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【台詞集】小説『明鏡の惑い』第十四章「歳月の灰」より

ペンキ屋さんを雇わなくちゃいけませんね
馬鹿を言うじゃねえ。塗るったっておめえ、ペンキ屋が塗るんじゃねえ、俺たちが自分で塗るんだものを。命綱なんざねえからな。

   それでもやっぱり美しいですね、ぼくらの湖畔は
   そうともよ。腐っても鯛というが、濁っても照月湖よ

 湖を一周する遊歩道は、本当に二キロもあるかしら?
 話半分としても一キロか

サカエさんの奇策なら奇岩作戦ですね。

   ユウくん、あんた鼓笛隊の楽器はどうするつもりだい?
   ユウちゃん、指揮、一緒にやらない?

 しょせんぼくは、剣や斧を振るって戦うマカベウスのユダじゃないんだぜ。鼓笛隊の指揮者なんて、運動会の華だろう。虚弱なぼくの役割とは思えないよ

悠太郎、頑張れ

   一周ちょうど一キロだったよ。増田ケンポウ社長はおめえ、なかなか大した法螺吹きだったな

 いかに憲法九条が戦争を否定しようとも、これからいかに世界が平和になろうとも、人生が戦いであるという事実は変わりません。学校とは弱肉強食・優勝劣敗の人生を、児童たちが勝ち抜けるように教育するところです。

腹が減りました
くぜっ! くぜっ!

   この計画で銀行から融資を引き出す。戦力の逐次投入はおめえ、愚策だものを。やるときは一気にやって、風向きをガラーリ変えるだよ。

 浅間観光の春藤というのはおまえだな
 誰だ?
 やれ。ただし殺すなよ。そこまでのことは頼まれていないからな

そんな者は、かまんどけ!

   文句があるならてめえで太鼓を叩きやがれ! そのご立派な棒なら、今からだって俺が振ってやる。

 ユウくんはよくやったよ。立派な総指揮だったね

億のお金を積んだって買い戻せないのよ!

   そうね。焼けてしまってよかったのよ。思えば本当に惨めな日々だったわ

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