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うつ病になってよかったこと。

こんにちは。
私は現在、大学でランドスケープ・造園学(簡単にいうと、植物と生活の関わりについて)を学んでいる、天音。と申します。
大学に入ってからうつを経験、その際ADHDとASDの傾向が強いことが原因であることが判明しました。
私の自己紹介は以前、記事にまとめているので、興味がある方はぜひ読んでいただければ嬉しいです。

こんにちは。

睡眠不足で朝起きた瞬間から頭が痛い天音です。

今回は「うつ病になってよかったこと」というテーマで書いてみようと思います。

正直、私は精神科にかかったのは今年が初めてでしたが、その前にも何回か軽いうつ状態を経験してきました。

それでも大体半年とか1年ぐらいで自然回復できることがほとんどだったので、いつもはとにかく寝ることしか考えていなかったのですが、

実際に精神科にかかって、かなり回復スピードが早まり、自分なりのストレスコーピングを増やすことができるようになってきました。

うつ病になって辛いこと嫌なこと数え切れないほど挙げられますが、

そんな中でも、『うつ病になってよかったかもしれない』と思えるようになった理由をいくつか書いてみようと思います。

☀︎本気で自分と向き合う時間ができた

これはnoteを始める理由にもなったきっかけのひとつでもあるのですが、

私が今まで生きてきた中で「自分の問題を本気で悩んで考える」という機会はあまり多くありませんでした。

そんな中、強制的に「生きる意味」を考えなければならないような極限状態まで追い込まれた時、本気で自分の生き方を考える直接的なきっかけになりました。

本気で悩んで、悩んで悩んで、結局分かったことは「生きる意味などない」ということで、意味をつくる必要もない、という事でした。

人生の中でも本気で悩む、という経験はそう多くはないと思います。

まだまだ苦労や辛いことは尽きないですが、
そんな経験を積むことで、少しだけ「自分とは何か」が分かってきた気がするんですよね。

☀︎「休む」ということが何か分かった

 今までうまく休めていなかった

今さら感もあるようなタイトルですが、あえて聞きます。

【 きちんと休めていますか? 】

私はこと「頑張る」という事は比較的得意だと思っている(思いたい)のですが、

「休む」というのが、いつの間にかとても難しい事になっていました。

朝起きたらその日の授業の事を考えなければならない、バイトのシフトを確認して、
水筒と弁当をきちんとカバンに入れて、学校に行く前にゴミ捨てをしなきゃ...

等々、実家暮らしの現在の朝だけ見ても、やらなければならない事は山のようにあります。

この状況の中で、休まないとどうなるか

当然ですが、パンクしてしまいました。

でも休むことって、意識しないと案外できないんですよね。

休むことが苦手な自分は、大学生になってうつ病を発症してしまいました。

全てのことが億劫になり、学校にすら行けない、そもそも着替えられない。ご飯は美味しくないを超えてただの臭い物体。

ここにきて初めて「休むことの重要性」ということを考えるようになりました。

 本当の意味で「休む」って難しい

休むことって、簡単そうに見えて、案外難しいんですよね。

特に発達障害の傾向を持っていたり、生真面目な性格だっかり、神経質だったり、よりストレスを溜めやすく、休まなければならない人の方が、この「休むこと」が苦手だったりすると思うんです。

私は、今までとりえず寝ておけば全て解決すると思っていました。

でも、そもそもうつ病って眠れないんですよね。

眠れないし、何もやる気が起きないのに、何かやっていないといけない気がして、とにかく焦って色々やろうとする。

そうしていないと、不安押しつぶされそうになってしまうから。

そうしたら、いつの間にか昼と夜の区別なく、ずっと起きていて、時間が無限に続いているような気がしてきて、また孤独感を感じて不安になる。

とても辛いんです。

もうこうなると休むとかそんな話じゃなくなってきてしまって、とにかく辛いと思いながらうづくまることしかできませんでした。

休み方を知ったのは、これから少し後の話。

休み方、休むコツを知ってからは、かなり症状が改善するスピードが早くなり、精神的にも身体的にも楽になりました。


☀︎自分の疲労の上限を学ぶ機会ができた

上記の内容と被ってくる部分もありますが、私はかなり休むことが苦手です。

生活の中で下手に手を抜くこともできないので、かなり疲れやすいタイプの人間ではあるという自覚はありました。

前々から疲れやすいんだろう、ということはわかっていましたが、なかなかどこまでなら頑張っていいのかがわからず、とにかくがむしゃらに頑張り続ける、ということを続けてきました。

その結果疲れ果ててしまったんですけど。

そのおかげで、逆にどこから自分のキャパシティを超えているのか、どこまでなら頑張れるのか、というような、加減を考えるという概念が新しく入ってきました。

それからは、まだまだ下手くそではありますが、なんとかここまでならできそうかな、など考えながら物事を調節して進めることができるようになり、「マイペースの調節方法」が少し身についてきた気がします。

何事もちょうど良い加減が大事なんですね。


☀︎「疲れた」というSOSを周りに出すことが出来るようになった

私は昔から人に頼ることが苦手で、疲れたなどの言葉は正直「甘え」だと思っていました。
特に他人が疲れるのはなんとなく納得できますが、自分のことになると、疲れたからなんだ、と、無視して動き続けて発熱するような、結果的に迷惑をかけてばかり。

かなり自分にストイックな性格でありながら、「キツくなっても頼れない、それによってより迷惑をかける」ということが課題でした。

このタイミングで何もできなくなると、生命維持活動をするのにも「人に頼る」ということが必要になってきます。

勇気を出してSOSを出してみたら、案外周りは協力してくれた。

そんな成功体験のおかげで、少し周りに頼ったり、SOSを出すということへのハードルが下がりました。

「疲れた」ということのみならず、SOSを表明するのも、とても大事な技術なんだな、と思った出来事でした。


☀︎精神的成長の機会になった

 精神医学への関心

うつ状態が少し良くなってきた時、私はとにかく治すことに必死でした。

薬のみじゃなくて、どうすればよりメンタルが安定するのか。

情緒不安定になる原因はどこにあるのか。

精神って、そもそもなんなんだろう。

色々な疑問が湧いてきて、精神医学の知識を貪るようにかき集めました。

なかなかよくならなくても、知識が増えると、今の自分の状況がなんとなく予想がついて、自分の状態に対して少しだけ納得することができるようになりました。

もしかしたらこれは私の性格がINTJであることも少し関係しているかもしれませんが、私は知識が増えることで安心感を得ることができました。

 ストレスコーピングの種類が増えた

最近になるまでそもそもストレスコーピングという言葉自体も知らなかったのですが、ストレスがある時、そのストレスの元に対する対処がストレスコーピング。

私は歌うのが好きなので、歌を歌うサークルに入ったのですが、結局人と会うのが億劫になって、練習すらもかなりストレスになってしまいました。

そうすると歌うこと自体が難しくなっていたのですが、それによって生まれた時間により、新たな趣味がいくつも増え、植物に出会い、noteに出会い、自分の考えをアウトプットできるようになったことで、かなりストレスも軽減した気がします。

最近では、たくさんの人と歌うのではなく、自分1人で歌う多重録音をやり始めて、再び音楽に触れるようになりました。

ストレスへの対処方法が増えると、どれかが難しくなってもストレスを発散しやすくなるので、かなり精神が安定しやすくなった気がします。

 新しい出会いがたくさんあった

植物を学び始めて、今まで知らなかったいろんな植物に出会いました。苗を買いに行くと、ホームセンターの店員さんにアドバイスしてもらいました。

noteを始めて、同じ趣味を持った人や自分より知識や知恵がある人、それ以外にも、本当にさまざまな人に出会いました。

精神科に通い始めて主治医と出会い、受付の人との会話に新たな薬剤師さんとの出会い。

情報を集めるためにYouTubeでも、さまざまな精神やメンタルにまつわる話をしてくださるチャンネルと出会いました。

もしうつ病にならなかったら、もしかしたら植物にこんなにのめり込まなかったかもしれないし、noteを始めようとも思わなかったかもしれないし、精神科になんてお世話になることなど一生なかったと思います。

これらの出会いは、今の私の価値観を前向きなものにしてくれ、人生ってなんかいいかもな、と思えるきっかけになりました。

今まで関わってくれた人、今も関わってくださっている人、今この記事を読んで下さっている読者の方には、本当に心から感謝しています。


☀︎まとめ

うつ病になって失ったものも多いし、辛いことも正直多い。
大変なこともたくさんあったけど、その分成長できたこと、学べたこともたくさんありました。

そんな中でもたくさんの人と出会って繋がることができたのは、本当に運が良かったと思います。

うつ病になって、心から良かったと思うことはないし、できればなりたくはないものではあるけれど、その経験を通して学べたことや気づいたことは、一つの大きな人生経験にもなるのかな、と思えるようになりました。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ではまた!

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