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わたし的パン屋さんとの出会い

パン屋さんとの出会いは、人との出会いみたいなもの
はじめに第一印象、見た目は大事
ぱっと見で、その人、そのお店、中身までは分からない
どうしたって、見える部分での判断になっちゃう
オシャレである必要はないけど、清潔感はね、やっぱりね
人にしろ、パン屋さんにしろ、そうなるかな

けど、わたしは、中身の方だって重視したい
話してみて、パンを食べてみて
うん、この人だ、このお店だ
と、判断したい

となると、興味がある人には、話していかないと
そうはいっても、何もいきなり
今度、食事でも、とか
次の土曜、映画にでも行きませんか?
なんて具合にするのではなくってね

職場でのことで言うと、最初は、仕事の話から
そこから当たり障りのないあたりを軽い雑談程度で
そのあたりで、だいたい、分かったりもしちゃう
雑談になったとたん口調が大きくおかしくなっちゃう人
ああいうの、ちょっと苦手かな
踏み込みが強いというか、なんというのか
土足でズケズケ、みたいな人、もってのほか

最初に雑談を振るとき、やっぱり緊張してしまう
雑談を受け入れてくれるのか、くれないのか
話に乗ってきてくれるのか、くれないのか
雑談に、無事、入れたとして
内容が適切かどうかの問題が出てくる
この場合の適切とは
相手を不快にさせない話題かどうか、ということ
そして、ほどほどに興味が湧くようなものかどうか
大切なのは、ほどほど、ということ
強い関心で、グイ、とこられても、それはそれで困ってしまう
試合とかサークルへのお誘いだったり
スマホを取り出してきての写真攻撃は、避けないとならない

パン屋さんもそう、最初は、緊張してしまう
初めて入ろうかというパン屋さんに向かうべく
だから、いま、歩きながらめちゃくちゃ緊張してる

四年だ、いやいや、もうすぐ五年になるのかな
仕事に行くとき、必ず前を通る
おしゃれなことはない、決して、今風なとこもない
小さな、ほんとに小さなパン屋さん
ほんとに小さいから見失ってしまって
ああ、あのお店、なくなっちゃったんだ
なんて思ってたら、次の日
あれ、まだ、やってるんじゃん
なんてこと、いままで何度もあった
最初のころは、いつか入るかなあ、くらいだった
それがだんだんタイミングをつかみ損なって
そうやって五年になろうかとしてる

なんてこと考えながらも、あっさり入れてしまった
入れちゃうんだあ、そりゃあ入れるかあ
ヘンなとこでチカラ出しちゃう自分なんなの
出しどころ間違ってないかな
まあ、お店に入れたから、いいんだけど

思った通り、小っちゃいお店
入ってパンが並んでる前まで一歩半
そして、パンを選び終え、振り向いて一歩でレジ
そんな感じ

最初のお店では、たいがい、三つ買う
バゲット、甘い系、何か挟んであるもの
バゲットで小麦を味わう
きちんと味わえるようなパンなのか、どうなのか
小さいバゲットだとうれしい
カンパーニュのときもあるかな

甘い系は、クリームパンか、あんパン
オーソドックスなのをチョイス
それだけに、ヘンなことされてるとこっちもすぐ分かっちゃう
中身がどれくらい入ってるのかも確認できるし

何か挟んであるパンを買うのは
サンドしてあるものとパンとの相性を確認できるから

パンの美味しさもそうなんだけど
もうひとつ、とっても大事なこと
店員さんがどうなのか問題
店員さんの接客の具合で、お店の印象は、大きく左右される
仮に、店員さんに対して、いい印象を受けなかったとして
いざ、そのお店で購入したパンを食べるとき
負の感情というエッセンスが加わって
美味しいパンの評価が簡単に
サイテー、となっちゃったりする
そして、得てして、お店の側は
そのことに気づいてなかったりする

さてさて、このお店との出会いは、どうかなあ
まだパンは食べてないけど
いい出会いだった、と、言っていいのかも
だって、あの店員さんの笑顔、とっても美味しかったから

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