みなべ町 #梅収穫ワーケーション と #ダム際ワーキング に参加してきました!
2022年6月。和歌山県 みなべ町で開催されている #梅収穫ワーケーション と併せておこなわれた #ダム際ワーキング に参加してきました。
#梅収穫ワーケーション は組織開発・人材開発領域のパイオニア、島田由香(しまだゆか)さん(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役・人事総務本部長(2022年6月末まで))と、島田さんが主宰するコミュニティ "Team WAA!"の皆さんが企画・運営されているイベントです。
僕(沢渡あまね)が参加した、2日間の様子をレポートします。
1.みなべ町の梅農家さんで梅収穫体験
6月2日木曜日。浜松を朝の5時過ぎに出発し、東名高速~伊勢湾岸道~伊勢道~紀勢道と続く国道42号線のバイパスを走り熊野市(三重県)へ。
そこから熊野古道をたどる山の国道ルートで、まさかの奈良県(十津川村)をかすめて再び海辺へ。この時点で越境しまくり(笑)
道の駅でお昼をたべつつ、13時前にみなべ町に到着しました。
いやー、長い旅だった!
浜松からみなべ町へは、どのルート(鉄道など)を検索しても5時間以上かかります。むしろ、東京から参加された方のほうが所要時間も消費体力も少なかった様子。羽田から南紀白浜空港まで、空飛んで来ることができますから。
実は、僕は和歌山県を訪問するのは今回がはじめて。自分のクルマで来ると感動もひとしおです。なんていうか、自分の足で来た達成感がありますから(苦笑)
長旅の疲れも、紀州の碧い海の絶景で吹き飛びます。
海辺でひと休みし、指定された梅農家さんへ。
"Team WAA!"の運営の皆さんの優しい案内で、迷わず到着。
6月いっぱい、みなべ町の複数の梅農家さんで、ワーケーションで訪れた人が梅収穫ワーケーションを行います。梅農家さんとの調整とお引き合わせは、"Team WAA!"の運営の皆さんが行ってくださり、大変ありがたいです。
なんと、期間中125名が参加されるとのこと。このムーブメント、もの凄いですね! なお、参加者は直前に新型コロナウィルス抗原検査を受け、その結果を運営メンバーに報告します。対策もばっちり。
私たちは、「梅ボーイズ」さんの梅畑で収穫作業をすることに。
梅畑を経営する山本秀平(やまもとしゅうへい)さんとご家族のみなさんに温かく受け入れていただき、山の斜面へ。
摘んで良い梅の見極め方、感じ方を教わり、いざ梅収穫!
最初はぎこちないですが、ものの10分も手に取って摘んでみると感覚がつかめてきます。
山と樹木の緑を眺めながら、無心に梅を摘む時間。ものすごいリフレッシュ効果を感じました。
まず第一に視界に広がるグリーン。それだけで頭と心をリフレッシュすることが出来ます。緑視率(視界に占める緑色の割合)の高さが、脳を休めたり活性化する効果があることは科学的にも証明されています。
なにより、デジタルデトックスできる。普段、デジタルツールを使いこなしながら忙しくかつ密度濃く働いているビジネスパーソンだからこそ、自然を五感で感じとり、デジタルデバイスの画面から解放される時間はものすごく貴重なリセットタイムだと言えます。
(私が、 #ダム際ワーキング を推している背景の一つも、デジタルデトックスです)
ちなみに、セブンイレブンで販売されている梅おむすびは100%、みなべ町で採れた梅が使われているそうです。僕たちが採った梅が、あなたの食卓に並ぶかもしれない!?
休憩がてら、斜面の地べたに座って参加者同士の対話がはじまります。
この梅畑のオーナーであり、みなべ町の議員である山本さんは、町の課題や地域活性にかける想いなどを語ってくださいました。
山本さんのような、地域の思いある熱い人とつながることができ、オープンにお話しすることが出来るのも #ワーケーション の醍醐味であり価値です。
その山本さんとご家族が経営する『梅ボーイズ』さんのWebサイトを紹介します。梅酢ほか、梅加工食品も絶品です。これからの暑くなる季節、いつものお水に梅酢をそえるだけで清涼飲料にはやがわり! オススメです。
2.僕の中でのワーケーションに対する見方の変化
初日の4時間の梅収穫体験で、既に僕の中でのワーケーションに対する見方が変わりました。
僕はいままで、ワーケーションは「ワーク中心型」派で、今回の梅収穫のようないわゆる「アクティビティ型」のワーケーションには懐疑的でした。
普段とは景色の違う場所で、業務に集中する。そのワーケーションにしか興味がなかったのが正直なところです。
今回、懇意な島田由香さんのお声がけであり、なおかつその島田由香さんが信頼する"Team WAA!"の皆さんが運営する企画。
「島田由香さんと"Team WAA!"の皆さんがお薦めしてくれているのだから、間違いない」
そう思って参加してみました。それが結果として良かったです。
今回の梅収穫ワーケーション体験で、私の価値観が変わりました。
いずれも、良い仕事をするためのコンディショニングであり、かつ心を豊かにするものです。地域貢献にもつながるでしょう。
バケーションに倒しすぎ、アクティビティ盛り込みすぎのワーケーションは、忙しいビジネスパーソンにはハードルは高いですが、#梅収穫ワーケーション はありです!
ある意味、アンラーニングができたと感じています。皆さん、ありがとうございます!
いったん宿にチェックインし、ひと仕事(テレワーク)そして海辺の絶景のお風呂で汗を流して夕飯タイム。
島田由香さんオススメの「民宿リッチ」さんに集合。
畳のお座敷が心地よい、オープンで地域密着な感じの食事処です。
「何食べてもおいしいよー!」と言われ、僕は鍋焼きうどんをいただきました。僕、鍋焼きうどん好物なんです。
他の参加者の皆さんは、もち鰹のお刺身定食、ハンバーグ定食、カレーなどを食されていました。どれも美味しそうだ……
3.国民宿舎・紀州路みなべのテレワークスペースで個人ワーク
翌6月3日(金)。Day2も朝からお天気に恵まれました。
普段僕が過ごしている浜松の晴天率の高さと穏やかさも魅力ですが、和歌山も素晴らしい!
前日の梅収穫ワーケーション&美味しく楽しい食事と温泉の効果か、頭も体もいつになくスッキリしています。デトックスされ「ととのった」感じ!
朝食を終えチェックアウトをし、国民宿舎・紀州路みなべにオープンしたテレワークスペースで小一時間ばかり個人ワークに勤しみます。
こちらがテレワークスペース。海目の前の絶景スペース!
宿泊者は無料で、ビジターも料金を支払えば利用することが出来ます。
昨日が #梅際ワーキング なら 今朝は #海際ワーキング で、そして午後は #ダム際ワーキング じゃ!
「いざ奏でよ、和歌山ワーケーション・ワルツ♪」(何者?)
出張者やワーケーターを悩ます「(チェックアウト後の)居場所難民」問題も、ポジティブに解消されますね。むしろ、帰りたくなくなる危険が(苦笑)
あ、居場所難民問題を含む、ワーケーション客を遠ざける「悪気ない不便」リストは書籍『新時代を生き抜く越境思考』に解決策とともにたっぷり綴っています。是非読んでみてください。
あっという間にランチタイム。これまた由香さんのオススメで、地元の名店に。
カフェレストラン「カフェドマンマ」さん。梅農家さんが運営する、海辺の絶景&絶品イタリアンです。
このお店も、何を食べても美味しい!
このブログを書いていて、またカフェドマンマさんにいきたくなりました。
間違いない、地元の名店です。
4.島ノ瀬ダムで #ダム際ワーキング
さて、お待ちかね(僕が)の #ダム際ワーキング ♪
今回の舞台は、島ノ瀬(しまのせ)ダムです。
事前に、由香さんと現地の皆さんが十分に視察してくださり何の心配もありません。感謝。
みなべの町中からクルマを走らせること20分弱。国道沿いの、安全・安心にアプローチできるダムです。
『梅の郷を潤す』
石碑のこの文言にグッと来ます。土地と共に歩んできた、その息吹を感じます。
集合場所の管理事務所前に到着、既に参加者の皆さんも到着されていました。遠くは金沢市から参加された経営者の方も。本当に嬉しいです!
普段はクローズしている、管理事務所を今回は特別に開けてくださいました。#ダム際ワーキング イベントは地域やダム管理者の皆様のご理解とご協力があって成り立っています。ありがとうございます。
ちなみに、 #ダム際ワーキング については以下のサイトで解説しています。
是非ご覧ください。
(今回のようなイベントでなくても、個人でも #ダム際ワーキング は出来ます。皆さん、読書や個人ワークからはじめてみて、その様子をSNSなどで発信してください。ハッシュタグは #ダム際ワーキング です!)
管理事務所でオリエンテーション。
今回の島ノ瀬ダムでの #ダム際ワーキング の最大の協力者でもある、南紀用水土地改良区 事務局長 米澤(よねざわ)さんにご挨拶とダムのご説明をいただきます。
#ダム際ワーキング を機に、普段は都市部で働く皆さんや、地域の皆さんにダムの役割と価値を知ってもらうことが出来る。
目に見えにくいけれども、大切な仕事の価値を感じてもらえる。僕はそれが(それも)やりたくて、#ダム際ワーキング を推進しています。
他都市の経営者、大都市の大企業の管理職、人材開発・DX推進の責任者、地元みなべ町の行政の皆さん、ダム管理署の皆さんが山奥のダムで相互理解を深めながらディスカッション。これぞ、越境学習の形です。
オリエンテーションと相互理解を終えたら、ダム散策タイム!
今回は特別に、普段は立ち入ることのできない監査廊(かんさろう・ダムに異常がないかを点検するためのトンネル)を見学させてもらいました!
フーチングと呼ばれる、ダム脇の階段を降りいざ監査廊へ!
このアドベンチャー感も堪りません!ちょっとしたアミューズメント!?
冷んやりとした、堤体内部の通路の階段を、一段一段踏みしめながら下ります。この一歩一歩が、ダム好きにはたまらんのよね(笑)
地下水が滞留している個所もあるため、#ダム際ワーキング は歩きやすく滑りにくい靴と服装でお越しください。
監査廊には、ダム堤体の歪みや、温度・湿度や地下水の量の変化などを計測する設備が至る所に設置されています。
私たちの安全と安心の水資源を守ってくださる人たちの営み。それを現場、現物で知ることのできる貴重な機会です。
ところで、階段を下りたということは、また昇らなければいけない訳です。世の摂理です。
はい。昇り階段です! 90段強の監査廊の階段を、一同ヒーヒーいいながら昇ります。普段のオフィスワークやテレワークで鈍った体のリフレッシュには最適のエクササイズ。そうなんです。 #ダム際ワーキング は「健康経営」「Well-being」の意義もあるのです。ここ、試験に出ます!
入庁したての若手ダム管理者・小川(おがわ)さんは、涼しい表情で昇っていかれました。さすが、中の人は違う!
ダムの暗い通路から、再び明るいお天道様のもとへ戻った一同。
ダムの近くに、炭焼き小屋を発見しました。
なんと、備長炭の窯兼作業場とのこと。町の方のお取り計らいと、とても気さくなオーナーのご厚意で見学させていただきます。
紀州といえば備長炭も名産品の一つ。土地と水と歴史と人間の叡智と技術が育んだ賜物。こうして、直に経営者や職人さんたちに突然(本当に突然)お話を聞くことが出来るのも嬉しいですね。セレンディピティです!
管理事務所に戻り、ここからトークライブタイムです。
……など、島田由香さんと沢渡あまねが対談形式で、ときに参加者のみなさんの意見や質問を交えながら、いまのいままで体験してきた #梅収穫ワーケーション そして #ダム際ワーキング に意味づけしながらディスカッションしました。
「#ワーケーション や #ダム際ワーキング は短時間で同じ釜の飯を食う体験をするチームビルディングのプロセスである」
僕が過去のブログ記事や、書籍『新時代を生き抜く越境思考』で強調してきたメッセージです。今回の #ダム際ワーキング でもその意味を改めて実感しました。
僕は、 #ダム際ワーキング を人材開発や組織機開発領域の人の学びのカルチャーにしていきたいと本気で思っています。
今回のイベントのみならず、個人でも #ダム際ワーキング は実践可能。
ダム際の小屋や、ダム近くのカフェで読書や個人ワークをするだけでも、立派な #ダム際ワーキング 。是非、お近くのダムで #ダム際ワーキング をしてみてその様子を発信してください。
#ダム際ワーキング の輪が広がったら僕が嬉しいです。
はたらく景色、組織の景色を半径5m以内から変えていきましょう!
そして夜は楽しいバーベキュー。#梅収穫ワーケーション や #ダム際ワーキング に参加されたみなさん、主催者の皆さん、地域の皆さんとの語らいは続きます。
僕たち(浜松ワークスタイルLab&組織変革Labチーム)は、三ヶ日みかんジュースを差し入れしました。
温州みかんの本場、和歌山に三ヶ日みかんを持ち込む空気の読まなさよ(苦笑)
いいんです。喜んでいただけましたし、なにより三ヶ日みかんの起源は和歌山ですから。
これも越境思考です!
僕たちのホーム、三ヶ日でも新たな形のワーケーションを追求していきたいな。
ところで、バーべキューの宴もたけなわな頃合、由香さんをこっそり体育館裏(?)に呼び出して……
スペシャル対談をちゃっかり収録しました!
#梅収穫ワーケーション にかける想い、6月末でユニリーバ・ジャパンを卒業される由香さんの今後の人生の目標など、密着取材!
そのスペシャル音声は、『沢渡あまねマネジメントクラブ』で限定公開します(2022年6月7日(火)公開予定)。
是非、僕のお仲間に加わりお聴きください!
みなべ町、絶対また来ます!ありがとうございました!
▼Team WAA!
▼書籍『新時代を生き抜く越境思考』
▼組織変革推進者向け越境学習プログラム『組織変革Lab』
▼オンラインコミュニティ『沢渡あまねマネジメントトクラブ』