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タイ・チェンマイで「働きながら旅する」体験で見えたもの ~WORXTRIPは自分をアップデートするカギ~

8月5日から12日まで、WORXTRIPのチェンマイプログラムに参加し「働きながら旅する」体験をしてきた。その中で予想していた以上に自分の価値観に変化があり、収穫を感じたため、記憶が新鮮なうちに書き留めておこうと思う。

WORXTRIPとは

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「リモートワークしながら旅しよう」をキャッチフレーズにリモートワーカーが共に旅するコミュニティをつくり、価値を提供するプログラム。
今回は、2019年1月半ば~2月半ばの1ヶ月タイ・チェンマイで実施されるプログラムに先立ち、1週間チェンマイに滞在した。
主な参加者は、コンセプトシェアハウス事業の経営者、フリーランスのWebエンジニア、会社のバックアップを受け、エンジニアの仕事をリモートでしたいと挙手した若手会社員。
ちなみに、わたしの現在の仕事は、ECサイトを運営するスタートアップでカスタマーサポートをしつつ、大阪にある大人の学びの場「Learning Bar CF 曽根崎」の企画運営。今回は、ECサイトの会社ではリモートワークの許可が下りなかったため休暇を取り、Learning Barの仕事については、問い合わせ対応、情報配信やホームページ更新などオンラインで可能な業務を通常通り行った。

なぜ参加を即決断したのか

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まず何より、自分が目指すライフスタイルの疑似体験をしてみたかったから。日本と海外に複数の拠点を持つことが私の目指すライフスタイル。これまで国内外の様々な場所を旅してきたが、留学期間を除いては、一か所に1週間以上ずっと滞在することがなかった。もし、チェンマイが自分の拠点のひとつだとしたら、ここで暮らしているとしたら、とイメージして、腰を落ち着けて一つの街を感じてみたかったこと。
もう一つは、他拠点生活を送る上で切手は切り離せない、リモートワークを体験してみたかったこと、そしてすでにその生活を可能にしている人たちと同じ環境で話をしてみたかったこと。
プログラムの終了後には、3年勤めた、新卒で入社した会社を辞めてからキャリアと生き方の模索を始めて約1年半、何が自分にとって重要なのか、自身の望むライフスタイルの軸となるものを明確にしたいと考えていた。

自分をアップデートさせた3つのカギ

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・価値観の変化
普段接することのない、様々なバックグラウンドの人たちと密に過ごすことで、新たな価値観を知った。私の場合は、経営者や自分と全く違う領域のフリーランサーと一緒に食事をしたりするだけでも彼らの考え方に「ナルホド」と思うことが多々あり、自分ももっとレベルアップしたいと強く感じた。
また、他人の視点から旅先の街を見ることで、ひとりで旅をするだけでは見えないものが見える。例えば、経営者だったらこんな風に物事を感じ取っているんだという感覚を、同じものを体験しながらリアルに勉強させてもらえることは非常に貴重だった。
ちなみに、プログラムの枠を一部いただき、「これからの時代のキャリアとライフスタイルを考える」というテーマでワークショップを行った。普段から大阪のLearning Barでも少人数でのワークショップを行っているが、参加者のフィードバックを聞き、非日常の場だからこそ、より他人の考えに対するアンテナを高め、内省を深めることが可能になると感じた。

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・刺激が生むビジネスアイデア、クリエイティブな発想
外国という異文化の中に身を置くことで、食事ひとつにおいても刺激を受ける。その非日常の環境で発想が柔軟になり、特にクリエイティブ職の人にとっては、創造性を高められるのでは。また、自分の事業を持っている人にとっては、現地のサービスやモノが参考になったり、新たなビジネス展開のアイデアを得たりすることができる。事業を経営されている方は、観光や体験を通して感じたことを具体的にサービス向上に取り入れるそうだ。
日本にはまだ導入されていないサービスも海外では当たり前だったりする。例えば、今回ではチェンマイで数か月前に導入された、QRコードでロック解除できてキーレス、どこでも乗り捨て可能なシェアバイクサービスMobilkeを使って、キャッシュレス、シェアリングの便利さを実感した。

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・人とのつながり、WORXTRIPのコミュニティ
海外旅行中に日本人と一緒になると不思議と親近感を感じたことのある人は分かると思うが、異国で一緒に過ごすと一体感が増し、プログラムを通して共有した時間がとても濃かった。今回は1週間だけでこれほど距離が近くなったのだから、1ヶ月あれば仕事のパートナーになったり、新規のプロジェクトを共同立ち上げするなどの可能性も十分にあり得ると感じた。必要な調整をし、時間を取ってここへ参加することに価値を感じる人たちというだけでフィルターがかけられているため、共有できる価値観も多く、一度打ち解けると話が早い。私自身も仕事上の課題を相談したり、今後の自分の事業のアイデアを聞いてもらったり、自分のキャリアを考えるうえで非常に大きい収穫だった。これが今後WORXTRIPのコミュニティとして発展していくととても面白い可能性があると思う。

可能性を感じたら、まずアクションしてみる

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日常の生活に戻った今、ポジティブな意味で今まで満ち足りていたように思えた日常がぬるま湯のように感じる。出発まで1か月を切っていた段階で、参加を決めて本当に良かったと思う。
日本では数週間から数か月の休暇を取ることが社会的になかなか難しい。だが、たまには場所を変えて新鮮な感覚の中で過ごす、日常から一歩離れてみる期間を取ることは感性を高めるためにも、自分の知っている世界を広げるためにも不可欠だと思う。自分をリチャージする期間を、仕事を休むことなくつくれたら理想的ではないだろうか。会社員でも、サーバーセキュリティなどの課題さえクリアできれば、工夫次第で一定期間リモートワークできる職種は意外とあるのではと思う。
所属を問わず、次のような方にはぜひチャレンジしてみてほしい。

・海外でのリモートワークを通して日常とは違う環境に身を置いて仕事をしてみたい方
・価値観を交換し高め合える仲間との出会いを求めている方
・キャリアの節目など、自分をアップデートする期間を取りたい方

会社のバックアップを受けて参加した若手会社員のエンジニアが、帰国直前に一回り成長した表情で感想を述べていた様子が今も印象に残っている。ただ仕事と観光をする以上の価値が、WORXTRIPのプログラムには詰まっていた。

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「多拠点生活」×「パッチワークキャリア」を軸に、自分のパフォーマンスが高まる場所で生活し、自分の専門性や持ち味を活かした仕事・活動を組み合わせキャリアを築くライフスタイルを模索中。大阪にて大人の学びのサードプレイス「Leaning Bar CF曽根崎」企画運営。趣味はウイスキー。