俳優ノート『草なぎ剛さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は2021年の大河ドラマ『青天を衝け』に徳川慶喜役で出演。一般女性との結婚を発表した草彅剛さん。

国民的アイドルグループ・SMAPのメンバーとして約25年間活躍すると共に、ジャニーズ屈指の演技派俳優としても知られた草なぎさん。主演作も数多いのですが、まずは映画『黄泉がえり』(2003年)。

死者が甦るという不思議な現象を通して、大切な人を思う気持ちを描いた感動作で、興収30億円の大ヒット。ヒロイン役は竹内結子さん、主題歌をRUIこと柴咲コウさん、ブレイク前の長澤まさみさんも出ていました。竹内さん亡き今、改めて見たい名作。

次はドラマ「僕シリーズ」3部作の1作目『僕の生きる道』(2003年)。平凡に生きてきた高校教師が、スキルス性胃癌で余命1年と宣告され、葛藤しながらも、生きることの意味を見いだしていくヒューマンドラマ。傑作。

名言も多い同作からひとつ。「受験まであと一年です。みなさんの中にはあと一年しかないと思っている人もいるかもしれません。でもあと一年しかないと思って何もしない人は、五年経っても十年経っても何もしないと思います。」。主題歌は SMAP「世界に一つだけの花」。

最後はちょっと異色ですが、NHKスペシャルの再現ドラマに、新聞記者役で草なぎさんが主演した『未解決事件File.06「赤報隊」』(2018年)。SMAP解散後、民放が草なぎさんらを一切出演させない中での起用でした。能年玲奈さん(のん)さんも同じですが、NHKはやっぱり必要です。

草なぎさん演じる記者はこう言います。「考えの異なるものを銃で撃ち殺し、それが正義だと主張したのが赤報隊です。小尻記者に向けられた銃弾は、自由な社会を求める私たち1人ひとりに向けられたものです」。事件から30年以上経過、我々はさらに不寛容な社会を生きています。

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