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新型コロナの感染者数から見えることを理系的に推理してみた

 中国武漢で始まったと言われる新型コロナウイルス。

 日本にも拡がっているが、そこから見いだされる人の動きを検証したいと思う。

日本は隔離された空間

 本来日本は海を周りに隔てている島国である。

 そして人からしか感染しないコロナウイルスなら、大陸から日本に自然とは移せない。

 とは言え大陸と日本を人々が船や飛行機で往来するのが世の常。

 平安時代ならいざ知らず現在では封鎖不可能である。

日本は隔離された空間

 考えてもみてほしい。日本には北海道、本州、四国、九州、沖縄と約5つの島で別れている。

 だから橋、飛行機(、船)を使わなければ島を越えては移るはずはないのだ。

 ということはやはり人々の往来を示すことが分かる。

コロナの現状

 現在のコロナの研究を様々な研究機関が行っているが、新型コロナの特徴を『山中伸弥により新型コロナウイルス情報発信』と『国立感染症研究所』から抜粋しよう。

・感染しやすいが、軽症で済む。→移ったか分かりにくい。

・持病の人には悪化しやすい→重病になりやすい。

・集団感染しやすい→飲み会

 そしてほとんどの人間は軽症であるという。統計に出るのはほとんどの人間の数だ。そして軽症者は動く。つまり広がりやすいのだ。

 まるで密売人みたいに我々はコロナを運んでいることになる。

では現在の数値が指し示すもの

 現在コロナにかかった県全体の人数の統計順位を見てみよう。

1東京都、2大阪府、3神奈川県、4愛知県、5埼玉県、6福岡県、7千葉県、8沖縄県、9兵庫県、10北海道、11京都府、12群馬県、13石川県、14熊本県、15茨城県、16宮城県、17岐阜県、18広島県、19静岡県、20奈良県、21三重県、22滋賀県、23栃木県、24鹿児島県、25富山県、26福島県、27宮崎県、28長野県、29岡山県、30和歌山県、31福井県、32佐賀県、33長崎県、34青森県、35山梨県、36山口県、37新潟県、38徳島県、39大分県、40高知県、41島根県、42愛媛県、43香川県、44山形県、45秋田県、46鳥取県、47岩手県

 これで各都道府県の市町村別で最大のコロナ感染者数をまとめる。

都道府県の市町村別最大感染者数(2020/10/30頃)

1東京都新宿区3017(23区は25666)人
2大阪府大阪市6612人
3神奈川県横浜市3808人
4愛知県名古屋市3315人
5さいたま市1067人
6福岡県福岡市3004人
7千葉県千葉市767人
8沖縄県那覇市1153人
9兵庫県神戸市1110人
10北海道札幌市1848人
11京都府京都市1405人
12群馬県伊勢崎市204人
13石川県金沢市339人
14熊本県熊本市406人
15茨城県水戸市106人
16宮城県仙台市403人
17岐阜県岐阜市196人
18広島県広島市335人
19静岡県浜松市233人
20奈良県奈良市157人
21三重県鈴鹿市161人
22滋賀県大津市178人
23栃木県宇都宮市115人
24鹿児島県鹿児島市231人
25富山県富山市314人
26福島県郡山市158人
27宮崎県宮崎市125人
28長野県上田市79人
29岡山県岡山市123人
30和歌山県和歌山市95人
31福井県福井市143人
32佐賀県佐賀市96人
33長崎県長崎市65人
34青森県弘前市148人
35山梨県甲府市84人
36山口県山陽小野田市65人
37新潟県新潟市120人
38徳島県徳島市79人
39大分県大分市100人
40高知県高知市97人
41島根県松江市125人
42愛媛県松山市81人
43香川県高松市45人
44山形県米沢市16人
45秋田県秋田市11人
46鳥取県鳥取市13人
47岩手県盛岡市7人

 やはりほとんどが都道府県庁所在地がもっとも感染者数が多かった。違うかったのは群馬県と静岡県と長野県と三重県と福島県と青森県と山口県の計7県ぐらいだった。

最多感染都市と各都道府県の感染者数

 少し興味深い話をしよう。これを、

 最多感染都市の感染者数/各都道府県全体の感染者数

 と計算する。数が小さいほど地域に散らばって住んで、数が大きいほど各都道府県の中心都市に固まって住んでいることが分かる。これを各都道府県を計算したのが下だ。

東京都(新宿区)9.76%<茨城県13.8%<千葉県15.28%<秋田県17.46%<埼玉県18.22%<山形県18.6%<群馬県22.66%<長野県23.16%<栃木県23.51%<奈良県24.22%<岩手県25.92%<長崎県26.53%<三重県28.49%<岐阜県28.57%<山口県30.51%<滋賀県32.24%<宮崎県34.05%<兵庫県34.15%<鳥取県34.21%<和歌山県34.54%<沖縄県34.56%<静岡県35.51%<佐賀県37.79%<山梨県38.88%<福島県40.72%<石川県41.85%<岡山県43.00%<神奈川県43.7%<香川県44.11%<徳島県48.17%<鹿児島県49.14%<広島県50.6%<熊本県50.94%<大阪府51.84%<愛知県53.13%<宮城県55.5%<福井県55.64%<福岡県57.48%<北海道58.92%<大分県62.89%<青森県65.19%<新潟県65.21%<高知県67.36%<京都府68.67%<愛媛県69.82%<富山県74.23%<東京都(23区)82.53%<島根県88.65%

これを地方別に分ける。

・六大都市(+地方中核都市)

東京都(新宿区)9.76%<兵庫県34.15%<神奈川県43.7%<広島県50.6%<大阪府51.84%<愛知県53.13%<宮城県55.5%<福岡県57.48%<北海道58.92%<京都府68.67%<東京都(23区)82.53%

 これを太文字にして、八地方区分別(沖縄だけ別)に入れ込む。

・北海道地方

北海道58.92%

・東北地方

秋田県17.46%<山形県18.6%<岩手県25.92%<福島県40.72%<宮城県55.5%<青森県65.19%

・関東地方

東京都9.76%<茨城県13.8%<千葉県15.28%<埼玉県18.22%<群馬県22.66%<栃木県23.51%<神奈川県43.7%東京都(23区)82.53%

・中部地方

長野県23.16%<岐阜県28.57%<静岡県35.51%<山梨県38.88%<石川県41.85%<愛知県53.13%<福井県55.64%<新潟県65.21%<富山県74.23%

・近畿地方

奈良県24.22%<三重県28.49%<岐阜県28.57%<滋賀県32.24%<兵庫県34.15%<和歌山県34.54%<大阪府51.84%京都府68.67%

・中国地方

山口県30.51%<鳥取県34.21%<岡山県43.00%<広島県50.6%<島根県88.65%

・四国地方

香川県44.11%<徳島県48.17%<高知県67.36%<愛媛県69.82%

・九州地方

長崎県26.53%<宮崎県34.05%<佐賀県37.79%<鹿児島県49.14%<熊本県50.94%<福岡県57.48%<大分県62.89%

・沖縄地方

沖縄県34.56%

 そこでもう一度言うと、陽性感染者の市町村は居住地を表す。

 八地方区分別の中で地方都市の県と中心都市の都道府県を比べてみる。(太文字が中心都市がある都道府県)

 そうすると兵庫県を除く中心都市のある都道府県の多くの感染者がそこの中心都市に住んでいることが分かる。

 つまり兵庫県を除く中心都市のある都道府県ではそこの中心都市に集中して住んでおり、それ以外の地方の県はそこで比較的まばらに住んでいることが分かった。

 つまり地方の県の方が比較的点在しやすいのだ。

 なぜかと言うとそれは各都道府県の中で最多感染者都市と他の感染者が出た地域との差が比較的少なく、居住エリアと社交エリアがそれぞれ違うからである。

おまけ 最多感染者数が庁舎以外の都市

 最多感染者数が県庁所在地以外の場所はそこの県内での人口密度が比較的高めであった。

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