの最長寿番組の一つです。10年前、私はクラシック音楽の番組を制作する部署に所属していたのですが、50年近く続くこの番組でブラジル、メキシコ、キューバをロケし、ボサノヴァ「イパネマの娘」や「べサメムーチョ」「マンボNo.5」など南米の名曲のゆかりの映像を当時番組で初めて一眼レフを使って全編撮影しました。カメラは当時映像制作ならこれ!Canonの5DMark2でした。

ブラジルのイパネマ海岸にて、カメラマンと。筆者は左。
当時の番組の告知ポスター


個人的に一番好きな映像はメキシコの作曲家ポンセの「小さな星(エストレリータ)」。メキシコの「光」に着目し、夜の街の風景や夜空の星、朝市の現場に差し込む朝陽を名カメラマンとともにロケしました。ちなみに音楽は当時「ららら♩クラシック」で司会をされていた加羽沢美濃さんに編曲を依頼しました。本当に素敵なアレンジです。収録時の演奏者とは異なりますが、美濃さんのアレンジした「エストレリータ」をチェリスト宮田大さんが演奏している音源がありますので共有します。

映像をお見せできないのが残念ですが、永久的に放送される番組なので、いつかまた再放送があればお知らせします!

他にも東日本大震災支援ソング「花は咲く」のNHK交響楽団、東京佼成ウインドオーケストラバージョンをCanonのC300で全編撮影しました。ポップスなどのMVではワンカットごとの決め撮りはよくありますが、オーケストラでワンコマずつ照明位置とカメラをセッティングして一つ一つ撮影していくという前代未聞の撮影に快く受けてくださいまして、改めて感謝します。

撮影現場の様子

ソニーのカメラを使い始めて

そんなカメラ歴からソニーのカメラに入ったきっかけが2017年のSONYから発売されたミラーレスカメラα7RⅢ でした。仕事でもデジタル一眼やシネマカメラを使って映像制作していたのもあり、ライフワークでも本格的に映像と写真の両方をしっかりと撮れるものを探そうと思いました。α7RIIIはとにかくその高解像度の高さが素晴らしく、その恩恵からAPS-Cクロップが効いて焦点距離を稼げるのが便利です。主にFE24105GとPlanar T* FE 50mm F1.4 ZAを使って映像も沢山撮影してきましたが、240105はF4でもしっかりとしたボケが表現されます。

10秒のシャッタースピードで自撮り。走るのしんどかった

そこからずっとしばらくα7RⅢでしたが、去年奮発してシネマラインFX3を購入。映像の世界が一気に広がりました。

そしてこの度、6月にNHKを退職して独立。SONYのカメラとともに映像制作をしていきたい思いもあり、7月早々にも映像制作のお仕事もあり、所有する機材などもお伝えし、プロサポートの入会を申し込みました。

今後、ライブやオーケストラの撮影をする機会もあり、これまでのテレビでの撮影スタイルとは少し変えて、シネマラインならではの映像美を追求した映像コンテンツを制作していきたいと思っています。SDIケーブルが刺せて取り回しの良いカメラを探している中で今一番の候補はFX6です。もちろんコンサートホール以上のアリーナクラスになるとHDC-5500のようなマルチフォーマットポータブルカメラの導入も早々に考えないと行けませんが、徐々に練っていきたいと思います。

プロサポート入会時にいくつか気になるカメラやレンズもあったのでプロサポートにご相談したところ、貸出機をご用意いただきました。購入前に色々と試せるのがプロサポートの強みです。決して今の時代にシネマライクにコンサート映像を撮影することは新しいものでもなんでもないですが、オシャレに撮ることが目的ではなく、その被写体の価値を最大限引き上げるべく、そのために最適なアプローチをしたいと思っています。

明日から徳島でのロケが始まるのですが、5人のパネルディスカッションに加え、お客さんもいる。ワンオペで対応するので結構大変なんですが、カメラはFX6、FX3、α7RVの3台、音声はあえてワイヤレスではなくZoomのF2-BTを6台用意して5人それぞれに仕込み、お客さん用のマイク代わりに1台使おうと思います。

新しいキャリアのスタートに、SONYさんのプロサポートはとても心強いです。今後レビューや映像制作のプロセスなども行なっていきますので、宜しくお願いします。




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