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#今日の詩

ボタンを押すだけ

ボタンを押すだけ

水平の世界である
私たちの世界は水平であった
突然の号令で
ある点から静寂の渦に収縮する
一分の内に筒上の混沌へ
灼熱の流動する炎は気休めにしかならない
水平の成果の扉は瞬く間に陽に晒され眠り
神殿の床のようにひんやりとしている
人魚も溺れる混沌は底無しの永遠
繰り返す繰り返す
明日もまた水平の世界が甦る

お昼寝

お昼寝

星の砂をイヤリングにまぶし織姫を探す旅
色彩のセンセーショナルな秋へ
まだ緑との困惑
レンズを通すと虹になる
畏こくもとはなんの呪文だろう
お昼間にはそんなことばかり考えている

なんで正気なのか私は

なんで正気を保っているの?
こんな時に
母が病気なのに

私が病気になれ
私が病気になれ
私が病気になれ

そうすればみんな幸せなのに

なんで普通に生きているの私は
この瞬間に
母が病気なのに

無題

あなたのがらんどうの瞳は
私を映さない
私を見て
私を見て
大好きなのに
なにも見ていないのね
私を生んだのはあなた
お願い
私を見て
返して
元のあなたを返して
皮を被った化け物よ

あなたは覚えていないだろうけど

あなたは覚えていないだろうけど

つつみのなかに
きみのみあし
しずめてみつめる
みどりのめ
はくはつのあなた
あなたの口元にふれた
覚えている?
ふわふわとした日々の
きおくにしずめた
わたしは覚えているよ
世界の反対側へいったあなた

死が二人を別つなら

死が二人を別つなら

あなたが死ぬ前に私が死にたかった
あなたの元気な時だけを記憶に残して終わりにしたかった
あなたの老いていくのを目の当たりにしたくなかった
あなたがだんだん分からなくなっていくのを見たくなかった
助けてください
誰も助けにきません
どうして私がいるの
生まれたくない
絶対的な死があるのなら
そんなものを見なくてはいけないのなら
私は生まれたくなかった
私は何にもなれなかった
あなたは私を頼れない

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黙示録

黙示録

たゆたう
たゆたうものよ
死の知らせを
彼らの数字によって
知らしめよ
僕らの価値がそこで決まる日
天使のラッパは鳴らないが
同じことが起きたね
黙示録はやってきて
魂の選別をするのは
勿論天使ではない

赤い傘

赤い傘

死にに行く勇気もないくせに
真似事ばかり
赤い赤い傘を差して
見付けてもらえて良かったね
狂っているのを演じているんでしょう
それでも惹き付けられるのよ
そして引きずられる
あなたを見たいけれど
見てはだめ
物語で完結して
あなたの狂気は伝染するから
扉を閉じますね
少しの毒でも焼き付いてしまうの

すぐに会いたくなるの

すぐに会いたくなるの

私だけ会いたい
私の方だけ会いたい
思考が止めどなく行動はしない
夜に置いていけぼり
痙攣による痛みで動けなくても
あなたがいてくれたらいいのに
夜と共に帰っていくね
見えなくなってほっとするのに
またすぐに連れ戻したい

故宮図書館

故宮図書館

ライブラリに

桃か抹茶があったかしら
この果てしない塔の蔵書

あの事件の日が載っているかしら

あなたは怒られていた
そんなことも知っている
過去や未来なんて無い
全てがある
全てがここにある
私はそれを見つけられないだけ
充電して入らないとね
古書の一部になってしまうよ

2人乗りが当たり前だった

2人乗りが当たり前だった

歌を歌ってくれた
私に 私のために
私のためにと思っていたけれど
そうでもなかったかも
自分の事を考えてみても
あなたのためにじゃなかった
歩いていくのよ
いつも歩いていっていたの
どこの駅で降りたのか
全く思い出せなくて
おかしいな
私を好きだった?
なぜ
私を裏切った?
あなたの理想ではなかったね
ほど遠かったね
でもそれは私のせいなのですかね
好きになることは別れることでしたね
日が落ちて疾

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現状

現状

カサンドラの私を慰めてよ

肩に触れて眠るね君は

廻る廻る悪夢の爪は深紅

揺れる揺れる夕暮れ

六花をイヤリングに

失う幸せと

手に入れる悲しみ

大変だったんだから

大変だったんだから

頸の付け根へ申し訳程度に触れて

即座に止めてくれる優しいあなたへ

拗らせた拒絶を包括してあげよう

見上げるのが好きなの

コード反転した日々よ

久し振りの詩

久し振りの詩

もぬけの殻の郵政社に装う暗闇の君

死ぬ程そう死ぬ程に

雨が皮膚を通ると痺れが走るように

死が二人を別つまで?

なんてね陳腐

ブリーベリーがあります

唯一無二の摂取できる

いや

ただの摂取のための食事

それもいいね錠剤でもいいのよ

カランと赤い一粒は

外れの色だけれど

君からの連絡は来ないねぇ

相変わらず

愛されていないね