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vol.2 名刺の紙とデザイン、格安印刷での失敗談

この度、仕事用の名刺をデザインしました。
ジャジャン!

シンプルながらも紙の種類と角丸加工をすることで、オシャレな感じになりました。書体は少し変わったものにしてます。
紙は「マーメイド 絹」を使用し、文字の箇所はスミだけでなく、シアン、マゼンタ、イエローを少量混ぜる事で、深みのある色にしています。紙の色が落ち着いた白なので、よく馴染んでくれたと思います。

マーメイドの手触りはザラザラとしていて、表面は凸凹のエンボスがオシャレな高級紙です。エンボスはまさに波のようでマーメイドという名前がピッタリです。




しかし、この名刺が出来上がるまでに2回も刷り直しをしています。
今回利用したのは某格安ネット印刷。自分のプリンターよりはいいものができるだろうし、加工もできてとにかく安い!節約をしたかった私はネットで見つけた格安業者に依頼をしました。「デザイナーが格安ネット印刷使うなよ」なんて言われたらぐうの音もでませんが…。ぐぅ…

1回目の失敗は、格安業者なので色校正がなかったことが原因。私の制作データの色味が紙の色味に合わなかったため、勉強代と思い再依頼をしました。色校正のない業者を選んだのは私なので、自分の失敗として受け止めました。

問題は2回目…
刷り直したということもあって届くのを楽しみにしていたのですが、刷り上がりを見てショックを受けました。
入稿したデータに対し、ズレがひどい…。何枚かのズレならば「まあそういうこともあるね☆」と気にしないのですが、約半数ほどが目にわかるほどズレていたのです。業者に問い合わせをしたところ、「オンデマンド印刷の場合、2mmほどのズレは許容範囲としている」と言われてしまいましたが、今回は本当に特別に刷り直しの対応をしていただきました。(2mmは許容範囲なのか…)
今までオンデマンドの印刷したことは何回もあったので「オンデマンドでも多分大丈夫でしょ」とたかを括っていました。

え?オンデマンド印刷って何?って思う方もいますよね。詳しくは今後別の記事で説明をしたいと思っていますが、とっっても簡単に言うと版を使用しないデジタル印刷のことです。え?版って何?って思った方も、これもまた別の記事にて詳しくお話します。

皆様がもしネット印刷で入稿をする際に、「オンデマンド印刷」「オフセット印刷」のどちらかを選ぶことがあるかと思います。
小ロットでスピーディな印刷に向いてるのはオンデマンド。
大量に印刷したい時やCMYK以外の特色を使いたい時、きれいに仕上げたい時などにはオフセットがおすすめです。

恐らく、デザイナーや印刷関連、こだわりの強い人以外には1mmや2mmのズレなんて気にならないかと思います。実際に父親に「見てよこれ!ズレてるんだけど!」と怒りながら見せたところ、「言われてみればズレてるね。よくわからん」なんて言われてしまいました。
しかし、名刺という小さな世界での1mm、ましてや2mmのズレはデザイナーにとってはかなり大きな問題です。

今回のことを経て、安さにはちゃんと理由があるということを学びました。今回は失敗をしてしまいましたが、早くて安いネット印刷はとっても便利ですので、今後も臨機応変に利用したいと思っています。
また、自分はこんなにもこだわりの強い人間だったのかと認識させられる出来事でした。

印刷だけでなく、自分で業者を探す際はお気をつけください。

よしざわ



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