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【詩】自称ゴミ箱くんのマツエク

空と地面を繋ぐ豆の木かもしれないよ
その食べようとしている豆は

保険会社に勤めてはや3年
命を命で覆う。中の命という漢字が、覆った命という漢字から透けて見えて、二重に命という字が見える
俺を俺で覆う事も出来る
夢を夢で覆う事も出来る
二重になって出っ張るけど、本当のソレには届き辛くなるんだ

壊したい
何もかも壊したい
嘘。グランドピアノをチェーンソーで削れば、多分それだけで一年は満足出来るだろう
君は、何かを壊したい願望はあるかい?
それは、ケチャップを捻り潰すだけなのか
或いは、団地に団地をぶつけて両者もろとも破壊するのか

目玉から味噌ラーメンのスープが垂れて、泣く事は禁じられている事を思い出す
僕はそのスープを舐めて、思いの外美味くて、鼻水がそこから出なくなった
それに、もっと舐めたくなった

はやく
はやく
もっと舐めたいよ

カゴのゴミ箱に体を埋めて入っている、自称「ゴミ箱くん」は、今日も元気に、燃えている
「イケーーー!!イケーーー!!」
何事にもそういうんだ
好きな人にアタックしていい?イケーーー!!
高いシューズ買っていい?イケーーー!!
あいつの保険証燃やしていい?イケーーー!!
ゴミ箱くんは無責任だ
無責任にも程がある
だけど、ゴミ箱くんが、カゴから出ている姿を見た事ない
トイレとか行ってる筈なのに
ゴミ箱くんなりのポリシーがあるんだね

ゴミ箱くんは、マツエクをしている
ゴミ箱くんなりのポリシーが、好きだな

豆の木になろう

味が白いよ

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