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あたし論

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インクルーシブな社会のための研究・実践をするなかで、考えたことを整理するために書きます。 ※個人の意見であり所属する組織と関係ありません。
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#対人支援

「助けること」が「よりどころ」になっていないか?

「助けること」が「よりどころ」になっていないか?

昔読んだ中島らもの本(どの本か忘れた)に、「誰もが何かしら穴を抱えていて、その穴を埋めることに必死になっている」と書いてあって、妙に納得した。安部公房の本にも、「1%ずつ何かしら『異常』な人がいて、全て合わせたら全員が『異常』」と書いてあって、これも納得した。
つまり、全員「なにか」に依存しているし、依存する「なにか」を常に求めている。「よりどころ」探し。

そのよりどころが社会的に適切か不適切か

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肩書きそのものが持つ権力を自覚しておきたい

肩書きそのものが持つ権力を自覚しておきたい

どんなに対等に接することを心がけたとしても、「医者」「社長」「役員」「教授」など、その人についている肩書きや立場は関係性を築くにあたり大きな影響を及ぼす。そして一方間違えるとすぐに主従関係や支配関係になる。

対人支援をしていると、それを認識しなければならない、と思う場面に多くぶち当たる。

どんなに気をつけようと、肩書きや立場の印象で人は見るし接する。「対等です」と言葉で言っても意味ないし、「な

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