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詩・作詞

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2024年4月の記事一覧

【作詞】夜よ

【作詞】夜よ

翳りゆく部屋 ひとりなんて
慣れてしまった もう今では
窓の隙間から 吹いてくる
頬を冷やす 涙の轍

星よ 自由になりたい
この身 こころ すべてを
星よ ひとつになりたい
今は どんなに 離れていても

タオルにくるまった 夜の闇に
とけて消えれば 楽なのかしら
伏せてから季節は 移り変わり
写真のあなた 口を塞いだ

月よ 声をきかせて
耳に 胸に 届けて
月よ 影を伸ばして
生まれ かわれ

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【詩】ぶっ

【詩】ぶっ

ぶっ叩く
ぶっ潰す
ぶっ放す
ぶっコロす
ぶっ刺す
ぶっかける
ぶっとばす
ぶっちぎる

ぶっ
それだけなら
間抜けなのに
頭にくると
物騒な
ぶっ

【作詞】春のせい

【作詞】春のせい

ふわふわ浮つく
かすみのあかり
ふわふわ揺らつく
ぬるい世界
首に吹く風
ふと冷たい
見開く目にうつる
淡い色と声たち
足並みそろわない
春のせい

ふわふわ浮き立つ
めくった袖に
ふわふわ漂う
甘い世界
無駄に青い空
雲ひとつない
逆さの心にうつる
固い蕾重たい
足並みそろわない
春のせい

ふわふわどこまで
つづくのだろう
ふわふわどこから
現実だろう
軽やかであれば
幸せであれば
浮き彫りに

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【作詞】白春

【作詞】白春

金色の鱗をちりばめて
空っぽの青春がうねり去る
痛む棘 生垣にぽつり
すっかり珍しがられる 今では

そっと咲きます
からたちの白

蒸気機関車 煙巻き上げ
つかの間の朝が眠りから覚める
心に寄り添い 尾を揺らす
どこにでもいるような身なりでも

健気に鳴きます
頬白の白

空は今日も無数の翼を降らせ
地上は絶えず風が吹く

積もることなく時を見送る
もう人間はいないのかもしれない

浮かず 沈ま

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