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【経営者インタビュー・前編】幕張PLAY株式会社 神長尊士さん・石井貴美子さん

経営者インタビュー第二回、今回は幕張PLAY株式会社の神長尊士さん・石井貴美子さんのインタビューです。

幕張PLAYさんには、IGNITIONのPR・広報のご支援をいただいています。

・資金調達(クラウドファンディング)→282%達成・120人のご支援
・PR→新聞メディア6社掲載・テレビメディア4社放送・雑誌メディア3社掲載
などの実績を残していただきました!

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幕張PLAYさんはIGNITIONの事業を広めるために欠かせないパートナーさんです。

代表の神長さんは一級建築士の資格を持ちながらも、会社設立当初から起業家の支援をしています。2024年5月10日には、起業家やクリエイターの活動を支援する新たな拠点、「KUROSUNA PITCH」も開設しました。

一級建築士の資格を持ちながら起業家を支援する理由や、今後の起業家支援事業の構想について、お話をお伺いしてきました。

左・石井さん 右・神長さん


起業当初、「誰と組むか」で失敗した

--神長さん、インタビューされるの苦手ってお話でしたよね?(笑)

神長尊士さん(以下、神長)
昔、インタビューさせてほしいって依頼があったんですけど、こちらの伝えたいことと、ライターの聞きたいことが噛み合わず、当日キャンセルとなってしまいました。取材難しいなって(笑)。それが最初だったので、取材向いてないなっていうのが取材に対するイメージですね(笑)。

--そんな中ありがとうございます(笑)。今日は起業当初や起業家支援の事業についてお話をお伺いできればと思うんですが、まず最初は創業期のお話をお伺いしてもいいですか?

神長
大坂さんは話しやすいので大丈夫ですよ(笑)。

会社は今年で11期目になります。
元々は横浜の関内で一級建築事務所を立ち上げたんですよ。年の離れた知り合いと組んで事業展開しようとしていたのですが、ここでは詳しく話せないのですが、望ましくない別の目的があると感じ始めていて、いざ始まると「ん、ちょっと話が違うぞ」みたいなことが見えてきたんですよね。これ危険だなと思って一緒に組むのはやめようと。

それで横浜から撤退して、地元千葉に戻ってきて再出発したのが11年前ですね。横浜では売上が立たない中で活動始めてて、半年で500万円ぐらい使っちゃってたので借金500万円からの再スタートでした。

あ、起業家っていろんな罠があるな」と。自分と同じような罠にはまらないようにしてほしいっていう思いがすごい強くて、その経験を活かして起業2年目から起業家支援を始めたんですよ。

会社を作るノウハウ・事業を育てるノウハウではなくて、 その前段階で罠にはまらないことが大事だよ、ということをちょっと先輩の立ち場で伴走していく起業家支援を2年目からスタートしました。

一番最初に失敗したことが誰と組むか。新しいことを始める人には、誰とやるかってことがすごく重要で、その人は失敗を分かち合える相手ですか?ってことを常に伝えますね。"起業2年目のちょっと先輩"ってのが重要なんですよね。


ライスワーク・ライフワーク・ライトワーク

--起業2年目と言いながらも深い経験談を伝えれそうですね。他にはどんな話をされてたんですか?

神長
会社を経営していく上で色んなセミナーで言われるのは、事業計画書や収支計画書を立てろだとか、その事業だと伸びる伸びない・上場できるできないみたいなテクニカルな話が多いと思うんですよ。それよりも大事なことがもっとあって会社を起こした時に大事なのは「まず死なない」こと、死なない経営をしてますか?っていう話をしています。

「ライスワークとライフワーク」の話をするんですけど、いきなり融資を受けて一世一代の大勝負を仕掛けるんではなくて、ちゃんと日々衣食住を担保できるライスワークしっかり確保した上で、ちょっとずつチャレンジを広げていきましょうと話をします。経験上そうですし、あまりに死にかけている経営者が多いので。

--今じゃ副業が当たり前になったり、個人の力が強くなってる世の中で、会社に残りながら起業の準備するみたいなことってあったんですか?

神長
今ほどないですね。まだ11年前って起業に対して世間は「え、起業するのすごいリスクじゃん」みたいな話ばかりでしたね。この4~5年で国が積極的にスタートアップを推進したり、複数の複業とサイドの副業とかパラレルキャリアなんて言われてますけど、当時は転職すら否定的でしたよね。

起業を目指してる人には、自分の得意分野でまずライスワークを築きましょうと話してます。そのライスワークで生活をしっかり担保しながら残りの力をライフワークに当てましょうと。そのライフワークをずっと継続していくことでその先に大きなビジネスにつながりますよと。大きなビジネスってのは稼ぐということではなく、価値があるビジネスが生み出せますよ、っていう話をしてます。

ライフワークの先には、ライトワークっていうものがあるんですけど。

--ライトワークですか?初めて聞きました。

ライトワークっていうのは、自分以外の誰かを照らす仕事です。スポットライトを当ててその人を輝かせていく。今まさに幕張PLAYがそのステージに来てまして。PRの事業に力入れてるのはまさにライトワークなんですよね。

起業2年目から3年くらい、毎月カフェでコーヒーを一杯飲みながらワークショップやってました。そこはマネタイズゼロですよね。

ですがその仕事のおかげで、MAKUHARI NEIGHBORHOOD POD、幕張BASE(2024年3月31日閉館)の施設運営の話をいただきました。3年間種を蒔き続けて3年目でライフワークがマネタイズに繋がった最初の体験ですね。幕張BASEの活動も話すと何時間もかかっちゃうんですよね(笑)。


右腕・石井貴美子との出会い

神長
MAKUHARI NEIGHBORHOOD POD、幕張BASEの施設運営もね、たくさん素敵な人と知り合いましたし、うまくいかなかった人もいて、何をやるかよりも誰とやるかってことがとても大切なことだと気付かされました。

とくに金銭リテラシーってすごい大事ですよ。その時にお金に対するスタンスをすごく肌感覚で学びました。お金に対するスタンスが合わない人とは絶対うまくいかないって感じましたね。

お金に執着する人って、いずれ情報を隠すようになるんです。結果、組織が内側から蝕まれていくんですよね。お金よりももっと上位にある"パーパスやミッション"にコミットしたメンバーであれば、もしお金がなくなったとしても、またリスタートできるんですよね。実は経営ですごい大事なことで。

会社経営でも必ず波があるんですよね。うまくいってる時はみんなわーっと集まってくる。沈んだ時に一気にいなくなるんです。その時に誰が残ってるかっていうことがすごく経営では大事で。だからうまくいかない時が実はチャンスで、誰が残ってる?ってのを知れるんですよね。

で、そのタイミングで知り合ったのが石井さんなんですよね。

石井さんにはすぐにお金の権限を与えたんですよ。「この人、お金と情報に対するスタンスってどうなの?」ってのを見てましたね(笑)。

これ、会社経営したい人に必ず伝えるんですけど、自分のコアパートナーにしたい人が現れたらお金を預けろと。で、そのお金の使い方でその人の人となりが分かるよと。

--これって世の中の経営本でもあまり言われてないですよね?

神長
多分ないと思います。
お金と情報のスタンスで、この人を内側に入れるか外側に置いておくのかっていうの判断をできるので分かりやすいんですよね。

--その時石井さんはどんな感情だったんですか?

石井貴美子さん(以下、石井)
お金はトラブルの元だと思っているので、そこはちゃんとしてました。

子供向け金銭教育のワークショップをしてた時に、綺麗な場所があるなって思って幕張BASEに行ったんですよ。そこでスタートアップカフェというのをやってて、「起業は考えてないけど、おしゃれだしちょっと楽しそうだから行ってみようかな」と思って行ったらプレゼンする流れになって。

1人1分のプレゼンピッチ会みたいなので、最後の一枠だけがどうしても埋まらなかったんですよ。あたりを見渡しても、私しかいないんじゃないかと勝手に思い込み、1分ならいいかなって思って手を挙げたのが幕張PLAYに入るきっかけです。手を挙げるまでは縁もゆかりもなかったんですよ。

神長
ちょうどその時、金銭教育って本当に大事だと思ってたんですよね。飛んで火に入る夏の虫というか(笑)。

なぜお金への執着を見極めるかっていうと、お金よりも上位に情報があると思ってるんですよ。お金に執着のある人って情報よりもお金が上位にあるんですよね。これが実はすごい危険な思考で。

会社を経営していく上で、情報が一番価値を持ってるんですよ。だから都合のいいことも悪いことも全部共有できたりとか、スピード感持って情報を共有することが重要なんです。

お金に執着ある人って情報を遮断するんですよ。
情報が相手に入ったことで自分の不利益が生まれるから情報をカットしちゃうんです。そういう人とは付加価値を生み出せないんですよね。お金って情報があればいくらでも稼ぐチャンスが生まれるし、情報次第で出ていくお金を防ぐこともできるので、情報が最上位なんですよ。

情報を共有できる関係が一番最強なんですよ。だから、自分の手元にあるお金はどんどん手放します。その方が付加価値を生んで、結果、人もお金も情報も集まってきて、もっと意味のあることができるようになるんですよね。

石井さんは一年くらいコミットしてくれてたので、そのタイミングで取締役にならないかって誘いました。

--石井さん、いきなり取締役だったんですね。最初どう感じたんですか?自分のキャリアプランに経営者ってあったんですか?

石井
全くゼロですよ(笑)!!
入社当初は幕張BASEの運営をしながら、行政の事業に携わりたく、千葉市のプロポーザルに挑戦するようになりました。


後編に続く



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