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シナリオセンターの課題「古痕」に込めたおれのおもいとは一体何なのだろう。

よー

古痕は「ふるきず」と読みます。

シナリオセンターとは表参道にあります、脚本を学ぶことが出来る学校です。脚本を書けるようになるために特訓として課題があれこれ(本科20こ、研修科30こ)と出てきまして、その一つが今回の古痕。研修科でこなすことができる課題です。

別にシナリオセンターに所属していない方でも、課題自体はググりゃ見つかるし、僕が本科と研修科に通っていた当時(2016年)の課題はすべてnoteにアップするので、脚本を勉強中という方などはやってみるのをおすすめします。書き方もわからないうちに長い脚本書いたってしょうがないですし、短いのからチャレンジすると良いと思います。ただしシナリオセンターではプロをたくさん育ててきた講師に見てもらえるという素敵メリットがあります。これ、思った以上に素敵なんですよ。環境は人を変えるみたいなそういうやつ。

noteでは課題を読み直すついでに、脚本におけるプチhow toみたいなのを書けたりしたらいいなと思っています。みんなも書きたい脚本書けるようになったらおれも嬉しいしね!

目次
・読む
・「古痕」とは
・先生の評価はこんな感じ


読む

題名 またよろしくお願いします。
人物 永山颯太(25)ジュース配送のバイト
   大石拓哉(24)永山の学生時代の後輩
   下坂優花(ゆうぺ)(25)永山の友達、声優
   宮田(49)ジュースエルの客

あだ名のある人物は、人物名のすぐした()内に入れておくといいですよ。

下坂優花(ゆうぺ)(25)永山の友達、声優

こんなふうに。




「古痕」とは

「傷」ではなく「痕」を意識してみましょう。
現在のキャラクターの伏線として使うと効果的です。
過去とのダブルドラマです。回想を使わずに書いてみましょう。

物理的な傷と、メンタル的な意味での痕の違いなのではないかと思いますね。

回想を使わずに、というのがとても肝なんです。

映像表現において、その人物がどういう人かを視聴者に最も簡単に理解させる方法は回想なんですね。脚本でポンと柱に回想を指定して、そいつのシーンを描けばいいだけなのですが・・・残念ながらこれが一番つまらないんだ。。。一番簡単だけど一番つまらない。新井一もシナリオの基礎技術で、まだ脚本を書き始めの頃は回想を封印しておくと良いみたいなことを言っていました。

人は映画を見る際に、始まった物語は、終わっていくものだと理解しているんですね。


そこに回想が入るとこうなります。赤線のところに時間軸が移動し、物語が始まるよりも前に時間が戻る(そういう場合も多々ある)ので、進んでいたはずのお話が止まるんです。

先に述べたように、俺たちは物語を終わらせるために見ているはずなので、こうやって回想を挟まれちゃうと話が止まっていると感じておもしろくないにゃあ🐱と感じることがあるそうなのです。例は一回ですが、回想ばっかりやんけつまらんなぁ、という映画もあります。


先生の評価はこんな感じ

・永山と大石のセリフ、テンポがあっていいですね。コメディタッチで面白く描けてます。
・登場人物それぞれのキャラに特徴がありキャラは描けてますが、課題の”古痕”は2年前の失恋?それならば、永山が失恋から立ち直れず、前に進めない、臆病になっている。すると葛藤シーンが描けもっと良くなります。
・大石のおせっかいなキャラが活きてますね。
・2年前の失恋シーンを映像で描いてみましょう。

相も変わらず僕のセリフセンスは褒められています。褒められているのはいいのですが、今回は課題が弱いですね。悲しき。

先生の仰る通り2年前の永山の失恋を古痕として描きたかったのですが、こいつらべちゃくちゃ喋りすぎですね。

なんというか、「2年前の失恋がなかったら」主人公の永山は宮田のおばちゃんだったり、ゆうぺに手を出してたりしてたのかなーみたいなことを思って書いたのかなあ?なんかよく覚えてないなぁこれは。けどいいよね、49の年増の乳でかいババア。

題名の「またよろしくお願いします」に関しては、主人公永山くんから大石に対して向けられているいるもので、彼はまた女関係で大石くんにいろいろ迷惑をかけることになるだろうなという意味合いを込めてこの題名にしたのは覚えてますね。2年前というのも、恋のきっかけは大石のキューピットっぽいし。


僕がこの課題に込めた思いというのは、

年増のババアの前で下唇を噛み締めグッと欲を堪えるこの永山くんの姿です。

以上、シナリオセンター研修科課題「古痕」の脚本「またよろしくお願いします」でした😄

明日の課題は「再会」です!

またね!

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