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障がいのある方も、高齢の方も、野外活動を楽しむことができる時代へ!

三浦雄一郎さんが、次男の三浦豪太さんや、たくさんの仲間たちと、富士山頂を目指したことがニュースとなりましたが、ここで使われたのが「アウトドア用車椅子」(山岳用車椅子)です。

この記事では、障がいを持つ方たちの活動の場を広げる「アウトドア用車椅子」「デュアルスキー」について、ご紹介します。
(この記事は、三浦雄一郎さん、三浦豪太さんの共著『諦めない心、ゆだねる勇気』の編集に携わった、細川工房・細川生朗が執筆しています)


アウトドア用車椅子で、登山や水遊びが可能に!

まずは、アウトドア用車椅子を紹介するいくつかの動画を見てみてください。

最初に、森の中を散歩する様子です。すごく楽しそうな表情が印象的です。

次の動画は、組み立ての様子が見られます。こちらも楽しそう!

こちらは、海で遊ぶ様子です。パーツを替えることで、水の中にも入れるのです!

これらの動画を見ていただくと、アウトドア用車椅子に乗る人も、アウトドア用車椅子を押す人も、とっても楽しそうなことを感じていただけると思います。

私は、今回の本を編集するなかで、アウトドア用車椅子のことを知りました。
本の中で、イラストで紹介するにあたり、ネット上で資料を探し回りましたが、楽しそうな動画や写真がたくさん出てくることに、驚きました。

日本国内でも、アウトドア用車椅子を用意しているホテルやマリンパークがあります。すでに、こういった体験をしている方が、日本にもいらっしゃるのです!

上の3つの動画で紹介しているアウトドア用車椅子は、HIPPOcampe(ヒッポキャンプ)というのですが、タイヤ部分の付け替えなどで、さまざまなアウトドア活動に対応します。
水中に入っている動画は、後輪を太いものにしてあります。砂浜を移動することも容易で、そのまま水に入ると浮き輪にもなる、というわけです。

デュアルスキーもすごい!

アウトドア用車椅子のスキー編にあたるのが、デュアルスキーです。椅子に座った人を、後ろからコントロールする形で滑っていきます。

動画の最初にも出てきますが、リフトにも乗れるように考えられています。

上の動画と少し違うタイプがこちら。乗る人と後ろの人の板がつながっています。

これらのスキーが「デュアルスキー」です。
パラリンピックなどのスキー競技で見ることのある「チェアスキー」は、椅子に座り自分でスキーを操作して滑るもの。
デュアルスキーは、後ろから操作してもらって滑ります。
アウトドア車椅子と、考え方は共通しています。

障がいがあって、自分でスキーを滑ることが難しくても、このデュアルスキーがあれば、ゲレンデを滑り降りる楽しさを味わうことができるのです。

三浦雄一郎さん、三浦豪太さんも、このデュアルスキーに挑戦しています。

三浦雄一郎さんは、自分でもスキーを滑ることができ、デュアルスキーとの併用で冬の活動を楽しんでいます。

障がいがあっても、高齢でも、みんなが楽しめる「インクルーシブ野外活動」

アウトドア用車椅子やデュアルスキーは、障がいがあっても、高齢になって身体が衰えても、みんなが楽しめるようにしよう、という考えから生まれてきたものです。
多様な人々をすべて包み込む、「インクルーシブ」という考え方が、その根底にあります。

三浦豪太さんはこの数年、「インクルーシブ野外活動」に意欲的に取り組み、資格も取得しています。
三浦雄一郎さん、三浦豪太さんの富士登山プロジェクトも、その取り組みのうえで、練り上げられました。

私にも、80代の両親がいますが、こんな最先端のツールを使って、屋外を楽しむことができたら、楽しいだろうな、と思います。

「インクルーシブ野外活動」に三浦豪太さんが取り組むことになったエピソードも、編集をしながら非常に感動しました。
ぜひ、『諦めない力、ゆだねる勇気』で、お読みいただければと思います。


三浦雄一郎・三浦豪太著『諦めない力、ゆだねる勇気』(主婦と生活社刊)

2023年10月13日発売:1500円(税別)
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