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「結婚はどうするの?」から「老後はどうするの?」に変わる瞬間


25歳くらいの時から、ずっとされ続けている質問がある。

「〇〇ちゃん、結婚はどうするの?」
ことあるごとに、色々な方面からされるこの質問。

この質問をする側の人間は、結構しつこい。
それとなく質問をかわそうと試みても、
「良い人いるの?」と、構わず喰らいついて来る


パワハラやらセクハラやらと、コンプライアンスに厳しい現代社会。
それがまるで嘘のように、長年繰り返されるこの質問。

言われると言われるで、心底うざったい!と思うくせに、
言われなくなると、それはそれで寂しかったりもする。笑

「付き合っている人はいるの?」の問いにYESと答えると必ず続く、この言葉。
「子どもを産むなら早いほうがいいよ、絶対。」
やっぱりきたか。
言われ過ぎて、こちらも流れはわかっている。
「産まなかったら絶対後悔することになるから、」とトドメの一撃。

「産めなくなってから後悔しても遅いよ!」
このセリフに、どれほどたくさんの世の女性が不安に駆られるのだろう。

「株価が大暴落するよ!」とか、「地球が温暖化でヤバイらしいよ!」とか、
「この部屋、女性の幽霊がいるよ、気づいてた・・・?」とか
言われるより、よっぽど恐ろしさを感じる。
私はこのセリフを言われるたびに、なんだかこういう詐欺ありそうだな、、と
思いながらぼんやりと聴くことにしている。なるべく直視せずぼんやり受け流す。

先のことはわからない。
なのに彼女たちは、10年先の私の「後悔」を言い当てるのだから、どんな人間でも多少は不安をかられると思う。

見えない未来を勝手に予言して、不安を煽るやり口は、やっぱり詐欺に似ている。
一番厄介なのは、相手は良かれと思って忠告してくれていることだ。
無碍にもできないし、絶対的な反論も難しい。
後悔しないと思う、と言ってみても、「産んだ私が言うのだから間違いない!」と押しの一言。

そんなやり口も、最近では懐かしく感じてしまう。

嫌というほどされてきたこの質問に
最近変化が見えてきた。

「結婚しないのはいいとしても、老後はどうするつもり?」
いや、まだギリギリ子どもを産める年齢ですけど?と
思わず自ら「いつもの質問」を要求しそうになる。笑


結婚しないで子どもはどうするの?から、老後はどうするの?に変化。
これが私の近況。笑

コロナが猛威をふるってから一人の時間がさらに増えて、色々と考えるようになった。

どんな時も自分以外の人間の気持ちを、100%理解するのは難しい。
結婚していてもしていなくても、子どもがいてもいなくても、老後一人でも一人じゃなくても、友達が少なくても多くても、どんな人でもみんな、それぞれに色々な不安を抱えて生きているのは同じだと思う。
深刻さは人それぞれだし、同じ内容でも重く捉える人もいれば、まぁなんとかなるでしょ、と軽く考える人もいる。

経験した人が、未経験の人に、「産まないと後悔するよ、」と言うのは、一種の助言であり優しさなのかもしれない。
けれど、私のようにぼんやりと、呑気に捉える女もいれば、本格的に悩んでしまう人もいる。
だから、同じ優しさであれば、あえて言わない優しさの方を、個人的にはお勧めしたい。

呑気にぼやかしてきた私でも、「結婚はどうするの?」から「老後はどうするの?」の変化は、一体どう受け止めれば・・・?と、モヤモヤしてしまった。笑

未来はどうなるかわからない。
若くして病気になるかもしれないし、90歳を超えていてもコロナに打ち勝つ人もいる。
誰も予想できない。
誰の未来も、後悔も。

どうなるかわからないことや、自分の考えが及ばないことについては、深く考えないようにしている。
その瞬間の私がどう感じるのかは、自分自身のことであっても、その瞬間の私に任せるしかない。

「結婚はどうするの?」から、「老後はどうするの?」の質問の変化に、正直戸惑っている。笑
こんな風に動揺している自分を、1年前の私は想像出来なかった。


それにしても、「この質問まだ早くない?」と、内心思っているけれど、アラフォーの変化の一つとして、ぼんやりと受け入れたい。

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