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心理相談のプロが教える:相談の3段階

■結論:探求・洞察・行動

 『ヘルピング・スキル』の著者クララ・ヒルは、アメリカのメリーランド大学で心理相談の専門家を育成してきました。彼女が提案するプログラムは、初学者からでも始められるシンプル、かつ本質的なものです。

「ヘルピング」ってなに?

 ヘルピングは、感情を探求して、洞察を得て、生活に変化を起こさせることです。探求・洞察・行動、の順にすすみます。

ヘルピングとは、ある人物が別の人物を援助して、感情(フィーリング)を探究し、洞察を得て、生活に変化を起こさせるようにすること

探求段階:何に悩んでいるのか探索する

・注意深く共感的に傾聴する。
・判断しない。(初学者が最も陥りやすい注意点)
・思考と感情の探求を促す。

洞察段階:新しい見方をできるようにする

・相手が問題に対する新しい視点を得られるように援助する。

行動段階:何から始めればいいか検討する

・生活を改善する行動をとれるように動機づける。

専門家として成長するために

・明確な理論的基盤にもとづいてクライアントに関わる。
・常に最新のヘルピング知見に精通している。

 有能なヘルパーは、解答を提供することが常に相手を援助することにならないことを知っています。ほとんどのクライエントは、自分で新しい洞察を見つけるプロセスに積極的に参加して、自分にとっての最適な行動を見つけようとしていることを理解しているのです。

まとめ 

・相談の3段階:探求・洞察・行動、頭に入れておくだけで便利。
・どの理論に基づいて相談を受けているのか、常に把握する。
・答えを提供しようとせず、自分で導き出せるように援助する。
・上記、達成のために、最新の知見に精通しておく。

 相談員が答えを教えるのでなくて、クライエントが自分で答えを見つけることができるようにヘルピングします。

専門家になるには訓練の時間と努力が必要ですが、この3段階は、日常生活で相談を受けるときに頭に入れておくと、つぎに自分が何をすればいいのか、どうあればいいのかを判断しやすくなります。

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