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Photo by gemini6rabbit

489.美容師さんの営業スキルが勉強になった件

おばた わたる

先ほど美容室に行き、髪を切ってもらった。行くのは2回目。担当美容師は前回とは違う人。たった40分の間で、すごく勉強になることがあった。美容室を出た僕は「早くnoteにまとめねば」と、家に着くなり、このnoteを書いている。

僕自身、仕事で営業をしている中で、今回髪を切ってくれた美容師さんから学ぶことが多かったので、まとめていこうと思う。


■相手を思いやる共感力

髪を切る際に最も苦手とするのが、髪形のイメージを伝えること。美容師さんと最初のコミュニケーションをとる部分である。自分が思い描くイメージを伝えるのが難しいし、美容師さんは理解してくれるのかも分からない。だから最初の部分が苦手。

しかし

今回担当してくれた方は、僕のざっくりしたイメージを伝えた後にこう言ってくれた。


「ご自身のイメージを伝えるのって難しいですよねえ」


『そうなんです！僕は最初のコミュニケーションが苦手なんですよ』

と思わず言ってしまった。美容師さんがお客さん側（僕）に寄り添う姿勢を示してくれたことがすごく嬉しくて、信頼できるなと思えた。


美容師さんからすると当たり前かもしれない。でも、この一言、共感する姿勢があるかないかで、信頼度が変わってくる。お客さんの現状、悩みに寄り添う姿勢は本当に大事なんだなと思わされた。


■しれっとアップセル

カットが進み、シャンプーをすることに。シャンプー自体がカットと別料金となっており、美容師さんからすると営業のチャンス。なるべく自然に、いやらしくなくシャンプーをしてもらえるかどうかが重要になる。

「シャンプーどうします？」

シャンプーを提案する前の枕詞は忘れてしまったが、とてもスムーズな提案だったため、何の違和感もなくシャンプーへ。


『スムーズな提案だなあ』と感心しながら歩いていた。シャンプー台に乗せられると、

「ヘッドスパもあるんですが、どうします？」

とアップセル（※追加で営業をかけること）が。これまた枕詞は忘れてしまたのだが、違和感が全くなかった。


さすがに、また金額が上がるのは微妙だったので、ヘッドスパは遠慮しておいた。あまりのスマートさに、ヘッドスパもやるところだった。危ない危ない。


営業やアップセルとなると、お客さんは警戒してしまう。だからこそ、いかにスマートに、自然な流れで商品を提案できるかどうかが重要となる。さらっと何も特別な感じを出さずに提案できるあたり、やり手美容師さんだと勝手ながらに思っていた。


■次回の予約日を獲得

お会計を終えて。

「次の予約どうします？今予約してもらえると、20%offになりますよ」

『そうっすねえ。。。（おお、、、。まだ先の日程は分からんしな。日程が分かってから予約する感じの方がいいかな）』

「とりあえず予約してもらって。もし日程がダメになったら電話で日程を変えてもらったらいいんで。だいたい1ヶ月先くらいがいいですかね！」

『予約します！！』


全く次の予約なんか考えていなかったのに、あまりのうまさに予約してしまった。

この場面のポイントは2つ。


1.直接予約をもらったこと

髪を切ってもらってテンションが高まった状態、ある程度関係値が出来上がった状態での提案。これが、髪を切って数週間後の提案だったらどうだろうか。たぶん、『まだいいかなあ』となっていると思う。

僕も営業をしている時に言われるのだが、その時に次のアポ（予約）をとることが重要。相手の熱量が高いうちにアポをとっておくことで、ネクストアクションがスムーズになる。

次回の予約日を今日のうちに取ったという事実が、この方の優秀さを物語っている気がする。


2.逃げ道を作ったこと

「もし日程がダメになったら電話で日程を変えてもらったらいいんで。」と言って予約に対するハードルを下げたことが素晴らしい。お客さん（僕）からすると、仮でスケジュールを押さえておいて、ダメになれば変更すればいい。この緩さが本当にありがたい。

逃げ道がなければ、『まだ予定が分からないんで、確定次第連絡します』と言っていたと思う。多分だけど、時間が経ったら予約自体が面倒になって、予約が億劫になっていたはず。


あくまでも、「あなた（お客さん）のことを考えての提案です。こちらが売り上げを上げたくて提案しているんじゃありません」という姿勢を出せるかどうか。営業だとしても、営業感を強く出さずに提案しないといけない。

ネクストアクションの取り方がすごく上手だった。


■おわりに

美容師さんは髪を切るだけが仕事じゃない。継続してお客様となってもらうために、自分の成績を上げるために営業もする必要がある。

僕自身は髪を切ってもらうだけだったが、すごく勉強になった。

日常には勉強になることがたくさんある。1つずつの欠片を拾っていけるかどうか。髪も切ってサッパリしたし、営業の勉強もできたし、充実した時間だったなあ。美容師さんありがとう。また来月もお願いします。



最後までお読みいただきありがとうございます！
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