百人一首ツイノベ解説 #007

よく「違う場所で同じ月を見ている」という言葉を見かける。でも、自分が見ている月と、誰かが見ている月は本当に同じ存在なのか。子どものころから疑問に思っていた。

大切な人が飛び降り自殺をする前、電話をしていたときの話だ。その日はとても曇っていたのに、彼女は「月がすごく綺麗」と言っていた。電話を切って数分後、彼女はマンションの6階から飛び降り自殺をしたそうだ。

それから十数年、月に秋化粧が施される度にあの日のことを思い出す。自分の見ている月と、彼女が見ていた月は本当に同じものだったのか。それは、大人になった今でも分からないことだった。

(注:和歌の歌意は今日マチ子さんの著書『百人一首ノート』から拝借しています)

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