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及川 昭
2021年11月6日 16:19
ここ最近、日本企業の競争力の弱体化や衰退がさかんに報道されている。数日前の新聞報道では、昨年、2020年に経営破綻した米国レンタカー大手、ハーツが早くも今年の2021年に裁判所の管理を終え、米国電気自動車大手テスラから、10万台のEV車の購入を発表、そしてハーツ所有の車の2割をEVに変えるとのこと。EV車の普及と旧態依然としたレンタカー会社が、CASE革命をリードする旗手に生まれ変わりつつ
2021年10月29日 20:51
経営上の意思決定は、全てトレードオフ。そこには様々な矛盾がある。例えば、短期的利益と長期的利益のどちらを優先するか。大方の経営者が、口では長期的視点や全体最適等といった発言はするものの、現実の判断や意思決定は短期利益の追求そのものである。勿論、上場企業であれば、株価や投資収益性等を市場から問われるということも否定はしないが、本質的に短期的視点しか持ち得ていないのである。例えば、
2021年10月22日 15:53
衆議院議員の総選挙を控えて「成長」よりも「分配」に言及した議論が圧倒的に多いが、国民も市場も政治に求めているのは、「人口が減っても、この国が成長できるように」ということではないだろうか。そのためには、「これまで先送りしてきた課題」にケリをつけなければならない。今から、10年以上前の英国のエコノミストの日本に対する忠告、「豊かな日本には、選択肢がある。蓄えた富をこのまま享受するだけか、改革
2021年10月15日 15:28
衆議院解散で総選挙が決定したことにより、「成長と分配」という言葉が多用されているが、総選挙が近づくと、与野党ともに我々、有権者の歓心をかう道具を使いたがる。矢野財務次官が、文芸春秋11月号に寄稿した「このままでは、国家財政は破綻する」という記事が永田町で騒ぎになっている。その大意は、「与野党ともに財政バラマキに興じているが、日本人の多くは、それを歓迎するほど愚かではない。放置すると、このま
2021年10月7日 14:31
今や政治でも経済でも企業組織でも「改革」という2文字が、登場しない時はない。何故ならば, 日本という国も企業も改革なくして、これからの先の成長等望むべくもないからである。然しながら、我々、日本人は、本当に現状を変えることを望んでいるのだろうか、という点になると私は、非常に疑問が残る。つい最近の自民党の総裁選を見ても、国を動かす為政者の人たちでも「現状維持の安定志向だなあ」ということが、
2021年8月1日 12:30
これからの環境変化がもたらすものは、枚挙にいとまがないが、例としてここに幾つか挙げてみる。・自動車というものは、形が変わってもなくなることはない。しかし、自動運転や電気自動車になると、それを提供するのは、トヨタをはじめとした従来の自動車メーカーであるという必然性がなくなってきている。(テスラモーターズ、或いはアップルかもしれない。)・金融業はなくならないし、経済の高度化に伴ってますます
2021年6月17日 09:03
前回のブログで述べた「組織における非合理さ」とは、一体、何故生じるのだろうか?多くの企業組織では、アカデミックな戦略や多種多様な組織体制、そして制度仕組み等が、いずれも一定のねらいや目的に従って、論理的に合理的に構築されているにもかかわらず、何故そのねらいや目的通りに機能しない、或いはしていないのだろうか?私は、それを機能させる、動かす、マネジメントする、人間側に大きな問題があると思ってい