見出し画像

「ムラ社会」丸出しなマインドに「ダサい」「みっともない」とダメ出ししていく行動や世論形成も地域活性には不可欠

タイトル通りの話です。なおかつ、先日僕が出演した『アベプラ(ABEMA Prime)』での発言(「狭い国の中で潰しあっている場合じゃない」)にも少し関連して。

過疎化を嘆いたり、関係人口増(移住、多拠点居住、地域での起業など)を求めるわりに、悪気なく「ムラ社会」な陰湿なカルチャーが変わらない/正そうとしない。そういう地域や業界を見るにつけ非常にモヤモヤします。

「地方だから」「田舎だから」「〇〇業界だから」仕方ない
……で済ませられる問題ではありません。

最近も、東北地方の某県のハウスメーカーの管理職(会社ぐるみ?)の度の過ぎたパワハラ(というかあまりに幼稚ないじめだろう、これ)が問題になりました。某旧国営大企業の役員のアルハラで、複数の従業員が救急車で緊急搬送されたニュースもありました。

田舎のムラ社会構造丸出し、幼稚なマインド丸出し、正直みっともないし「そんなんだから過疎るんじゃないですか?」としか思えません。

狭い地域や国の中で、陰湿に潰しあっている場合じゃないだろ日本!
外を見ろ!世界を見ろ!未来を見ろ!

そりゃ、健全な人たちはそんな地域や業界や企業、出ていって戻って来なくなりますわ。

(この手の話は、新刊『新時代を生き抜く越境思考』に「地方都市/レガシー組織の問題地図」として曼荼羅アート的に描きましたので、是非広げてみてください。この構造変えていかないと、ほんとヤバいっすよ)

ところが、その地域や業界から会社から出たことのない人たち、外を知らない人たちは悪気なく自分たちの時代遅れな行動、みっともない行動に気づかないのですよね。でもって、そうした行動がどんどん助長される。
ムラ社会構造そのものです。

このような「井の中の蛙」の放置と助長はその地域や組織の、ブランド棄損のリスクであり、ガバナンスとコンプラアインスのリスクでもあります。

そういえば、僕が関わっている地方都市でもこんな情けない話がありました。

「自宅に平日日中クルマが駐まっていると、「失業したのではないか」と近隣で噂される(だから在宅ワークしにくい)」
「仕事が忙しく、フードデリバリーを頼むと「あの家の奥さんは家事をしない」と近隣で噂される」

「はぁぁぁぁぁ」って感じしかしないですね。
マジでダサいし、世界や未来に恥ずかしいわ。
「そんなだから過疎るんだよ!過疎ってしまえ!」としか言いようがない。

こういう過去ベクトルの賞味期限切れしたカルチャー根腐れしたマインドを容認していては、DXも、テレワークも、女性活躍推進も、関係人口増も、地方創生も永遠の夢物語でしょう。

僕は個人で出来ることとして、越境学習越境体験を推進して組織や地域をアップデートする活動をしています。
(中の人たちだけ、外を知らない人たちだけで変革なんて、まずもってハードルがエベレスト級に高いもんで)

先週(6月18日(土))は横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜の国立大ホールで開催された「RINGの会オープンセミナー」(国内最大規模の保険業界向けオープンセミナー。現地とオンラインで1,070名が参加)では、保険業界の皆様と一緒に『地方都市/レガシー組織の問題地図』を大画面に広げ、「保険業界に置き換えて考えて、どんな問題があるだろう?どう業界を良くしていこう?」こんなポジティブなディスカッションがおこなわれました。

こういうディスカッションは嬉しいですし、全国の都市や業界で「どうやって流動性を高めていこう」「どのように地域や業界を良くしていこう」こんな前向きな話し合いと行動が生まれたらと思います。
(新刊『新時代を生き抜く越境思考』も、その議論をしたくて/してもらいたくて僕は書きました)

とはいえ、もちろんそれだけでは不十分です。僕は喜んで悪者、汚れ役になりますが、とはいえ僕一人で出来ることにも限界があります。

大切なのは、ムラ社会構造、井の中の蛙構造に問題だ、おかしいと思った人たちが声をあげていくことです。

「ムラ社会」丸出しなマインド、幼稚かつ陰湿な行動に「ダサい」「みっともない」「恥ずかしい」とダメ出ししていく行動や世論形成。それをもっとやっていきませんか?

「地方だから仕方がない」
「田舎だからそういうものだ」
「〇〇業界だから仕方ない」

はい、全部思考停止フレーズ、停滞からの衰退まっしぐらフレーズです。

仲良く沈んでいきたい、滅びゆきたいなら何も申し上げません。でもね、過疎りたくないんですよね? 活性化したいんですよね?

だったら強制的にでも、根腐れした前時代的なマインド、内向きで陰湿なカルチャーをアップデートしないとダメです。地域活性に取り組む行政も、覚悟を決めて心を鬼にすべき時だと思いますよ。

僕たちは過去思考の人たち、変化に抵抗する人たちを甘やかしすぎたんです。だから、「裸の王様」のような未来を食い潰す古い考えの権力者たちや、ダサい原住民たちが悪気なくどんどん図に乗る。そして未来志向の健全な人たちが遠ざかる(または無力化される)。その先には衰退する未来しかありません。

そろそろ集団で塩対応に転じてもよいのではないでしょうか(あくまで、過疎化したくないならば)。皆で「あんたたち、カッコ悪いよ」「うわ、ダサ」「そんなんだから人がいなくなるんだよ」の声をあげていく。その世論形成もものすごく大事だとおもう今日この頃です。

おとなしすぎるんだ、日本人!

もちろん、「皆で一緒に明るい未来を描いていきましょう!」「一緒にカッコよくなりましょう!」のようなポジティブな言い方やアプローチもあると思います。

どちらがいいかは、皆で一緒に悩みながら考えて行動しましょう。

とにもかくにも世論形成。それはひとり一人の発信や行動にかかっています。いい加減変えようぜ、思考停止ジャパン!

※繰り返しになりますが、過疎りたいんなら何もしなくてイイと思いますよ。

▼関連記事(脱・大企業病を促す記事)

▼新刊『新時代を生き抜く越境思考』

▼書籍『仕事ごっこ』~あなたの職場や業界の「ダサい」を言語化&社内世論形成をするための一冊

▼オンラインコミュニティ『沢渡あまねマネジメントクラブ』~ともに未来志向の社会を創るための世論形成を!

▼『組織変革Lab』~企業向け変革推進・越境学習プログラム