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【体験談】世界を旅したあるドイツ人から感じた歴史と,愛国心

昔私は日本で、英語上達のために旅行する外国人と会って、地元で案内をしてました。

今回は、ドイツからやってきた男性を案内した際の体験談です。



彼はドイツを出発し、ユーラシア大陸を旅してきて、日本に来ました。私はその際に彼のガイドを引き受けました。

案内中は世界中の旅行の話もたくさんしてくれましたが、私に予想外のこともたくさん話してくれました。


いきなり、文脈なく重たい話で恐縮ですが、彼が話してくれた要約はこんな感じです。


第二次世界大戦でドイツがしたことは許されるべきではない。私はひとりのドイツ人として償いべきだと思っているし、アジア諸国を旅行をしてると現地の人に合うし、現地の人が第二次世界大戦後どのように考えているのかは知っておいたほうがいい。君もいつか世界を旅すると思うが、世界から日本がどう思われているか、少なくとも中国、韓国国民からどう思われているかは知っておいたほうがいい。


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結構重たい話だったのですが、当時の私にはこんな考え一ミリもありません。

私が勉強不足な部分も多々あるとは思うが、国際問題に対して、これだけ自分の意見を持ち、実際に旅行して世界を見てきた人の言葉は自分にとってはすごく重く感じました。私にとっては、英語を話すようになって初めて見えてきた世界でした。


「例えば、オリンピックでドイツの国旗が上がっても私はそれを誇れないし、恥ずかしく思う。」

この言葉にそのドイツ人としての独特のアイデンティティを感じました。

私には日本人としてアイデンティティは恥ずかしながらなかったので、当時はとても印象に残りました。

普通はオリンピックで金メダルを取れば誇らしいことではあるが、そうでない人もいるということを知りました。

私はこのドイツ人には私にはまったくない考えを持っており、尊敬の念を抱かずにはいられませんでした。


当時の私は、そのような国際情勢など何も知らずに英語を話していました。英語だけでなくこのような国際関係の知識も持ち自分の意見を英語でペラペラと話せることにびっくりしました。私にとっては日本語でも無理そうです。

彼と比べると当時の私の考えは浅はかすぎて、涙が出そうです。

国民的にも人間的にもすごく劣っていると感じました。

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日本とドイツは第二次世界大戦で似たような歴史を背負っているが、その負の歴史についての向き合い方、付き合い方が日本とドイツではまるで異なります。

この問題の正しい答えはわからないが、ドイツの姿勢から感じることはたくさんあり、個人的には私の会った彼からも、ドイツという国からも誠意を感じることができました。

英語が話せても国際的な教養や常識がない、日本人としてのアイデンティティとは何かを考えるきっかけとなった出来事でございました。


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