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シナリオセンター研修科課題「死」の脚本を読み直す。

よ🍓

シナリオセンターとは脚本を学ぶための学校です。ほいで脚本ってのはなんだっつーと映画をつくる際にとってもとっても必要となる設計書だなんて言われております。映像の設計書を学ぶための学校、それがシナリオセンター。今回は研修科時代の課題「死」の脚本を読み返して、あれこれ書くことにします。

シナリオセンターに通われている方、通おうか悩んでいる方、脚本を書こうと思っている方などのちょっとした読み物になれば幸いです。

目次
・「死」の説明
・一言あらすじ
・読む
・フラッシュの説明
・先生の評価はこんな感じ
・本科の頃に書いたものとの違いは
・好きなセリフと総評と


・「死」の説明

研修科にあがると「研修科カリキュラム」といったものを渡されます。課題に関するプチヒントみたいなものがかかれており、死に関しては以下のように書かれています。

強い感情のドラマを創りやすい。
具体的なもののほうがいいでしょう。死をきっかけに葛藤を創れるでしょう。

左上に「核心から」「対立から」と。講師松本先生がよく口にしていた、惹きつける脚本を書く際の心得です。皆さんもメモしといてください。

・一言あらすじ

いじめられっ子で学校にも家にも居場所のないFレツがチンパム王子と出会い、チンパム星のヒーローになるお話。


・読む

題名「勇者Fレツと友と、あなたと。」


・フラッシュの説明

最終ページに

○(フラッシュ)校庭
転んでいるFレツ。笑っている生徒。

○(フラッシュ)ママの顔
ママ「こもりっぱなしでくだらない発明する時間あるなら・・・」

○元のFレツの部屋・中

と、僕がnoteにアップしてきた中では初めて出てくる柱の表現(フラッシュ)があります。一瞬の回想と覚えれば大丈夫です。(フラッシュ)と書くことで、編集の際にパッと光るような編集とともに↑の2シーンが挟み込まれることになります。カメラのフラッシュですね。

回想というのは過去に行くことになりますので、回想が終わりましたらきちんと現代に戻してあげてください。やり方は「○元の~」と書くようにしましょう。たまに回想戻しを忘れる方もいます。

・SFファンタジーな作品になりましたね。
・チンパムの妻の死をきっかけに、二人の物語がこれから始まります。今後が楽しみな作品です。
・Fレツとチンパムの出会い方にアイデアがあり作者の世界観が伝わってきました。
・チンパム星の映像が面白く描けています。
誘惑・死・宿命は、暗くなりがちな作品ですが、小城さんならではの視点で独特な作品になりました。これからも楽しみです。

研修科では同期が一人しかいなく、あとはみな先輩でした。先輩たちの反応はといいますと、そりゃもうドチャクソに言われましたね。「これ死の課題じゃないよね」「分からない」「サルがなにしてるんですか」とかなりズタボロに言われていたことを覚えています。

けども僕はこの脚本のキャラクターたちを愛していて、課題である「死」にも沿った脚本を書いた(まぁ本科の頃の直しなのだけど)とかなり自信を持っていました。「知ったこっちゃねー(鼻ホジー)🤩🤪🤩」ってなスタンスでしたね。何よりも、先生に面白いって言われたから別にいいもんねー!

おもしろくないと言われてめげるような作家は場数を踏めば平気だと思いますよ。世界は広いんだ、自分以外のだれかも好きでいてくれるさと思うほうがよい。

基本的にシナセンでの課題の評価方式(僕が所属していたクラスの場合)は

1.作家が読む
 脚本を声に出して読む。映画の撮影前に行われる脚本読みみたいなもん。
2.他の生徒が感想を言う
 おべっかを言うのではなく素直に言うことが大事。
3.先生がまとめる
 添削に書いたものと追加のアドバイス、他の生徒の発言を受けての補足話とかがあったりなかったり。
4.作家の言い訳コーナー
 解釈間違いなどをした生徒への説明。本当はこう書きたかったなどの言い訳。
5.盛り上がった場合に再度議論
 2や3で作家がアドバイスに引っかかる場合もあるので「ではこういう流れはいかがでしょう!」となることもままあるし、「この映画を見ると書きたいこと書けるかもね!」といった映画レコメンドとかもあったりする。
6.end
 戦いを終え、この時ようやく勇者は眠りにつける。

これが脚本を読むのに約7~10分、全体で20分弱ぐらいですかね。盛り上がる場合はほんとにすごく盛り上がるので、一つの作品に40分とかかかる場合もあります。とても楽しい時間。


・本科の頃に書いたものとの違いは

妻が死ぬ(しかもグロい)

本科の頃に書いた「Fレツとチンパム王子」ものと読み比べてみると、しっかり推敲したのも伝わるので、研修科編のほうがはるかに読みやすくて続きが気になりますね。

・好きなセリフと総評と

9ページ

チンパム「私はチンパム王子です」
Fレツ「だから赤いマントをしているのか」
チンパム「王子の証ですゆえ」

僕以外の誰にも書くことが出来ないこのテンポ、好き好き好き。チンパム星の表現に至っては4~6ページでナレーションがちょいっとセリフあるだけでほぼト書きなの最高です。素敵。

この脚本、久しく読み返したらクスクスわらけたので、某コンクールに出すために現在少しずつ書き直しています。今年に入ってからコンクールに対する考え方がガラッと変わったので、挑戦してみようかなと思ったのでした。

そんなわけで皆さんも課題「死」書いてみてはいかがでしょう。

また次回!

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