28歳、独身。築100年の古民家を買う。
【広瀬 耕さんの場合-第1話】
彼と出会ったのは、「古民家購入から改修までの経験を一冊の本にまとめて、誰かのために役立てたい」というお話を頂いたのがきっかけだった。
広瀬 耕(ヒロセ・コウ)さんは萩市の地域おこし協力隊として活動されている若者だ。
30歳を目前に、人生の軸足を置く拠点が欲しくなったという。
そして実際に築100年くらいの古民家を購入し、自らDIYで改装を進めながら居住している。
しかし…1992(平成4)年生まれ、ゆとり世代。人間としては新しい部類の彼がなぜ古民家に? 率直にその理由を聞いてみた。
Q.どうして「古民家」を手に入れようと思ったのですか?
(広瀬さん)ぼくは萩市の地域おこし協力隊で空き家担当をしているのですが、実際に触れていくうちに、古民家ってどんなものかがわかるようになったんです。
古民家の相場って、思った以上に安いんですよ。
物件を取り扱う『空き家バンク』には、状態が良いものでも意外と手が届く値段で出ている場合もあったりして、使われずに空き家の状態であることが「もったいない」と思うようになりました。
そんな中、市街地のアパートで一人暮らしをしながら趣味の絵を描いたりバイクをいじったりしているうちに、作業場や倉庫があったらいいなぁと考えるようになって・・・
古民家には大きな物件も多いんですが、ギリギリぼくの目が届く広さで、DIYもできるような「ちょうどいい家」を見つけたら、買ってみようと思ったんです。
Q.古い家を買うことに不安はありませんでしたか?
(広瀬さん)自分で最低限押さえておきたいポイントだけ注意して買えば大丈夫だと思っていたので、割と楽観的でした。
ただ、せっかく古民家を買うなら街の中ではなく、自然のあるところがいいなと思って市内全域※を探しているうちに、この家に出会ったんです。
<参考>
広瀬さんが古民家を買う時に最低限クリアしたいと思った条件
1:壊れていないこと(とくに雨漏り・シロアリなど)
2:地盤がしっかりしていること
3:上下水道が来ていること(地方において下水道未接続は珍しくない)
4:市街地へのアクセスが良い
(☝️買物や病院など、生活インフラへのアクセスは重要)
5:庭があったらいいな✨