見出し画像

寺子屋の料金設計【寺子屋ツクル#2】

職人不足のこの業界で、将来の空き家問題解決のためにも必要不可欠な職人さんになりたい!と思えるようなクリエイティブな木工寺子屋をつくりたくて色々構築中な僕の奮闘日記をどうぞ読んでやってください。

初期設備がたけぇ・・・!


今回はそんな悩みです。
この寺子屋はどんな想いで、どんな事をしようとしているのかは#1を読んで頂けると嬉しいです。

この寺子屋はいわゆる木工教室みたいな感じなのですが、木を切ったり削ったりして木工をするだけでなく、3Dパース、モデリングから想像して創造してもっとクリエイティブにしたいんです。

頭の中で想像してつくって、3D世界でつくって、リアルでもつくるって、とにかくいっぱいつくってほしい。
やっぱりワクワクするのって誰かが想像したものより自分で想像したものだから。

だからこの想像したものを具現化する術をどうしても身につけてほしいからiPadが必須なんです。

という事で無印iPadとiPad Airを買ってみました。
iPadシリーズをご存知の方は周知かと思いますが、iPadには全部で3種類あって

  1. 性能は低いが一番安価なiPad(無印iPad)

  2. 性能も価格もそこそこなiPadAir

  3. 性能も値段もハイなiPad Pro

の3種類があるんです。
僕は4年ほど前に購入した初代iPad Proを使っていて、パースやら写真加工やら手書きで間取り作成やら仕事でガンガン使っているのでProがちょうど良いのですが、ちょっと3Dモデリングするくらいなら無印iPadで良いかなぁと思って買ってみたんです。

iPad Airは僕の寺子屋に賛同してくれた大工さんに、これからよろしくお願いしますね!という意味合いでプレゼントした分です。

で、まずはこの寺子屋を進めるにあたって重要なことを確認しなければなりません。

小学生はどこまでiPadを使いこなせるのか?どこまで木を切ったり木工作業ができるのか?

という事で、2回ほどお試し寺子屋を開催してみました。

小学低学年、高学年の子を集めてどれくらいできるのか?を一緒に体験してみました。
ここでわかったことが4つ。

①子供は大人よりiPadに慣れるのが早い

寺子屋で使おうと思っている3Dモデリングのアプリはプロも使っているsketch up(スケッチアップ)ですが、これが直感的で子供達に向いているようでした。
他のCADのように複雑な操作ではなく、線を引っ張ったりタッチしたりとゲーム感覚でモデリングができるので1時間半ほど基本的な操作を教えただけで勝手に好きなようになんかつくっていました・・・。

これにはびっくりしました・・・。
しかもまぁまぁ建築物になっている。
子供に3Dモデリングは難しい、iPadの操作は難しいなんてのは固定観念だと思い知らされました。

考えてみれば物心ついた時から画面をタッチして、画面の中のキャラを操作して世界中の人たちとバトルしたり、一緒につくったりしている世代なのでできないわけないんですよね。

ゲーム感覚で木工もやってもらうカリキュラムでいこうと思いました。
しかし、この木工がちょっと苦戦したんです。

②子供は木を切るのに一苦労

普段、僕がいつもお世話になっている大工さんらは木を切るのは一瞬です。
まぁ電動工具を使っているからなんですけど、手動でもやっぱり切り方が美しいんです。
無駄に力が入っていない感じ。

でもこれってやっぱり難しい技術で、子供には40㎜角の木材をノコギリで1
カットするだけでも5分くらいはかかりました。
大人でも慣れていないと時間がかかるくらいなので当然ですが、引くタイミングで木を切るという感覚がどうにも掴みづらいようで・・・。

僕の教え方が下手なのもあります・・・ごめんよ・・。

それでも1時間くらいかけてひたすら切る事を教えていたら時間はかかるもののなんとか一人で切れるようになり、黙々と切るようになりました。

「すごく疲れたけど切るの楽しい」って言ってました。

③集中力は1時間〜1時間半

これは子供も大人も関係ないかもですが、iPadのモデリングで1時間半半くらい、木工で2時間くらいで合計4時間弱やっていたのですが流石に長すぎました・・。
途中、明らかに集中が切れていたのがわかりました・・・そりゃそうだよな・・申し訳ない・・。

今回はお試しというのもあって詰め込みすぎましたが、実際の寺子屋開校したら週1回の1時間〜1時間くらいにまとめないとなぁと思いました。

思えば子供の習いごとってだいたいそんなもんですもんね。
身をもってなるほどなぁと思いました。
やはり先人たちが築き上げてきた仕組みは参考になります。

④iPad Proじゃないとモデリングできないかも

考えてみれば3Dなんてめちゃくちゃ容量大きいんだから高スペックなデバイスが必須でした。
これぐらいのシンプル構造なら無印iPadでもできましたが、ちょっと複雑になってくると途端にカクカク・・・。

本当は各パーツをモデリングして、一つ一つ組み立てていきたかったのですがiPad Pro以外はカクついてしまい操作が難航。
終いにはアプリは落ちてしまったりと無印iPadは全くダメした・・。
こりゃあ困ったぞ・・・。

無印iPadでも6.9万円もしたんだぞ・・・!!

iPad Airなんて11.6万円・・・!!!

それでも多少もたついた感はあったので、iPad Pro必須なんてなったら・・・

ひ、ひえええええ・・!!!!

14.5万円んんん・・・・・!!!

でも、ここをケチるのは本末転倒。
クリエイティブな作業に集中できる環境を整えるのは絶対に妥協してはならない。
iPad Proは必須です。

じゃあ、考えないといけないのはこのiPad Pro分の費用をどう捻出していくのか?という経営者目線での考え方をしないといけませんな。

14.5万円のiPad Pro代をすべて寺子屋の入会金と月額で賄う?
そもそも何台必要なのか?
この寺子屋ではノコギリを扱ったりするので安全面を考慮すると大人1人に対してそんなに子供たちの面倒をみれないので、せいぜい〜5人くらい。

そうなると14.5万円×5人のiPad Pro代72.5万円です。
1年単位で考えれば1人あたり12,000円でペイか・・・。

5年は同じiPad Proを使えるとしたら60ヶ月で割って2,400円でペイ。

ここに人件費も加味したり、3Dモデリングアプリの月額料金1,500円(これ結構かかるんですよ)を加味すると割と金額はいきそうです。

人件費は週1回の約2時間拘束。
前後の準備や片付けを考えると半日は寺子屋の時間です。
そう考えると日当2万円と仮定して加味したいところ。
1回の授業分を5人で割ると4,000円。

その他にも保険料もかかってきます。
事業保険、iPad本体の保険(AppleCare)。
保険料だけでも月1,500円〜ほど。

人件費、アプリ月額、iPad Pro代、保険料をとりあえずペイしようと考えるだけでも最低9,400円はかかる事になります。

これでトントンなので、運営のための利益を確保しようとなると1万円は全然超えてしまいますね・・・。

まぁ子供のプログラミングスクールとかを考えると1万円以上って全然あるので決して高すぎない月額だとは思います。

が、それでは月額の設計が雑な気がするんですよね・・・。
いや、商売の値段設定の基本なので全然雑ではないんですけど、こう・・面白くないというか・・・。

・・・もっと他にやり方があるはず。
当然かかる分はかかるで仕方がないですが、設備代と人件費と保険料がこれだけかかってそれを5人で割った料金ですぅ〜は芸がない。
クリエイティブな発想とはいえないですもの。

例えば寺子屋以外の時間で使わないiPadを活用して売上を生む仕組みをつくるとか(iPadレンタルとか)、例えば子供達のつくった作品を販売して利益を得られるようなイベントを定期的に開催するとか、例えば寺子屋の様子を届ける映像チャンネルをつくってスポンサーさんを募るとか、例えば海外観観光客向けの日本の伝統木工体験も抱き合わせで運用するとか。

イベントを定期的に開催する事で、自分たちのつくったものを見てもらう機会はつくりたいなぁと思っていたので、そこでさらに売上が発生するような仕組みを考えていくと面白い寺子屋になるかもしれません。

売ろうと思えば一筋縄ではいかないので、これは僕のクリエイティブな発想が問われるところもまた面白い。
ワクワクするぜ!

ただ、ニュアンスを間違えると売るために子供達につくらせているとなってしまうので、そこは注意が必要です。

売れるというのは、金額関係なく自分のつくったものが誰かに気に入ってもらえて自分以外に使ってもらう喜びを感じてもらえるための手段にしたいと思っています。

なので、売れた金額が例え100円だとしても「つくったものが売れた」という経験ができる寺子屋となり、木工体験教室でもプログラミングスクールでもなく『子供の人生の学び舎』的な寺子屋になるので、金額が1万円以上でも納得できる内容になるんじゃないかと思います。

自分の子供に学ばせたいこと。
これを考えてカリキュラムを考えたら自ずと内容もできてくるし、親として納得できる料金設計もできそうです。

『たった一人を幸せにする事を考える』という理念。
万人にうけるものではなく、たった一人が超大喜びすることを考えてつくっていきたいと思っとります。
また、寺子屋の進捗を共有したいと思いますので、温かく見守ってやって頂けると嬉しいです。

また、ご意見やご指摘などあればコメント頂けましたら幸いです。


この記事が参加している募集

お金について考える