ヨシモトアキヒラ

APPLIC吉本です。 地域情報化アドバイザーなどやっております

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最近の記事

マイナ保険証とかいうネーミングなんとかならんもんか

最近マイナ保険証のCM見かけるようになった。しかし、あのネーミングはなんとかならんかったものか。 マイナンバーカードの保険証利用とか、マイナンバーカードに保険証の機能がとか、ましてやマイナ保険証とかいった言い方が嫌いだ。 ずっと言っているけど、本件はあくまで「健康保険のオンライン資格確認」ができるようになったという話だ。 健康保険の資格がオンラインで、ようするにネットで確認できるようになりましたと言えば、今時「なんてとんでもないことするんだ!」といった反応は少数派じゃないか

    • マイナンバーカード偽造でだから怖いのでマイナンバーカード作らないとか変な意見出てくるんだろな

      マイナンバーカードが偽造され、SIMスワップで実害でたとの報道があった。これ自体は困った問題だけど、それはさておき、これでまた怖いからマイナンバーカード作らないとか、なりすましで情報漏洩が心配とか変な意見がいっぱい出てくるんだろなと。でまた返納するとか言い出す人も出るんだろかなとか。 マイナンバーカード偽造マイナンバーカードが偽造され、それを使ってスマートフォンの機種変更手続きをされてしまいいわゆるSIMスワップで金銭的な被害が出たらしい。 また、偽造工場なども摘発されて

      • 辻のしんにょうが一点だか二点だかってどうでも良いじゃん

        ネットで久しぶりに辻のしんにょうは一点だか二点だかという話を見かけた。 JIS X0213 で例示字形が変わっていっとき大騒ぎになったやつだ。ただ、これって問題は包摂基準が一般に理解困難だってことなんだよね。 包摂基準の理解が問題以前にツッコミを入れた情報システム学会の『「マイナンバー制度の問題点 と解決策」に関する提言』でも名寄せを困難にしている例として挙げられている「辻」の漢字。提言では「辻」についてはJISの変遷で文字コードが同じでも違う字形が印字されるのに、文字コ

        • 情報システム学会の『「マイナンバー制度の問題点と解決策」に関する提言 』で気になるところ

          先般、情報システム学会から『「マイナンバー制度の問題点 と解決策」に関する提言』(以下、提言とよびます)が公表された。ちょっと違うんじゃないかなと思うところがいくつかあったのでまとめてみた。 同意する点も多々あるが、短くまとめるために(それでも十分長いが)指摘点だけ書いている。結果、なんだか文句だけつけてるみたいなエントリーになってしまったが、学会 vs 個人ということで、悪しからずご了承願いたい。 マイナンバーカード保険証問題は名寄せ問題ではない詳しいことは先のエントリー

        マイナ保険証とかいうネーミングなんとかならんもんか

          マイナンバーとマイナンバーカード、マイナポータルについて

          こんにちは、吉本です。 デジタル庁さんの「マイナンバーとマイナンバーカード、マイナポータルについて」にインスパイアされて書きました。 それぞれの役割マイナンバーとは 住民票に記載された個人に振られた識別番号。 これを指定すれば確実に一人が特定・指定できる。ダフリも漏れもない。基本、生涯変わらないので、10年前のこいつも、20年後のこいつも確実に指定できる。至って便利。 マイナンバーカードとは マイナンバーは至って便利だが、それだけで個人が特定できる分、間違ってしまう

          マイナンバーとマイナンバーカード、マイナポータルについて

          マイナンバーのために四情報正確にするとかおかしいだろ

          マイナンバーの確かな運用のために漢字表記とか住所表記とか四情報の正確性を高めるみたいな議論は手段と目的の逆転じゃなかろうかと思う。 四情報があてにならんからのマイナンバー個人の識別情報として四情報があてにならんからマイナンバーが導入されたのだろう。四情報は揺らぎはあるし時間軸に変わるからちょっと運用が悪いとすぐに更新が遅れて嘘になるし、とにかく維持が大変な割にメリットが薄い。 そこで原則普遍のマイナンバーだ。一度正しく入手してしまえば維持運用は楽。 生涯普遍などと言うプライ

          マイナンバーのために四情報正確にするとかおかしいだろ

          行政のためのマイナンバーでいいじゃないか

          マイナンバーにしろマイナンバーカードにしろ、全然メリット感じないぞと言う意見が結構ある。もっともである。 効率化・省力化例えば、ワクチンの接種記録がきちんと管理され、スマホで簡単に接種証明が取れるって便利でしょと言えば、「まぁ確かにそうだけど」となるだろう。だか、日々恩恵を感じつつ生活してるかと言えばそんなことはない。 実際のところ、上記のワクチン接種記録もそうだけど、マイナンバーやマイナンバーカードによる効果、特に効率化・省力化についてはサービス利用側よりサービス提供側

          行政のためのマイナンバーでいいじゃないか

          だから、マイナンバーカード返納しても意味ないですって

          いまだにマイナンバーカード返納する人がいるらしい。反対の意思表示とかもあるらしいが(自治体窓口に負担かけてどうするとも思うけど)、本気で不安が解消すると思ってたり、またそのように解説してる記事があったりするらしい。 あらためて説明。こんなけ単純に書けばみんなわかってくれるだろう(と信じたい) 話を単純にするため、健康保険に絞って説明する。 その他の説明 マイナンバーカード返納しても何の意味もないから マイナ保険証問題とか公金受取口座問題とかは個人番号利用事務実施者問題です

          だから、マイナンバーカード返納しても意味ないですって

          マイナンバー問題、国はどこを間違ったか?

          マイナンバー情報総点検本部が開催され、大体の原因がはっきりした。報道以上の情報を持たぬので、この評価の是非はわからない。しかし、原因は原因として、国に、あるいはマイナンバー制度自体に問題はなかったのか。反省すべきはなんなのか。 問題の原因は結局、個人番号利用事務実施者において正しくマイナンバーが取得できていなかったことが原因とされている。これは以前「マイナ保険証問題とか公金受取口座問題とかは個人番号利用事務実施者問題ですから」で書いた通りだ。 マイナンバカードに問題はないし

          マイナンバー問題、国はどこを間違ったか?

          マイナンバーカード返納しても何の意味もないから

          嘘か誠かマイナンバー関連の諸問題でマイナンバーカード返納する人がいると聞いたので。まったく無意味だし、そもそもマイナンバーカードに何の問題も起きてないし。 マイナンバーの諸問題はマイナンバーカード関係ないマイナンバー関連の諸問題はここでまとめたけど、基本的に個人番号利用事務実施者が間違ったマイナンバーと紐づけてしまったこと。 マイナ保険証で他人に紐付いてた問題は健康保険組合が間違ったマイナンバーを登録したのが原因。マイナンバーカードを持っていようといまいと、マイナ保険証を

          マイナンバーカード返納しても何の意味もないから

          マイナンバー キソのキソ

          相変わらず混乱した議論が多いので、キソのキソを整理する。マイナンバーについて、これがベストかどうかという議論はさておき、とにかく今はこうだということ。厳密に説明し出すと長くなるので、あえてざっくりだけど マイナンバーは個人を特定する識別子あたりまえだけどマイナンバーは個人を特定する識別子だ。住民票を元に付番されている。 重要な性質として、唯一無二悉皆不変がある。 唯一無二とは一人に必ず一つということ。重複はない。だからマイナンバーが指定されれば一人が確実に定まる。悉皆とは

          マイナンバー キソのキソ

          マイナ保険証問題とか公金受取口座問題とかは個人番号利用事務実施者問題ですから

          今、世間を騒がしているマイナ保険証が他人に紐づけられてしまってた問題とか、公金受取口座が間違って登録されてた問題とかは、個人番号利用事務実施者における本人確認義務不履行問題であって、マイナンバーが分散管理だからとか、ましてや情報提供ネットワークがどうのとかって話とは全く無関係なんでという話。 マイナンバー制度を危ぶむ諸課題マイナンバー制度の否定にも繋がりかねない問題が頻発している。世間を騒がすのは コンビニ交付で他人に証明書が出てしまった問題 マイナ保険証が他人に紐づい

          マイナ保険証問題とか公金受取口座問題とかは個人番号利用事務実施者問題ですから

          公的個人認証のシリアル番号の件とマイナンバーは無関係という話

          最近、公的個人認識証明書のシリアル番号に関する問題提起に関連して、なにやらマイナンバーと混同された意見が見受けられます。両者は全く無関係です。この記事ではその辺りの誤解について整理しようかと思います。 (なお、本記事ではIDをIdentifierの意味で使っています) 公的個人認証シリアル番号に関する指摘公的個人認証、なかでも利用者証明用電子証明書は様々なサービスでログインなどの当人確認に利用される証明書です。典型的なのが最近話題のマイナンバーカードの健康保険証利用。 健

          公的個人認証のシリアル番号の件とマイナンバーは無関係という話

          自治体業務システム標準化キソ(Fit&Gap編)

          すでに基礎でもなんでもないですが、自治体業務システム標準化で極めて重要なFit&Gap作業について、あくまで、私見を申し上げようと思います。 自治体業務システム標準化キソのキソ、自治体業務システム標準化キソ(独自施策編)に続く第三弾です。 Fit&Gapとはパッケージ機能に合わせるための整理Fit&Gapは標準仕様との比較ではない Fit&Gapは現行システムベンダーの標準対応パッケージとの比較である 結論から言ってしまうと、自治体業務システム標準化における、少なくとも2

          自治体業務システム標準化キソ(Fit&Gap編)

          自治体業務システム標準化キソ(独自施策編)

          自治体業務システム標準化キソのキソを書いたらそこそこアクセスがあって、やはり需要あるんだなと。そこで続編として、とてつもなくややこしい独自施策について書くことにした。すでにキソのキソとは言えない内容なので、今回はキソ(でもないけど)。 (デジタル庁さんが「パッケージ特例」という用語で説明始めているそうなので、若干修正) 別出し疎結合パッケージのカスタマイズは実質禁止 独自の対応は”別だし疎結合”で構築するのが原則 キソのキソで書いた通り、標準仕様(標準化基準)はホワイトリ

          自治体業務システム標準化キソ(独自施策編)

          自治体業務システム標準化キソのキソ

          自治体業務システム標準化は対象となる業務も広く関わる自治体職員は非常に多くなる。全員専門家になれと言うのも無理な話なので最低限必要な理解を整理してみた。なお用語についてはこちらに整理してある。 わかりやすさを最優先にしたのであえて雑な説明の部分もある。どうぞご容赦願いたい。 なぜ標準化するのか全ての自治体がスマート自治体になるため。 標準化で自治体の足並みを揃える。 総務省の「自治体戦略2040構想研究会」第二次報告においてスマート自治体への転換が必須と宣言された。人口減少

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