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企業研究者:得意なことをいくつか持つととんでもない強みになる③

皆様、お疲れ様です。気づけば2月に突入しました。オミクロン株急増に伴い、以前より活発に外に出にくい日々を過ごしております。どうか、ご無事でお過ごしいただきたいです。

有難いことに自分が書かせていただいた記事が「いいね」を40近くも頂き、感謝の気持ちで一杯です。ご興味あればご覧くださればうれしいです。

企業研究者:得意なことをいくつか持つととんでもない強みになる①


手探りで駆け抜けた新人研究者時代:試作品の完成、パイロット試験の成功

企業研究者:得意なことをいくつか持つととんでもない強みになる②

前回からの続きです。学際的な水処理というフィールドにて、商品開発をメインとして、企業研究者として駆け抜けました。当時は、仕事のやり方は手探りでしたので、周囲を見様見真似という状態。FFでいうと青魔法ラーニング、経験値アップに駆け抜ける平日でした。土日は疲れて眠るという日が多かったです。好奇心はあるほうなので、危険物取扱甲種、英検準1級、水質関係第1種公害防止管理者の資格について、時間はかかりましたが、合格しました。加えて、特許3件出すことができました。

新人から4年半、なんだかんだでようやく開発品のプロトタイプのパイロット試験にこぎつけました。他部署横断的な取り組みでしたので、折衝は大変。「仕事は、段取りで8分」を思いながら、下準備を進めまして、大掛かりなパイロット試験は良好でしたので、とても嬉しかったのです。

突然の人事異動:バイオケミストリーの基礎研究所へ

とはいえ、人事は突然ということで、バイオの基礎研究所への異動のお話がやってきました。全社が総力を挙げて開発していた生体触媒が佳境に差し掛かり、触媒設計のプロジェクトメンバーにアサインされてのことでした。学生時代のバックグランドはあったものの再び戻るとは夢にも思いませんでした。しかしながら、小スケールでの開発からパイロットスケールでの評価や営業さんと同行したり、いろいろな経験ができたいので、環境を変えるよい機会と受け止めて、前向きな気持ちで異動となりました。

生体触媒デザイン:小さなミスが致命的なダメージを与える緊張感

再び戻ると早速、生体触媒の設計を任せられました。立体構造から変異箇所候補を絞り込み、たくさんの変異体を作成、そこから、高性能な新規生体触媒を探索する。当時は自動化がまだ進んでいなかったので、人力でカバーしていたこともあり、ミスに伴う機会損失が莫大でした。何せ、利益率がとてつもないので、新しい職場環境に適応するまでの様子見して欲しいとは、とても言える状況ではなく、OJTで海に放り出されて頑張って泳いでくれという状態でした。遺伝子、菌の培養は。、極めて繊細な作業です。当時、悩んでいた自分自身の神経質、心配性な性格が、特にこの業務においては、事前のリスク回避につながることもあり、意外と功を奏するなんてこともありました。当時を思い出しても、干支が午年でしたので、まさに、馬に蹴り飛ばされた異動であったという印象です。まさか、この時の仕事が、今年度の全社の研究開発部門において最優秀賞を表彰されるとは、夢にも思いませんでした。

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