秋ノ月げんのライトノベル書けるかな（Otaku Side)10.コスプレ・センチネル

　　10．コスプレ・センチネル

「“かんすいこうえん”って、どこにあるの？」
　桜ちゃんからの唐突な質問だった。
　夏希が夏休みに入った最初の土曜日、例によって夏希も加えた３人で、“ふぃなぽあ”でくつろいでいる時だった。
「環水公園は富山駅北にある結構大きな公園だけど。」
「今度そこでコスプレイベントがあるんだけど、行ってみたい。」
　元々は同人誌即売会で、売り子が客引きのために始めたのがコスプレの起源であるが、現在ではコスプレだけを目的として、コスプレイヤー同士、あるいはカメラマン（こちらも趣味でやっている人がほとんど）も交えて互いに写真を撮りあったり交流したりするためのイベントが、各地で盛んに行われている。
　コスプレイヤーの男女比率は、二対八で女性が圧倒的に多く、また最近の傾向としてはカメラマンが増加傾向にあり、毎回平均八十人ぐらいの参加者のうち二十人強がカメラマン、全参加者のおよそ四分の一をカメラマンが占めている。