見出し画像

「複業促進するなら、間接業務は極力なくすのがマナーです」

複業促進の観点から(も)、間接業務のスリム化・ペーパーレス化を叫ぶ!

月刊総務さんから、複業(西村創一朗さんリスペクトで、敢えてこの表現を用います)に関するプレスリリースが公開されました。

企業側も「自社にないスキルを活用できる」「即戦力になる」などメリットを感じているものの、気になったのがデメリットの回答。

「過重労働になる」が78.5%で最も多い回答

共感しつつ、私は改めて声を大にして言いたい。

だからこそ(複業のメリットを最大化するためにも)、間接業務を極力なくしてくれませんか?ペーパーレス化してくれませんか?

これを機に過重労働、いや、いま行っている労働そのものの中身を丁寧に見直してみましょう。

・調整業務
・報告業務
・(対面の)ミーティング
・議事録などの資料作成業務
・事務手続きや管理業務

いかがでしょう?いわゆる間接業務やコミュニケーション業務がそれなりの割合を占めているのではないでしょうか?

自社独自のガラパゴス&アナログなやり方で、複業人材の集中力や本来業務にかけられる時間を無駄に奪っていませんか?

<残念な例>
オフィス出社が前提。ミーティングのたびに呼び出され、資料は紙で人数分印刷して配布。議事録作成までがセット。
ミーティングのスケジュールも、関係者全員にメールや電話でやり取りして空き日程をヒアリングし、調整しなければならない。会議室はこれまたお約束のように常に満室。
毎日稼働報告させられ、見積書や請求書は紙で印刷して押印して原本を持参または郵送(あるいはPDFでいったん提出して、原本を改めて郵送)させられる。
社内稟議システムは一応あるものの、難解なインターフェースと仕様で毎回差し戻しされる。当然、社外からはアクセスできないため差し戻されたら修正するためにオフィスに出社しなければならない。
ビジネスチャットの利用やオンラインストレージの利用は一切認められず、メールのみのやりとりで、添付ファイルはお約束のようにzip形式に圧縮してパスワードを別メールで送られてくる(いわゆるPPAP)。

まるで地獄絵図。いったい、何の嫌がらせでしょう。

こんな間接業務が「業」(所属会社、兼業先、顧問先、etc.)の数だけオンされたら、たまったものではありません。

複業人材、間接業務やコミュニケーションで過労死します!

繰り返しになりますが、「自社にないスキルを活用できる」「即戦力になる」など複業には企業側のメリットが間違いなくあります。

自社にないスキルをフル活用にするためには、本来価値以外の間接業務を撲滅するくらいの気持ちでスリム化しないとうまくないでしょう。

本来価値創出にフルコミットできれば、2社3社の兼業も可能かもしれません。

・リモートワークを基本とする。移動レス
・事務作業は極力なくす/スリム化する/汎用的なクラウドサービスを使う&合わせる
・事務作業は専任者(事務の得意な人)が代行する
・ミーティングを減らす
・コミュニケーションは汎用的なクラウドサービス(Zoom, Teams, Slack, boxなど)を利用する

これらは、複業人材が本来業務以外で疲弊させることのないようにするための、企業側の最低限の配慮でありビジネスマナーでありSDGsであると心得てください。

ちなみに、私沢渡あまねはこんなビジョンを掲げています。

あまねキャリアは、
・「0.X」の力が正しく輝くことのできる社会の実現
・プロが本来価値創出にフルコミットできる社会の実現
・組織とそこで働く個人がともに健全に成長する社会の実現
を目指します。

間接業務がスリム化ペーパーレス化されている職場は、時短勤務や週3日勤務者なフルタイムで働けない「0.X」の人たちも、限られた時間で1以上の価値を発揮することが出来ます。

プロが本来価値創出にフルコミットできる環境に変える。その結果、1人のプロが複数の企業で価値を発揮できるようになれば、世の中はより健全に発展するでしょう。

これ、ダイバーシティ&インクルージョンの本質ですよね。

複業人材が正しく活躍できるようにする。それは、社会構造の健全なアップデートに他なりません。正しく向き合って、正しくアップデートしよう!

▼参考書籍:『仕事ごっこ ~その"あたりまえ", いまどき必要ですか?』

▼『沢渡あまねマネジメントクラブ』~半径5m以内の組織変革をテーマに、ともに悩みともに解決するオンラインコミュニティ

▼『組織変革Lab』~半径5m以内からの組織変革を目指す人たちの、オンライン越境学び舎(ディスカッション中心)(部課長の参加が多め)