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秋ノ月げん
2019年9月30日 19:39
13.ララバイ・オブ・ユー コスふぇあ二日目は、“仮面ナイトN1”を見てからのんびりと家を出た。最終回を目前にライバルキャラ”893(ハクサン)“との最終決戦となる今回は、スーツアクター上がりの風間監督最後の登板回でもあるので、是非リアルタイムで見ておきたかったのだ。 アパートの前で桜ちゃんを拾い、昨日と同じ駐車場が空いていたのでそこへ車を入れ、市民プラザへ向かった。「一日目に受付を済
2019年9月30日 00:28
12.コスプレふぇあ コスふぇあ一日目、私は自分の車で桜ちゃんも相乗りさせて、会場の富山市民プラザへ向かった。 桜ちゃんは今回何のコスプレをするのか、ついぞ教えてはくれなかった。「市民プラザ一階のカフェがさ、ふぃなぽあと二日間だけタイアップして、メイドカフェやるんだって。 ニナコさんもいるっていうから、行ってみようよ。」「そうなんだ? じゃあお昼ご飯はそこで食べようか。」「受付す
2019年9月27日 20:36
11.壊れかけの万丈目 イベントの帰り、桜ちゃんとイタリア料理店で食事して帰ったが、何を話したかまったく思い出せない。おそらく私からは何も話さなかったのだろう。 桜ちゃんをアパートで降ろして家に帰り着いた私は、パソコンを立ち上げると画像フォルダから、昨年のコスふぇあで撮らせていただいた件のミヤビさんの、レースクイーン衣装の写真を探し出し、壁紙に設定した。 そしてツイッターに連続してこう
2019年9月25日 21:07
10.コスプレ・センチネル「“かんすいこうえん”って、どこにあるの?」 桜ちゃんからの唐突な質問だった。 夏希が夏休みに入った最初の土曜日、例によって夏希も加えた3人で、“ふぃなぽあ”でくつろいでいる時だった。「環水公園は富山駅北にある結構大きな公園だけど。」「今度そこでコスプレイベントがあるんだけど、行ってみたい。」 元々は同人誌即売会で、売り子が客引きのために始めたのがコスプ
2019年9月20日 21:17
9. 電脳戦士キョワーン 連休明け、沢畠監督のブログで、“サイババン”シリーズ初の劇場版となる新作の概要が公表された。 タイトルは“電脳戦士キョワーン”。タイトル通り、二番手ヒーローのキョワーンを主役に据えたスピンオフ的な劇場版だ。 これまでのシリーズを通して主役を務めてきたサイババンは登場しないが、“サイババンS”に出演した女性隊員たちは総登場するらしい。 特に中島はるかちゃん演じ
2019年9月19日 13:15
8. 桜、襲来 次の金曜の夜、桜ちゃんがツイッターに、メイド服姿の自撮り写真を連続して投稿していた。『お友達に衣装借りて自撮り大会なう』 と書き添えられた一枚目の写真は他でもない、”ふぃなぽあ”のメイド服だった。 そして二枚目は先日ニナコさんの着ていたキャミソールタイプの、あのセクシーなメイド服だった。 三枚目以降は”MAJIアキハバラ”の緑色のメイド服だったり、黒だったり茶色だっ
2019年9月13日 15:40
7. 猛攻
2019年9月11日 20:47
5. 秋葉原 イベント会場を辞した私は、地下鉄で、今度は大手町は経由せずに水道橋まで出て、そこから総武線で秋葉原へ移動した。今日の宿は秋葉原ワシントコホテルに取っているのだ。 十五時ちょっとすぎ、昼食が早かったのと少なかったこともあり小腹がすいていたので、昭和通口から出るや否や、真ん前にあった行きつけのメイドカフェ“ふぃなぽあ”一号店に飛び込み、チーズケーキとコーヒーを注文した。「あら
2019年9月5日 17:59
3. 野外音楽フェスティバル その日はおよそ、日本海側の三月とは思えない陽気だった。「例年、三月にもう一回、必ず降るから。」と、タイヤをスタッドレスのままにしていたら、結局降らないまま先日、春一番と思しき風が吹いた。 さすがにコートはもうやめて、コールテンのジャケットで出てきたが、それさえも暑くて着ておれず、私は脱いだジャケットを小脇に抱えていた。 首筋に当たる風が心地よい。 野外ス
2019年8月29日 18:26
2. 辰巳桜ちゃんのこと かくして、私の人生“初”生放送は惨憺たる状況で終了した。 夕食の席では夏希が範子に、私の生放送の様子を事細かに解説し、大いに笑いを取っていた。 傷心のまま食後のコーヒーを持ってそそくさと自室に引っ込んだ私の携帯から、メールの着信音が鳴っていた。 メールは動画サイトからの“生放送アラート”だった。 この動画サイトでは、お気に入りのユーザーを登録しておくと、そ
2019年8月22日 20:09
プロローグ それは、突然奪われたキスだった。 集合場所を間違えた為、遅れて入場した私が最初に驚いたのは、今日の彼女の衣装がミヤビのコスプレ、それもレースクイーンバージョンだった事。 次に驚いたのは、私の姿を見つけるやいなや、彼女が私に向かって突進して来た事だ。「照明落として!」 社長の怒号に近い叫びが聞こえたかと思うと、会場の照明が落とされ、真っ暗闇となった。 それとほぼ同時に彼