そうだ、京都へ住もう。
タイトルを見て驚かれた方も多いのではと思います。
直接お会いした方には話しましたが、来週京都へ移住します。
元々大好きな場所でした。初めて行った時からいつか住みたいと思ってた。
そんな地に、ついに住むのです。
4年に一度の変化
思えば自分は、4年に一度のペースで環境を変えることに挑戦しています。挑戦というよりかは、自然にそうなっている。会社員から独立したのも、働き始めて4年経った2018年。
そこから4年経った2022年、環境をガラリと変えたいという思いが芽生えました。
一つのキッカケに自身のクリエイティブチームの解散がありました。自分にとって本当に学びの多い出来事で、今思えば反省点ばかり。そもそも自分の意思や目標と、それに相応する状態として、チームという形が適切ではなかったのかもしれないとさえ思います。
ただ、あの時、あの過ごした日々は自分にとっては宝物で、最高の2年間でした。直純、洋平、本当にありがとう。これからもお互い頑張ろう。
そして、「これからどうしようかな~」と思っていた昨年末くらいに、とある友人と食事に行きました。その友人は、来年から新しいチャレンジをすると、話してくれました。
「なぜそうすることにしたの?」
と聞くと、
「そこにいる自分を想像してワクワクしたから」
と。
ハッとしました。ここ数年、「自分がワクワクするから」という理由で物事を決断してこなかったなと。「今、その時なのかもしれない」と、直感的に思ったのです。それが結果的に独立から4年経った2022年でした。
なぜ京都に行くのか
環境を変えたい=京都への移住というのは、少し結びつきづらいかもしれません。京都に行きたいと思った理由の一つが、「職人さんのより近くで、その仕事に携わりたい」と思ったからです。
2016年からJAPAN MADEを始めて以来、約200箇所の工房を訪ねました。独立を決めた2018年、京都芸大(当時、京都造形芸術大学)の資料請求もしていたほど、モノづくりに深く携わりたいと考えていました。
JAPAN MADEをやっているからこそ、自分にしかできない、携われないモノづくりもあるのではないかとも思っていました。
そこで「今の仕事を続けながらも、職人さんの仕事に携われるような関わり方ができないか」という相談をしたのが、小嶋商店さんという京都の老舗提灯屋でした。
「なぜ小嶋商店?なぜ提灯?」
と聞かれることも多いです。「絶対に提灯がいいわけではない」と言うと失礼かもしれませんが、それ以上に思うことがありました。
可能性と人
明確な理由はこれです。小嶋商店は、これからもっと飛躍する可能性だらけです。(自分がそんなことを言うのは烏滸がましいですが)
海外へももっとアピールできる、国内でもtoCに対して訴えていきたい、もっと身近に感じる存在にできる、素材としてもポテンシャルがある、そんな可能性がたくさんあるのです。
でもやっぱり一番は人です。僕が初めて小嶋商店に訪れたのは、2020年。その時の感想は「この人たち、めっちゃかっこいい…」でした。
全ての職人さんに思うことではありますが、少し違った空気を感じたのを今でも覚えています。
そして何より”自然体”、愚直に目の前の仕事に向き合う。そんな姿勢に感銘を受けました。
上述のような、自分の心身の変化があったタイミングで、小嶋商店の諒さんと食事にいき、直談判しました。
快くOKの返事をくださいました。
その時は、僕が京都に行くということも、全く決まっていませんでした。「近いうちにそうしたいと思ってます」くらいのニュアンスでした。
時系列がぐちゃぐちゃなんですが、その後京都への移住を決め、再度お伝えし、小嶋商店の仕事をお手伝いさせていただくことになりました。
具体的には、自分の関わりのある方々に提灯を内装照明やインテリアとして提案したり、小嶋商店の日々を写真や映像として記録することでお手伝いする予定です。
ゆくゆくは、自分も「つくること」を手伝えたらと思っています。
まずは京都に住むこと、いつでも工房に行ける距離にいることで、今までよりぐっと近くでモノづくりに向き合うことが第一歩だと思っています。
「京都はええとこやで」と心から話してくれる小嶋商店のみなさんが本当に素敵で、自信を持ってそう話せることが何より最高だと感じました。
これから
実は昨年末から決めていて、少しずつ人に話していました。そして5月に家を決め、もう来週には引っ越し。あっという間です。不安は0かと聞かれたら、そんなことはない、と書こうと思ったのですが、正直不安はないです。楽しみのほうが勝る。クラス替えくらいのテンションです。笑
生まれてこの方、関東地方でしか生きてこなかったので、全く別の土地に住むこと自体、そもそも楽しみです。
今経営しているhyogenという会社は続けていきます。写真はもちろん、ブランドデザインの仕事も引き続きやっていきます。せっかく京都に移住するので、関西圏での仕事を広げられたらと思っています。
この先どうなるかはわかりません。今までの人生もそうでした。でもそれが楽しい。もしかしたら一生住み続けるかも知れないし、また変化を求めるかもしれない。ただ無責任なことや、誰かを裏切るようなことは絶対にしない。それはずっと変わらないことです。
色々思いはあるんですが、「こいつ、おもろいヤツだな」って思ってくれたら嬉しいです。そういう人間でありたいのかもしれません。
これを機に、ぜひ京都に遊びに来てください。
これからの人生も楽しんでいきます。そして引き続き、よろしくお願いいたします。
2023年6月、河野涼
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