映画感想文『82年生まれ、キム・ジヨン』

アマプラで観られるということで、早速『82年生まれ、キム・ジヨン』を鑑賞。実はちょっと前に本も買って読んでいたやつ。

映画は字幕版で観た。
日本語訳があるとはいえ、韓国語だから難しいかなと思っていたけど、
物語に惹きこまれて最後まであっという間だった。


なんで書籍を買い、映画も鑑賞したかというと、
世間で話題になった作品には触れておきたいというのはもちろんあるのだけど、やっぱり社会的な問題である男女格差に焦点を当てている作品だったから。
私自身、高校、大学時代と男女格差については政治や現代文の授業とかでなんとなく触れていたけど、今ほど関心がなかったんじゃないかな。。
国は違くともこういう社会問題に関心を持って、学び直す良い機会になったと思う。


そしてこの作品がこの時代にヒットしているという事実は
「今もなお男女格差が残っている現状にある→世間の共感を生んでいる」ことを示しているような気がする。
あえて言葉にしないと見落としてしまうような男女格差について浮き彫りになっていて、とても興味深い作品。女性目線で物語が進行していくのも、共感を生むポイントかも。



「男性は仕事、女性は家事・育児」というレッテルが貼られた社会で生きる難しさが描かれている。
主人公キム・ジヨンは女性で、かつては仕事をしていたが、出産後は仕事から離れ育児に専念。
社会から切り離されているような孤独感が生じ、次第に心身ともに不安定になっていく。
だが、その病状に自覚がなかった。
夫のデヒョンは、ジヨンを傷つけないようにその事実を伝えずに過ごしていたが、あまりの深刻さに精神科への受診を勧めた。
ジヨンは「たいしたことない!」と最初は拒んでいたが、ある時まるでジヨンが別人になってしまっているのがうかがえる様子をとった動画をデヒョンは見せた。
するとジヨンは驚き、ようやく病院を受診。
どうしたら治るか主治医に尋ねると、「患者が来院することが1番難しい。来てくれたということは、治療はほぼ成功したようなもの。」と述べた。
その言葉でジヨンはほっとしたのだろう、時を経て次第に良くなっていった。


現代社会において、潜在的な格差というものがまだまだあると思う。
それでも少しずつ生きやすい社会にしていくために、できることはないか考えていきたい。
例えば作品中にもあるように、男性の育児休業も推奨する企業が増えてきている。
育児は女性が担うものという以前の考え方からシフトしつつあり良い傾向にある。
それでも取得率は依然低いまま。
やっぱり、みんながこうした問題についてまずは関心を持つことが大事だと思うし、そのきっかけとしてこの映画は本当におすすめしたいな。



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ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!
細々と更新継続できたらと思っているので
引き続きよろしくお願いいたします(*^^*)
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