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高校生異文化交流イベント

ご縁があり、イスラエルと日本の高校生のためのオンライン異文化交流イベントを11月の後半に企画、開催しました。

日本からはある東京の女子高校から有志が16人、イスラエルからはHodHaSharonという地域の学校から25人が参加しました。イベントは1時間15分。

40人を超えるイベントは初めてだったので、準備や当日のZoomの操作など、先生方の多大なご協力もあり無事に第一回目を終えることができました。

とても面白い発見があり私自身とても勉強になった会でした。今日は当日イベントの流れごとにお話ししたいと思います。

1.生徒による学校紹介

最初に各学校の生徒から学校紹介。日本の生徒は構内の写真と一緒に、簡潔にまとめられたパワーポイントを用意。英語もとても綺麗で驚いてしまいました!

イスラエルはそこまで用意していなかったようで、日本のプレゼンを見てびっくり(笑) しかしちゃんと言うことは用意していたようで、流暢な英語で1,2分でまとめて説明してくれました。

2.みんなでKahoot!クイズ

イスラエルの学校でよく使われているということで、Kahoot!という北欧初のクイズアプリを使ってみんなで遊びました。問題はカスタマイズすることができ、事前に両学校の先生から、イスラエルと日本に関する基本的な問題を10問づつ出題してもらいました。

2択か、4択問題がスクリーンシェアで表示されます。参加者は各自携帯から同時に回答ができ、より早く回答ができれば一番ポイントがもらえます。制限時間も20秒と短く、しかも英語で出題されるので頑張って早く読んで答えなければいけません。これは後でアンケートを取ってみても生徒に好評で、もっとやりたい!という声が多かったです。

内容は、「イスラエル・日本の人口は?」「イスラエルの土地の何パーセントが砂漠か?」「日本の何パーセントが山と丘か?」「イスラエルはなに人が人口の多くを占めているか?」「日本はいくつの島を持っているか?」等々...。もし興味があればここからプレイしてみてください。アプリのインストールは必要ありません。

3.グループに分かれて質問

これが今回のメインイベント。生徒同士がお互いに自由に質問をできるように6,7人のグループに分けて会話してもらいました。突然しゃべってくださいと言っても困ってしまうので、事前に質問は交換しておきました。

「どんな学校生活?」「放課後はどうしてる?」「どんなスポーツが日本で人気?」「何をよく食べるの?」「宗教について教えて」「どんな音楽聞くの?」など、各々考えた質問を投げかけてもらいました。

*生徒たちの質問をまとめたシートを以下に添付。日本→イスラエルの生徒に向けた質問(赤)イスラエル→日本の生徒へ向けた質問(青)

やはりイスラエル人も日本人もシャイな子もいるし、おしゃべりな子もいて、最初はぎこちない感じでどこのグループもスタート。そのうち、話を引っ張る人が自然と出てきてその生徒が進めていってくれました。(大人はできるだけ口を出しません。)

他にも生徒同士で共有画面で写真を使って説明したり、共通の音楽で盛り上がったり、何か国語話せるか、アニメのはなしをしたり...。それぞれ自由に話をしているのが印象的でした。

わたし目線ですが、平均的に見て、イスラエル人生徒の方が対話力があるなと感じました。日本人はやはりどこかで相手を優先して一歩引いてしまう雰囲気。イスラエルはユダヤ人が多いにせよ、多人種が集まる社会ですから、聞かないと相手のことがわからない。日本は単一人種が集まる国ですから、常識や考え方がどことなく通じている所があり、聞く前に察することが大事な社会。そういた根本的なところも関係しているのかなと考えてしまいました。

グループでの会話は30分ほどでしたが、終わった後に、生徒の大半が全く足りない!もっと話したい!と要求をもらうくらい最後は盛り上がってくれました。

4.何を話したか共有

最後に何を話したかグループごとに私が名指しして発表してもらいました。時間がなく早足になってしまいましたが、全員がお互いの文化について知れた、楽しかったと言ってくれたので少し一安心。

5.生徒の感想

イベント後にGoogle formsでアンケートを取ったのですが、大半は前向きな意見が多く、特にKahoot!とグループで話した時間が人気でした。

ポジティブ意見は、「自由に話せるのがいい」「また同じグループで話したい」「クイズが面白かった」「英語がいかに大事か学んだ」「日本人とイスラエル人で同じ音楽を聴いていたり、お互いに共通点があることを知った」「日本人がどうやって生活しているのか知れて楽しかった」「お互いの文化を知るのがとても楽しかった」「イベント内容がパーフェクトだった」「日本人はとても礼儀正しかった」「イスラエル・日本に行きたくなった」

ネガティブ意見は、「英語で話すのが難しかった」「他の人とも話したい」「もっと深い話をしたかった」などです。

6.最後に

今回この企画をしてみて、よりこのイベントの必要性を感じました。なぜなら、海外に住む同い年の生徒たちをつなげる事で、彼らの好奇心が膨大に広がります。そして英語を話す必要性、説明する力、対話力・質問力はこの会話の中に集約していて、いいトレーニングができます。完璧に話す必要はないんです。自分がどこまで話せてどこまでが限界か知ることが大切なんだと思います。将来さらに国際化した社会でこういった対話力と英語力、そして異文化理解力はとても必要です。若いうちのこういった刺激を受けることが大事だと、わたし自身、海外経験を得て日本で働く身としては強く感じました。

そしてイスラエル。イスラエルは英語を母国語としませんが、日本人に比べて英語を話す人が多いです。なぜなら小さい国ですから将来海外とビジネスをするときに英語は不可欠ですし、学校での英語教育もしっかりしています。小さいころからプログラミングも勉強するので多少の英単語は読めるはずです。(もちろん苦手な子もいます。)イスラエルは日本との一般的なつながりが他の英語圏と比べて少なく偏見も多いです。その反面、日本には馴染みのない宗教、多文化社会、歴史など知れば知るほど面白い国でもあります。

あと何より現地の人と話してほしいと感じます。なぜなら日本人と真逆だから!イスラエル人は基本的に議論が好きです。感情的になりがちなので喧嘩しているのかと勘違いされることもあります(笑)しかし対等に話すことができる社会だからそれが可能だし、率直な意見を言うべきだという風潮があります。日本の「空気を読むこと」も時には大事ですが海外では通じません。そんな人たちと話すことで自分の意見をしっかり伝える力が付くのではないかと思います。

これからこのイベントをどう継続していくか模索していきます。もしご興味のある学校や団体などありましたら是非お声がけください。喜んでイスラエルとの橋渡しと、イベント企画と開催をさせていただきます。

池田


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