ギーゼブレヒト伝に現れたレーヴェ(4)
この記事のシリーズは、文献学者フランツ・ケルンが書いた『ルートヴィヒ・ギーゼブレヒト 詩人・学者・教育者』という伝記に依拠しつつ、ギーゼブレヒト(1792-1873)と長年の同僚であった作曲家カール・レーヴェ(1796-1869)の足跡をたどる試みである。(1)では出会いの頃と、1832年に始まる共同の創作が、(2)ではヘーゲルの『宗教哲学講義』の線に沿ったオラトリオの構想が、(3)ではマインツの音楽祭におけるオラトリオ《鉄の蛇》の大成功と、同じくオラトリオ《グーテンベルク