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「思いつきでモノを言うな!」ってのも、なかなかの完璧主義的な同調圧力だと思う

「思いつきでモノを言うな!」
「うちの上司は、『ジャストアイディア』が多すぎてイヤになる」

このような意見を耳にします。その気持ち、わかります。ほんとうに、よくわかります。

とはいえ、思いつきの発言やアイディアを否定するのもどうかと思うのですよ。

「思いつきでモノを言うな!」

では、完璧に理論武装して、データやエビデンスを揃えてからでないと発言してはいけないのか?

そんなカルチャーを醸成してしまいますね。

そうなると、新たな発想が生まれにくく育ちにくくなりますし、スピード感ある行動もしにくくなります。

問題なのは、あらゆる「思いつき」が(ときに悪気なく)すべて「指示事項」「必須検討項目」に置き換わってしまうこと。

これは、「上が言ったことはすべてやらなければいけない」生真面目な体質の組織や、下請けマインドの強い組織や業界にありがちですね。

そうなると、迂闊にアイディアを口にすることもできない。

⑴「思いつき」と「指示事項」を分けるマネジメント
⑵「思いつき」を言いやすいカルチャー
⑶「思いつき」をさばくスキル

この3つはこれからの組織に求められるケイパビリティであり、個々に求められるマインド&スキルかもしれません。

「思いつき」を生まれやすくする環境づくりは、僕の著書では『新時代を生き抜く越境』『業務デザインの発想法』、「思いつき」をさばくマネジメントの事例は「チームの生産性をあげる。」の書中で紹介した日本旅行さんの取り組み(※)が参考になるかもしれません。

※同取り組みは同書での紹介後に、一般社団法人日本旅行業協会(JATA)の「2018年 働き方・休み方改革、ダイバーシティ推進に関するJATA会長表彰」の「働き方・休み方改革部門」で 最高賞を受賞。

▼書籍『新時代を生き抜く越境思考』

▼書籍『業務デザインの発想法』

▼書籍『チームの生産性をあげる。』

▼会員制コミュニティ『沢渡あまねマネジメントクラブ』
~書籍の質問にも沢渡が直接お答えします

▼変革人材(仲間)を社内に増やすためのプログラム『組織変革Lab』